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心疾患にはシャワー浴がおすすめ!心臓への負担を軽くする入浴方法を紹介

介護現場では、心臓に病気のある利用者さんに入浴介助をする機会が少なくありません。
そこで、心臓への負担が少ない入浴方法としてシャワー浴があります。
今回は心臓へ負担の少ない入浴方法のポイントと、シャワー浴のデメリットを解消する機器を紹介します。

入浴で心臓に負担がかかるのは「温度差」と「水圧」、「入浴動作」のため

心疾患のある方に負担のかからない入浴介助をするためには、なぜ入浴で心臓に負担がかかるのかを知ることが大切です。
入浴による心臓への負担は、「温度差」と「水圧」、「入浴動作」が関係しています。

●温度差による負担

夏より冬のほうが入浴中の死亡が多く、その原因として脱衣所や浴室と浴槽内のお湯との温度差による血圧などの変化があります。
以下に温度差による心臓への影響や体の変化を紹介します。

1)血圧の上昇

脱衣所や浴室の寒さで血管が収縮して血圧が上昇
42℃以上の高温では交感神経の活動が活発になることで血管が収縮して血圧が上昇

2)血圧の低下

入浴による温熱刺激で血管が拡張して上昇した血圧が下降

3)心拍数の増加

42℃以上の熱いお湯に入浴すると交感神経が活発になり心拍数増加

このように、温度差が起きるような環境は、血液の循環に影響を及ぼすことで、心臓への負担を生じさせてしまうのです。

●水圧による負担

水中に体全体を浸けると水圧のため、体に以下のような影響が出ます。

1)血管やリンパ管が圧を受ける

血管やリンパ管が圧を受けると、血液を押し出すポンプの作用が強まります。
そのため、心臓へ戻ってくる血流が増加して、心臓への負担が強まります。

2)心臓自体に圧を受ける

心臓が直接的に圧を受けることで、負担が生じます。

以上のような水圧による負担で、血圧や心拍数の上昇といった変化が見られます。

●入浴動作による負担

入浴では更衣動作や浴室への移動、洗身、浴槽への出入りといった多くの動作が必要となります。
心疾患のある利用者さんにとっては、このように多くの動作を行う入浴は、日常生活の中でも、心臓への負担がかかる動作の一つになります。

心臓への負担を軽くするための介助方法のコツ

入浴による心臓への影響を考慮した、心臓への負担を軽くする介助のコツを紹介します。

基本のバイタルチェックをしっかり行う

入浴前にバイタルチェックを確実に行うことは、忘れてはならないポイントです。
心疾患のある利用者さんでは、入浴による負担が正常の高齢者よりも大きくなります。
血圧や心拍数、体温といったバイタルサインはもちろん、呼吸状態や顔色、気分不良といった体の変化を見逃さないようにしましょう。

●脱衣所や浴室とお湯の温度差をなくす

温度差による心臓への負担を少なくするため、脱衣所や浴室を事前に暖めたり、お湯の温度を上げすぎないようにしましょう。
小澤らは心疾患の患者さんに42℃以上の刺激は、心臓に負担をかけると報告しています。
そのため、41 ℃以下のお湯での入浴がおすすめです。
また、シャワー浴を行うことにより、入浴による温度変化を最小限かつ短時間にすることも、工夫の一つです。

●体に水圧をかけないためにはシャワー浴がおすすめ

全身をお湯につける入浴方法は、温熱刺激だけではなく、水圧による心臓への負担も生じます。
そのため、水圧による負担をかけないためには、シャワー浴や半身浴がおすすめです。

心疾患のシャワー浴におすすめの入浴機器
「セレーノ」

入浴は体を清潔にするだけではなく、心身のリラクセーションを図るためにも大事な行為です。
その意味では、いくらシャワー浴が心臓への負担が軽くても、日本人が慣れ親しんだ入浴方法にくらべると、快適性が損なわれると思われるかもしれません。
そこでおすすめなのが、オージーウエルネスの入浴機器「セレーノ」です。
以下に心疾患のある利用者さんにおすすめのセレーノの特徴を紹介します。

●オープン型シャワーバスで心疾患があっても快適な入浴が可能

ストレッチャーに寝た状態で、そのまま入浴機器にドッキングできます。
そのため、心肺機能が低下して、水圧による心臓への負荷が不安な利用者さんや入浴動作が難しい利用者さんなど、さまざまな状態の利用者さんのシャワー浴による入浴が可能になっています。

●洗身でも体が冷えにくいボディソープ吐出機能

シャワー浴では、ボディーソープで洗身する際に、シャワーの噴出が止まってしまうと、体が冷えて、入浴による心臓への負担の1つである「温度差」が生じるデメリットがあります。
しかし、セレーノは天井から、ボディソープが混ざったお湯が吐出されるため、体を冷やすことなく洗身をすることができます。

最新のシャワー浴で心疾患があっても快適に入浴してもらおう

心疾患の利用者さんにも快適に入浴をしてもらうためには、しっかりと入浴時のリスクを知って介助を行うことが重要です。
入浴前の体調をしっかり把握するとともに、適切な入浴環境を整備することも、快適な入浴には欠かせません。
最新の入浴機器の導入など施設の状況に応じた対策をたて、入浴介助の質を高めるようにしましょう。

参考:
オージーウエルネス カタログ2018.(2018年9月17日引用)
小澤優樹,鈴木嘉茂,他:心疾患々者における温浴の血行動態に及ぼす影響.日本温泉気候物理医学会雑誌49(2):71-81,1986.
入浴介護に関連した体調不良・事故発生と入浴前血圧,体温との関連:症例対照研究.日本温泉気候物理医学会雑誌79(2):112-118,2016.
藤井謙治,木村悦博,他:生理心理反応による介護用シャワー浴装置の評価.人間工学36(5):273-278,2000.
一重症心筋梗塞患者における入浴動作時の循環動態および看護援助に関する検討.日本看護科学会誌6(3):22-33,1986.

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