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レクリエーション

高齢者施設の秋のレクリエーションで手作りのランタンや壁飾り!季節の移ろいを感じて脳を活性化しよう

高齢者施設での生活は、単調で変化に乏しく、季節感を味わう機会が少ないです。
そこで利用者が時節を知り、脳が活性化できるレクリエーションで施設の生活に彩りをつけましょう。
今回は、秋を楽しめる手作りのランタンやランプシェードと壁飾りをご紹介します。

秋のレクリエーションで季節を感じる

レクリエーションで手作りする意義

レクリエーションで手作りする意義

物を作るときは手を使います。
手を使うレクリエーションは、次のようなさまざまな効果があります。

●脳を活性化し、認知症の進行を予防する

ランタンやランプシェードの作製などの手先を使うレクリエーションは、脳で完成図を思い浮かべ、そこに行き着くためにはどう作業を進めていけばよいか考えながら作ります。
手は第二の脳と呼ばれるように、手を使うと脳の広い範囲を使います。
そのため、考えることと手を使うことでより脳が活発に働くので、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。

●作った達成感を味わえる

たとえ上手にできなくても、物を作ってできたときは達成感を味わえます。
利用者は一人ひとりできることが違うので、利用者に応じた内容で作成していただきます。
できないと思っている方でも難しいものを作れる場合もあるので、利用者を再発見することができます。
認知症がかなり進んでいると思っていた方に、折り紙で三角を折っていただいたのですが、ほかの利用者と同じように葉の形を作れたので驚いたことがあります。
「すごいね」「きれいにでき上がりましたね」とほめ言葉をかけると、意欲的に笑顔で作ってくださいました。

●季節を知り、見て楽しめる

壁や居室、廊下などに飾って、自分の作品を見て楽しむことができます。
もみじの壁飾りは今の季節を理解し、利用者が秋に経験したことを思い出すきっかけになります。
また、文化祭でご家族に作品を見ていただくと、利用者だけでなくご家族にも喜ばれます。

落ち葉のランタン作り

落ち葉のランタン作り

近くに広葉樹があるなら、利用者と一緒に落ち葉を拾います。
拾った落ち葉は、ランタンに使うので新聞紙にはさんで重しをして乾燥させましょう。
利用者と落ち葉拾いに出かけることが難しいなら、折り紙で作ったもみじでも一味違うランタンができ上がります。

●準備するもの(1人分)

拾った落ち葉を押し葉にしたもの(落ち葉の形にカットした折り紙)8枚ほど、半紙2枚、のり、2cm×21cmにカットした色画用紙、小さい電池式ランプ

●手順

  1. 1)押し葉(葉の形にカットした折り紙)を、つるつるした部分を下にした半紙の上に好きなように並べる
  2. 2)並べ方が決まったら、半紙に押し葉をのりづけする
  3. 3)もう1枚の半紙のざらざらした部分全体をのりづけする
  4. 4)押し葉を置いた半紙の上にもう1枚の半紙を貼り付ける
  5. 5)長いほうを丸めて1.5cmほど重ねて、重ねた部分をのりづけする
  6. 6)輪の上下の外側にカットした色画用紙を貼り付ける
  7. 7)ランプを中に入れて電気をつける

お月見のランプシェード

お月見のランプシェード

秋はお月見シーズンです。
月や星、ウサギを貼り付けたランプシェードはいかがですか。
施設の文化祭のときに、ランプシェードを飾ると雰囲気がでて作品の良さがアップします。
オレンジの花紙でシェードを作り、カットした顔を貼り付ければハロウィンのパンプキンシェードも作れます。

●準備するもの(1人分)

大きめの風船1個、黒い花紙25cm×20cm10枚、木工用接着剤を同量の水で薄めたもの、月・星・ウサギなどにカットした半紙、はけ、ひもがついたつり下げランプ

●手順

  1. 1)風船をふくらます
  2. 2)花紙のつるつるの部分にのりづけして風船に貼り付ける
  3. 3)風船の結んだ部分の周り半径5cmくらいを丸く残し、風船が隠れるまで花紙を貼る
  4. 4)次にざらざらの部分に木工用接着剤を塗り、同様に風船が隠れるまで花紙を貼る
  5. 5)月・星・ウサギを風船の周りに貼る
  6. 6)さらにざらざらの部分に木工用接着剤をつけて全体に花紙を貼る
  7. 7)1日そのままにして乾燥させる
  8. 8)風船の結んだ部分をカットし、空気を抜いて花紙から外す
  9. 9)お月見シェードの頭につまようじで穴を開け、ランプのひもを通す
  10. 10)ランプシェードをぶら下げてランプをつける

壁をもみじや秋の花で飾ろう

壁をもみじや秋の花で飾ろう

秋はもみじが赤く染まり、イチョウが黄色に色づきます。
壁にもみじやイチョウ、コスモスやリンドウなどを飾って秋を楽しみましょう。

●準備するもの

赤やオレンジ、黄色、ピンク、紫などの折り紙か画用紙、はさみ、白い模造紙数枚、のり

●手順

  1. 1)模造紙にもみじの木やイチョウの木を書く
  2. 2)折り紙か画用紙をもみじの葉やイチョウの葉の形にカットする(鉛筆で形を書いておくと利用者がはさみでカットしやすい)
  3. 3)赤やオレンジのもみじの葉や黄色のイチョウの葉を模造紙の木の周りにのりで貼り付ける
  4. 4)折り紙や画用紙に輪郭を描いたピンクのコスモスの花や紫のリンドウの花をはさみでカットする
  5. 5)模造紙の下のほうにカットしたコスモスやリンドウの花を貼り付ける
  6. 6)コスモスやリンドウの葉は利用者の絵が上手な人か職員が後から書き加える
  7. 7)もみじや秋の花で彩られた模造紙を壁に画びょうなどでつけて飾る

レクリエーションの最後に、「もみじ」や「小さい秋みつけた」などの秋の歌を歌うとさらに実感がわきます。

レクリエーションで時節を知り、脳を活性化させよう

お月見や落ち葉、もみじや秋の花などを手作り品や壁飾りに入れることで、今が秋だということを知り、昔に思いをはせることができます。
さらに、手を使って物を作るレクリエーションは、脳を刺激して活性化させ、認知症の進行を遅らせます。
レクリエーションで秋を味わい、脳の働きを活発にしましょう。

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