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ケアの中のノンバーバルコミュニケーション~良い関係を築くための活用法

非言語コミュニケーションとも呼ばれるノンバーバルコミュニケーション。
ノンバーバルコミュニケーションは入居者との関係を築き、ケアを行う中で重要な役割を果たしています
そのノンバーバルコミュニケーションについてご紹介します。

介護を行う際のノンバーバルコミュニケーションとは?

ノンバーバルコミュニケーションとは、言葉以外で行う情報伝達方法のことです。
話をする際の表情や声のトーン、ジェスチャーなどがこれに含まれます。
心理学者アルバート・メラビアンによると、話し手が聞き手に与える印象の90%以上が聴覚情報や視覚情報だとのことです。
このことから話をする相手によって、また話をするシーンによって、言葉の内容だけで情報を伝えようとするのではなく、非言語的な部分に関しても変化させる必要があることが分かります。
たとえば、

  • ○レクリエーションを盛り上げるためには、明るい活気のある声を出す
  • ○就寝介助というこれから眠りに誘うタイミングでのケアの際は、ゆったりとした雰囲気で対応する
  • ○入居者さんが良い話題ではない話をしている際には、手を握ったり背中をさすったりしてみる

というようなことです。
これらを意識せずに行える方もいるでしょう。
また、漠然とだけれども意識して行っているという方もいるかもしれません。
しかし、コミュニケーションに苦手意識を持っている方や自分は自然にできているけれども、同僚が入居者さんと良い関係を作ることができないと悩んでいる、といった場合には非言語的な情報伝達の方法を活用できていないのかもしれません。
この場合、いくら事前に「どんな言葉を掛けるか」と考えておいても、いざ話をする場面になると予測したような入居者さんの反応が得られないこともあります。
自分と同じ言葉で同僚が話し掛けたとしても、全く違う反応になるかもしれません。
そんなときは非言語的な部分がどうだったかを振り返ってみてもらいたいのです。

  • ○相手との距離感は適切だったか
  • ○相手が好む声のトーンだったか
  • ○相手が話したいと思えるようなジェスチャーができていたか

などです。
非言語コミュニケーションとは言葉以外の情報のやり取りのことであり、入居者さんに情報を伝達する際に活用できる手段です。

ノンバーバルコミュニケーションは意識することで生かされる

何気なく行っている行動の部分である非言語コミュニケーションだけに、すこし意識してみるだけでもコミュニケーションに変化を期待することができます
特に高齢者の場合耳が遠かったり、認知症や脳血管障害の影響で言語的な理解度が低くなっていることも多く、非言語で伝えることがより重要になります。
耳が遠い方の場合は、視覚や皮膚感覚などから入ってくる情報がより重要になります。
また、認知症の方の場合言語障害や記憶障害の症状の影響で、相手の言っていることが理解しにくくなる方がいます。
しかし、言葉が理解できなくても、相手の表情やしぐさなどから感情的な部分を読み取る力は残っている状態の方もおり、この場合も、非言語的な部分をより丁寧に伝えることでスムーズに情報が伝わります。
脳血管障害によって生じた失語症の方に関しても同様です。
言葉に関する機能が失われていても、声の抑揚を感じる力やその場の雰囲気を読み取る力、においや時間などの概念は失われておらず、これらを活用することで、コミュニケーションを促進することができます。

ノンバーバルコミュニケーションの効果

入居者さんの介護を行う際に言葉を使わずに伝わることについて意識することで、円滑なコミュニケーションをとることができます
たとえば、相手を安心させるための非言語的なコミュニケーションを意識すれば、伝えたい情報のほかに安心感を与え、入居者さんに話しやすい相手だと思ってもらうことができます。
また、言葉の理解が難しい方にとっては情報を補ってくれるツールになります。
たとえば「食堂に行きましょう」と声を掛ける際に行く方向を指で指し示すだけでも、非言語的に補っているといえます。
非言語的に話をする方法は、入居者に情報を伝える際だけに用いるものではありません。
入居者さんから伝えられる情報の中にも非言語的な情報は含まれます。
言葉では「いいですよ」と言いながらも表情が曇っていたとしたらそこから読み取れるものがあります。
より良い対応ができるように入居者さんの表情や声のトーンに注目してみてください。

では具体的に、まずはここから始めましょう

安心感を持ってもらうためには、やわらかい表情で話し掛けてみてください。
触れられることに抵抗のない方については、背中をさすってみたり手を握ってみるのもいいでしょう。
ジェスチャーも積極的に取り入れてください。
入居者さんの言葉に含まれていない感情についても注目しましょう。
ノンバーバルコミュニケーションを活用して、今以上のコミュニケーション術を身につけてみてはいかがでしょうか

関連記事:
心のケア足りていますか?ケーススタディーから学ぶ、心のケアとその方法について

参考:
Wikipedia メラビアンの法則(2018年7月14日)
白川ゆう子 失語症者とコミュニケーション ──マズローの欲求階層と集団音楽療法からの考察(2018年7月14日)

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