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実地指導で介護記録は重要!わかりやすい介護記録の書き方

介護記録は、利用者の情報を知ることができる大切な情報源です。
毎回、介護記録を正しく記入していれば実地指導のときに困ることがありません。
この記事では、わかりやすい介護記録を書くコツや注意点について述べます。
実地指導で指摘されない介護記録を使い、多職種で利用者の正しい情報を共有しましょう。

情報源として活かせる介護記録を残そう

介護記録を書く必要がある理由

介護記録を書く必要がある理由

介護記録とは、利用者に対して行ったことや利用者の様子、変化などを記録して残したものです。
どの介護事業所でも、介護記録を書くことは必須とされています。
なぜなら、介護記録を書くことが必要だとされる理由があるからです。

●介護記録が必要な理由

  1. 1)ほかの介護職やケアマネジャー、看護師など、多職種の人が介護記録を見て利用者の情報を共有できる
  2. 2)家族や身元受け入れ先から様子を聞かれたときに介護記録から説明ができる
  3. 3)介護事故で訴訟のときに介護記録で介護従事者を守ることができる
  4. 4)介護記録は計画書に沿った介護実践の証拠となる
  5. 5)介護記録を振り返ることでケア技術の向上につながる
  6. 6)介護記録は介護計画書作成のときの情報源

●介護記録の種類

介護記録には下記の種類があり、事業所や施設により呼び方が違う場合もあります。

  1. 1)ケア日誌や業務日誌(高齢者施設など)、訪問活動記録(訪問介護)
  2. 2)連絡ノート(多職種との連携ノート、在宅介護では家族との連絡ノートもある)
  3. 3)事故報告書
  4. 4)ヒヤリハット報告書(インシデント報告書)
  5. 5)ケース記録(介護経過記録)

介護記録の書き方のコツ

介護記録の書き方のコツ

介護記録の書き方を身につけると、読む側に利用者の様子がリアルに伝わります。

●鉛筆ではなくボールペンで記入する

介護記録は、手書きの場合はボールペンで書き、鉛筆では書きません。
最近は、手書きではなくタブレットやスマホなどのITシステムを利用した介護記録を導入する事業所が増えています。

●実践した介護を記録する

時間中に実践した介護内容と利用者の様子などを記録します。
たとえば、訪問介護の活動記録表にはチェック項目があり、食事の準備、配膳、食事介助、服薬介助、食事の後片付けなどとあるなら、実践した介護の項目にチェックを入れて利用者の様子や食事内容などを記録します。

●利用者の様子や事故などを事実通りに書く

記録は、自分の主観や推測を交えるのではなく、介護中にあった事実や利用者の様子をそのまま記録します。
特に、皮膚の状態、顔色、体熱感、呼吸の状態、尿や便の状態などに変わったことがあるなら記録に詳細に残します。
転倒などの事故があったなら、事故報告書にいつ、どこで、誰が、どうして、どのように事故にあったかを書きます。
また、事故後の対応や事故後の処置(看護師による擦過傷の処置など)も書き加えます。
事故報告書には、事故のイラストを描くようになっている用紙もあります。

●介護記録には時間、場所、状態、理由などを明確に記載する

記録するときは24時間表記で、10/21 8:15のように日付を〇/〇、時間を〇:〇と表します。
日付は、業務日誌のページの一番初めに書いたら、あとは時間表記だけで構いません。
訪問活動記録は、毎訪問ごとに用紙に日付、時間の表記が必要です。
場所は、居室や食堂、リハビリ室などです。
実践したケア内容、利用者の様子や事故に至った理由などを記載します。

●介護記録は簡潔に、明確に「~である」調で書く

介護記録では、「です」「ます」調で書くのではなく、「である」調で書きます。
たとえば、「訪問中、お茶を飲まれていました」ではなく、「訪問中の○○時ごろに湯飲み1杯のお茶を飲んだ」という表現をします。

●介護記録の書き方の例

1)しんどいと言われ、顔が赤く熱感があった。

→ ○○時○○ごろに居室に訪室。ベッドに臥床していた。「しんどい」との訴え。顔が赤く体温が38.1度あったため看護師に伝える。

2)訪問中、お茶を飲まれる

→ ○○時○○分ごろ「のどが渇いた」と言う。お茶を準備したところ200cc摂取した。

3)オムツ交換をしているときに暴力を振るわれた

→ オムツ交換することを伝え、交換していると右手の拳でこちらの頭を殴ってきた。殴られた側頭部がかなり痛いことを伝えた。

実地指導で指摘されやすい介護記録の注意点

実地指導で指摘されやすい介護記録の注意点

実地指導では、介護記録などの文書を読んで計画書通りに実施されているかどうかをチェックします。
そのため次の点に注意して、公文書として書くことが大切です。

●間違えたときは修正液などで消してはいけない

書く内容を間違えたときは、修正インクや修正テープで消すのではなく、二重線を引き修正印を押して、その横に正しく書き直します。
もし修正インキで消していたら、不正を疑われかねません。

●余白には〆や斜線を書いてすべての欄を埋める

ページを飛ばしたときや行間が空いているときは、余白に〆や斜線を書いてすべての行間を埋めます。

●記録する日付と時間、記録者の記名が必要

実地指導では、日付や時間、記録者の記名漏れをチェックします。
記録するときは、必ず日付、時間、記名の漏れがないか確認します。
ほかの人の記入漏れに気がついたら、責任者か本人に伝えましょう。

●注意したい介護記録の用語

介護記録で、ふさわしくないと思われる用語が拒否や暴力、暴言という言葉です。
たとえば、「介護拒否があった」、「入浴拒否で入浴されなかった」、「暴言を吐かれた」などです。
この言葉を使うと、家族が読んだときに気分を害し、介護者に問題があるのではないかと考えるかもしれません。
そのため、利用者の言葉や行いをそのまま記入します。

実地指導で指摘されない介護記録で情報を共有しよう

介護記録は、さまざまな職種で情報を共有し、家族も様子を知るために大切です。
さらに、実地指導では介護記録は事業所の状態を見る証拠となり、事実を記録することで読んだ側に正しい情報が伝わります。
介護記録を書くときの注意点を把握して、見える化したケア情報を共有しましょう。

参考:
福岡シティ福祉サービス 実地指導に備えた記録類整備の具体策(2020年7月28日引用)
富川雅美:よくわかる介護記録の書き方.メヂカルフレンド社,東京,2017.

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