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介護人材育成のためにもらえる助成金~国から都道府県のものまで活用しよう

介護人材の雇用対策として必要なのは、新しい人材を雇用するというほかに、今いる人材をしっかりと育てていくことも考えなければなりません。
しかし個人で経営をしている事業所では、研修費用などを捻出するのも難しいのではないでしょうか。
ここでは、介護人材育成のために国や自治体が行っている助成金制度につてご紹介します。

助成金とは~国が行っている返済不要の支援金

助成金とは、「厚生労働省所管」で扱っている支援金のことをいいます。
助成金を受けるには条件がありますが、その条件を満たすことができればどの事業所でも受けることができます。
また、原則として返済義務はありませんから、中小の介護サービス事業所にとってはとてもありがたい制度です。
国が行っている助成金制度だけでもかなりの数があり、自治体が行っている補助金制度も合わせると数千種類もあるといわれています。
まずは、そのなかから必要な助成金を探しだすことが大事です。
後半で介護人材育成に活用できる助成金をご紹介します。

○助成金を受けるには

助成金を受けるためには必要な書類などをそろえ、所定の行政機関の窓口に申請しなければなりません。
厚生労働省などに申請様式がダウンロードできるページがありますから、参照してください。
この申請を行うには、期間が設定されているものもあるので注意しましょう。
また各都道府県には、「労働局助成金センター」があります。
詳しくはそちらに連絡して確認すると良いかもしれません。
行政機関に申請したあとは、助成金の条件となっている活動を行い、その活動報告を行うことになっています。
これも所定の様式に記入しなければなりません。
報告後、承認されれば助成金を受け取ることができます。

国が行っている助成金制度~キャリア形成促進助成金・キャリアアップ助成金・中小企業労働環境向上助成金

1)キャリア形成促進助成金

キャリア形成促進助成金は、介護人材だけではなく、さまざまな職種の労働者に対して業務に直結した専門知識を得ることができるように支援する制度です。
計画に沿って研修や講習を受けた際に、その研修費用や研修期間中の報酬を助成する制度となっています。
たとえば介護サービス事業所で働く職員が、キャリア形成の一環として「介護職員初任者研修」を受講する場合などに活用することができます。
どの程度の助成金が受けられるかというと、研修費用の2分の1と受講中の賃金助成(時給800円)を合わせた額となっています。
介護職員初任者研修の一般的な研修費用は5~10万円、研修時間は130時間ですから、研修費用の助成として2万5千円~5万円、賃金助成として最大10万4千円を受けとることができます。

2)キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金とは、パートやアルバイト、派遣労働者などのキャリアアップを促進するための助成金です。
正社員に雇用、介護人材の育成、処遇改善の取り組みなどを行った事業所が受けることができます。
たとえば、有期契約や無期雇用の非正規職員を正規雇用に転換する場合に、受けることができる助成金です。
助成額は、有期雇用から正規雇用の場合は1名当たり40万円、無期雇用から正規雇用だと1名当たり20万円となっています。
事前にキャリアアップ計画を立てておくことが必要で、その取り組みを実施したあとに助成金を受けることができます。

3)中小企業労働環境向上助成金(雇用管理制度助成・介護福祉機器等助成)

中小企業労働環境向上助成金は、介護サービス事業所での労働環境を改善し、人材の定着や確保につなげていくためのものです。
雇用管理制度助成では、事業所において人事考課制度を導入したり、職員研修制度を設けたり、健康づくり制度を導入することなどが評価基準となっています。
また介護福祉機器等助成では、事業所が介護職員の負担軽減のために、介護福祉機器を導入することが評価基準となっています。
支給額は、介護福祉機器の2分の1とされています。

都道府県が独自で設けている補助金や助成金制度

国が行っているものではなく、自治体が独自で補助金や貸付金制度を行っているものもあります。
少しご紹介したいと思います。
東京都では、「現任介護職員国家資格取得支援事業」という制度があります。
これは、介護福祉士国家資格を取得するために要した費用を、事業所が支援した場合に、その費用の一部を助成金として受けとることができる制度です。
北海道では、「介護従事者確保推進事業補助金」として、介護職員が受講する実務者研修に対して受講費用の助成や、その職員が受講するために新たに職員を雇用した場合の人件費を助成しています。
そのほかにも、「キャリアパス支援研修事業」として資格取得やキャリアアップのための研修費用の助成を行ったり、事業所内の保育園の設置に対する助成を行うなど、多種多様な補助金が用意されています。
滋賀県では、「介護職員研修受講支援事業費補助金」として、実務者研修・介護職員初任者研修に対する補助金の支給を行っています。
受講者1名につき10万円を上限として、費用の3分の2まで支給されます。
「介護福祉士国家資格」「実務者研修」「介護職員初任者研修」などに対する資金の貸付制度については、どの都道府県でも実施されています。
これらは養成学校などを卒業して一定期間介護業務に従事することで、返還が免除されるというものです。
行政のホームページなどを参照して、事業所で活用できる補助金等を探してみるといいでしょう。

助成金を受ける際に注意すべき点~必ず公式の情報を確認する

助成金を受ける際には、必ず公式の情報である厚生労働省のホームページを見たり、助成金センターに問い合わせるなどの確認を行いましょう。
助成金によっては、申請を受け付ける期間を設けているものもあるため、正確な情報を把握し、余裕を持って申請しなければなりません。
毎年行っているとは限らず、助成金制度自体が終了してしまうこともあります。
その助成金の申請が集中し、予算の上限に達した場合には、その時点で打ち切りにされてしまうことも少なくありません。
あるいは、形を変えてしまう助成金もあります。
たとえば昨年度まであった助成金制度が今年度からは完全に形を変えて、今まで対象だった条件から外れてしまう、といったような場合です。

まとめ

中小の介護サービス事業所の管理者には、これらの助成金制度のことを詳しく知らない方が少なくありません。
しかしその概要や使い方を知ると、すぐに活用したい事業所がほとんどです。
助成金を受けることが難しいのではないかと懸念されますが、条件さえ満たしていればそれほど難しいものではありません。
多くの介護事業所があるなかでも、介護職員にとって魅力を感じられるのはキャリアアップが図れる事業所だといえるでしょう。
そんな背景をもとに、介護人材育成はとても重要であること認識して、うまく助成基金を活用することをおススメします。

参考:
厚生労働省・都道府県労働局 キャリア形成促進助成金のご案内(2018年 1 月 30 日引用)
キャリア形成促進助成金 申請様式のダウンロード(2018年 1 月 31日引用)
厚生労働省・都道府県労働局 キャリアアップ助成金のご案内(2018年 1 月 31 日引用)
厚生労働省・都道府県労働局 中小企業労働環境向上助成金のご案内(2018年 1 月 31 日引用)
東京都福祉保健財団 現任介護職員国家資格取得支援事業(2018年 1 月 31 日引用)

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