乗っているだけでOK!?介護施設でブルブル振動する「シェイキングボード」を使って転倒予防
乗っているだけで楽にエクササイズができる、ブルブルと振動するマシンをご存じでしょうか?
ただ乗っているだけでOKのマシンがあれば、介護施設の利用者さんも気軽に使えることでしょう。
今回は、オージーウエルネスの「シェイキングボード」の特徴や使い方、期待できる効果などについて触れていきます。
介護施設で「なにか新しい備品を導入したい」とお考えの方は一読してみてください。
高齢者が続けやすい!ブルブルと振動するマシンで簡単エクササイズ
乗っているだけでブルブルとした振動が得られるマシンは、健康やシェイプアップを意識する人から支持を集めるようになりました。
ただ、多くの場合は家庭での使用を想定したコンパクトなマシンであり、高齢者が使うには両足をのせたときの支持基底面が狭くなってしまうという特徴があります。
オージーウエルネスで販売している「シェイキングボード」は、踏み面の寸法が650×650mmというゆったりサイズなので、ある程度足幅を開いて安定した姿勢をとることができます。
さらに、手すりが前・左・右方向についていることから、高齢者でも安全に使えるように配慮しています。
振動のレベルも細かく設定できるので、介護施設で利用者さんの状態に合わせた段階づけを行うことができるでしょう。
シェイキングボードのメリットは、なんといっても「乗っているだけで良い」という手軽さにあります。
シェイキングボードを使ったエクササイズで期待できる効果
シェイキングボードを介護施設でのエクササイズに活用するとき、どのような効果を狙って使用できるのでしょうか?
次に、シェイキングボードの具体的な使用目的や期待する効果を挙げていきます。
●下肢の筋力強化
シェイキングボードでは、踏み面がブルブルと振動するので、ここでバランスをとるためには下肢での「踏ん張り」が必要になります。
このように揺れるボードの上で踏ん張り続けることにより、足底や下腿の筋肉を使うように促せます。
揺れている面に立つところを想像すると、自然と足に力が入り、姿勢を安定させようとすることはイメージしやすいでしょう。
もちろん個別で実施する一般的な運動療法も大切ですが、下肢の筋力を維持・強化するために、シェイキングボードが一助となります。
●バランス能力の向上
振動するボードの上で姿勢を制御することで、立位バランス能力を向上させることが期待できます。
バランス能力と一言で表しても、安定した姿勢で制御する「静的バランス」と、支持面や重心の移動を伴う「動的バランス」に大別されます。
シェイキングボードは揺れを伴うため一部動的な要素も含まれますが、支持面が変わらないため基本的には静的バランスの訓練ができると認識しておくと良いでしょう。
動的バランスについては個別の運動療法で対応するようにして、シェイキングボードを有効活用してみてはいかがでしょうか。
●外乱刺激に対する反応性の向上
オージーウエルネスのシェイキングボードでは、「一定」と「ランダム」という2種類の運動モードを使うことができます。
ランダムで振動させるモードを使えば、不意の外乱刺激への反応性を高めることができるでしょう。
外乱刺激に対して適切に反応できるかどうかは転倒リスクにも影響する部分なので、ぜひシェイキングボードで鍛えてみてください。
シェイキングボードはとても簡単に使えるマシンですが、上記のように多角的なアプローチを実現することができます。
下肢の筋力・バランス能力・外乱刺激への応答能力を高めることは、転倒予防にも直結していきます。
高齢者のケアにおいて転倒予防は重要視されるテーマの一つですが、シェイキングボードを使ってトータルで機能を高めてみてはいかがでしょうか?
乗っているだけでOKであることから、特別な知識がなくても実施できるため、介護・看護・リハビリなどのスタッフが利用を促していけるでしょう。
使い方が広がる!シェイキングボードを応用するためのアイディア
シェイキングボードは乗っているだけでも良いエクササイズになりますが、使い方に少しアレンジを加えるとバリエーションが増えます。
利用者さんのレベルに合ったエクササイズを提供できるように、次にご紹介する使い方についても参考にしてみてください。
●つま先立ちで使う
シェイキングボードは下肢の筋力強化という目的で使えることをお伝えしましたが、つま先立ちになることで、より下腿の筋肉に負荷をかけることができます。
普通の床で背伸びをしても、ふくらはぎの筋肉が収縮していることが実感できると思いますが、ここに振動刺激が加わることでさらに負荷は上がるのです。
通常の使用方法では物足りないという利用者さんにはおすすめしたい使い方です。
●片足立ちで使う
より負荷を上げたいときは、手すりにつかまりながら片足立ちで支えるエクササイズをしてみても良いでしょう。
両足で使うときとくらべて不安定になるので負荷は上がりますが、手すりはしっかりとつかんでもらい、スタッフが見守りながら実施すると安心です。
●バランスパッドを敷いて使う
踏み面に柔らかい素材でできたバランスパッドを敷き、その上に立つことでより負荷を高めることができます。
固い面とくらべて不安定さが増しますが、余力のある利用者さんには提案してみてください。
こちらも転倒などがないように、介護やリハビリのスタッフがついて実施すると良いでしょう。
このように、シェイキングボードが1台あれば、レベルを調整しながら利用者さんの状態に合ったエクササイズを提供できます。
運動は始めることも大切ですが、「続けること」がとても重要になってくるため、こうした手軽に使えるマシンを有効に活用してみてください。
まとめ
介護施設では、個別・集団で利用者さんにリハビリを提供しているところも多いことでしょう。
通常のリハビリに加えて、シェイキングボードのような気軽に使えるマシンで運動を行ってもらってみてはいかがでしょうか。
コツコツと継続すれば、転倒予防という点でも一助になる可能性があります。
また、シェイキングボードの導入によって、利用者さんに「面白いマシンがある」「設備が行き届いている施設」という印象を持ってもらうこともできるでしょう。