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認知症の徘徊対策に有効なグッズ。実際に使ってみて役立った事例をご紹介

徘徊する認知症の高齢者を抱える家族は、介護負担がかなり大きいです。
徘徊は交通事故、厳冬の気温低下や夏の脱水などで命を落すことになりかねません。
徘徊対策にさまざまなグッズが開発され、貸し出しを行っている自治体もあるので事例を交えて紹介します。

認知症の徘徊対策に有効なグッズ

認知症の徘徊対策グッズの種類

警察に届け出があった認知症の行方不明者は平成29年は15,863名で、前年にくらべ431人増加しています。
その多くが徘徊によるものです。ここでは、徘徊を未然に防ぐグッズをご紹介します。

●人感センサーを玄関やドアに設置

人感センサーを玄関やドアに設置

人を感知するとスマホに連絡が入るものやチャイムと光で知らせるもの、音を感知するものなどがあります。
玄関に取り付けたり、寝室のドアに取り付けて徘徊する前に気づけるようにするグッズです。

●GPS端末を持ってもらう

GPS(全地球測位システム)端末は、持っているとどこにいるか位置情報がわかります。
いつも持ち歩けるように、巾着などに入れて服のポケットや持ち歩く財布などに入れておくといいでしょう。
自治体では貸し出しを行っているところもあります。

●見守りカメラを居室に取り付ける

見守りカメラを居室に取り付ける

介護者が外出中や違う部屋にいても高齢者の状況がスマートフォンやタブレットに画像が送られるので、状況をすぐに把握できます。
人を感知すると、メールでスマートフォンに送信される機能の製品もあり、徘徊にすぐに対応できます。

●玄関や勝手口に鍵の取り付け

玄関や勝手口のカギを取り替えるか、もう一つ鍵を取り付けて外に出ることを防ぎます。
とりはずし可能なサムターンの鍵や内側も施錠する両面シリンダー錠、暗証番号で開けるデジタルロック式錠が安心です。
窓は防犯にも使われている補助錠をつけるなど、窓用のシリンダー錠を取り付ける方法などがあります。

●見守りキーホルダーや耐洗ラベルを衣類につける

厚生労働省は認知症の徘徊対策として、身元を記入したアイロンシールやQRコードが記載されたシールを身体や持ち物に貼るように全国の自治体に推奨しています。
住所や名前は個人情報になるので、自治体独自の見守りキーホルダーを配っているところもあります。

徘徊対策グッズを利用して役立った事例

グッズを利用することで、徘徊を未然に防ぐことができた事例を紹介します。

●人感センサーの役立ち事例

人感センサーの役立ち事例

キヨタのワイヤレスビーム式徘徊離床感知器ADX-540HOは、赤外線センサーで人を感知してメロディやチャイムが鳴りお知らせランプが点灯します。
Aさんは、母親がベッドから離床する際にセンサーが感知するように使っています。
母親がコールを鳴らすようにセットしていますが、鳴らなかったときはセンサーが作動するので役立ちます。

●GPS端末の役立ち事例

群馬県高崎市では、行方不明になる可能性がある高齢者や家族に無償でGPS端末を貸し出しました。
委託された見守りセンターが24時間365日対応で家族から連絡が入るとGPSの位置確認をしました。
その結果、平成27年10月から1年間で、介護者が現場に行けない場合は見守りセンター職員が現地に直行し、警察に位置情報と顔写真を提供することで、90件の行方不明者すべてが無事に保護されました。

●見守りカメラの役立ち事例

見守りカメラの役立ち事例

Bさんは、SKSの有線・無線LAN対応ネットワークカメラを母親の見守り用に使用されました。
上下左右に首を振り、スマ―トフォンで昼でも夜間でも映像がきれいにうつります。
音声もしっかりとききとれるので、徘徊防止に役立っています。

●鍵の取り付けの役立ち事例

賃貸マンションに住む高齢の夫婦の妻が認知症で徘徊するようになりました。
センサーマットは猫が踏んで役に立たず、センサー機器も夜に頻繁になることで、介護者の夫は寝られなくなりました。
そこで、KABA製のセーフティサムターンをつけると、妻が一人で家にいるときも外に出る心配がなく、夜間の徘徊もなくなりました。
夫は安心して眠ることができ、介護が続けられるようになりました。

●見守りキーホルダーや衣類に耐洗ラベルをつけた役立ち事例

昭好の耐洗ラベルは、2018年1月現在で、東京都7件、関東47件の自治体をはじめ、全国で65件の自治体が取り入れています。
また、東京都大田区では、高齢者本人や家族の申請により高齢者の5人に1人が見守りキーホルダーを携帯しています。
キーホルダーには、表に登録番号、裏に地域包括支援センターの電話番号が書かれているため、個人情報が悪用される心配がありません。
地域包括支援センターには見守りコーディネーターを設置して情報を集約することで、徘徊時にすぐに通報して対応できました。

徘徊対策は一人で背負わず地域で協力

家族の介護を一人で背負いこむとストレスや介護疲れで倒れてしまいます。
そのため、徘徊する家族がいる場合は、公の機関に事前に登録しておきましょう。

●警察や近所の交番、民生委員に届け出る

徘徊する人は、年々増加しています。
警察に事前に登録しておくと、徘徊して居場所がわからないときに情報から探し出しやすいです。
民生委員は地域の高齢者の状況を把握しています。
事前に徘徊のことを連絡してお願いしておくといいでしょう。

●地域包括支援センターや自治体のSOSネットワークに登録する

地域包括支援センターに事前に相談して登録しておくと、介護支援を受けられるだけでなく、徘徊しているときに探す手伝いをしてもらえます。
SOSネットワークは、警察や地域包括支援センター、民生委員などの地域の生活関連団体が情報を共有して緊急時の捜索に協力します。

認知症の徘徊に対策グッズを利用して介護負担を軽減しよう

徘徊対策に人感センサー、GPS機器、鍵の取り替えなどを活用することで、徘徊することが減り、介護ストレスや負担が減ります。
徘徊グッズを活用し、関係機関と連絡を取ることで認知症の徘徊のリスクも減らせます。

参考:
警察庁 平成29年における行方不明者の状況について.(2019年3月19日引用)
アマゾン 「キヨタのワイヤレスビーム式徘徊離床感知器ADX-540HO」.(2019年3月20日引用)
厚生労働省 平成29年 行方不明を防ぐ・見つける 市区町村・地域による取組事例.(2019年3月20日引用)
楽天 「Wi-Fi対応カメラSKS-KGIP」.(2019年3月20日引用)
カイゴジョブ 認知症の妻の介護でみえたこと-介護家族と医師の視点から その後vol.3 賃貸マンションの鍵‐「徘徊」を防ぐ-.(2019年3月19日引用)

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