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介護職員は時短勤務や短時間正社員の制度を活用して仕事と育児を両立できる?制度活用のQ&A

介護職員が子育てをしながら仕事を続けるには、保育園や親に預けながら働かなくてはなりません。
フルタイムでの仕事をしながらの育児は、身体への負担やストレスが大きくかかります。
そのような従業員のために、改正育児・介護休業法には時短勤務が定められています。
また、国は人手不足の介護業界に短時間正社員制度を推奨しています。
時短勤務や短時間正社員制度をうまく活用することで、仕事と育児のワークライフバランスを保ちましょう。

介護職員は時短勤務や短時間正社員の制度を活用して仕事と育児を両立できる?

時短勤務や短時間正社員制度とは

時短勤務や短時間正社員制度とは

仕事を続けるためには、育児と両立できる勤務体制が必要です。
改正育児・介護休業法では、所定労働時間の短縮措置等の規定があります。
時短勤務は、育児をしながら介護現場で働く人にとって、仕事を続けられやすい勤務体制です。

●時短勤務

育児・介護休業法では、1年以上勤務している従業員の場合、3歳未満の子供を持つ人に対して、1日の所定労働時間を原則として6時間以下とする措置を講ずる義務が定められています。
時短勤務は、通常の労働時間として5時間45分から6時間までで設定できます。
事業所によっては、子供が小学校就学時まで時短勤務を認めている所もあります。
たとえば、休憩を含めて8時半~5時半までの勤務を、6時間の時短勤務の場合9時半~4時半にすることができるので、仕事の前後に保育園の送り迎えや買い物がしやすくなります。
正社員だけでなく、契約社員やパートでも条件を満たせば短時間勤務を選べます。

詳しい時短勤務制度については、下記の「育児・介護休業法における制度の概要」のURLから「所定労働時間の短縮措置等」の項目をご確認ください。

●短時間正社員制度

フルタイム正社員は、週40時間程度の労働時間で無期雇用契約をしている正社員のことをいいます。
短時間正社員は、フルタイム正社員とほぼ給料や退職金等の算出方法が同じで無期労働契約をしている正社員のことをいいます。

たとえば、短時間正社員の週の時間を30時間と定めたとします。
1日6時間の週5日間勤務する働き方や1日5時間で週6日間勤務する働き方ができます。
短時間正社員制度は、短時間なら働けるという高齢の従業者も活用できます。
パート従業員も申し出により、短時間正社員になれる場合もあります。

詳しい短時間正社員制度については、各事業所の担当者にお尋ねください。

時短勤務や短時間正社員制度は子育て世代に味方の制度

時短勤務や短時間正社員制度は、育児や介護をしながら仕事をしている従業員にとってワークライフバランスが取りやすい制度です。
時短勤務だと、子供と一緒に過ごせる時間が増えるので、育児と介護の仕事の両立がしやすくなります。
短時間制度を利用して正社員の待遇で短時間勤務で就業できるなら、さらに育児と介護の仕事を両立しやすくなり、ストレスも軽減できます。
育児は3歳を過ぎてもずっと続くので、フルタイムで仕事ができる年齢まで短時間正社員制度を活用できます。
また、短時間正社員制度は、パートの人でもフルタイムの正社員でもいつでも短時間正社員として働くことができるので、安心して仕事を継続できます。

制度を活用した事例

制度を活用した事例

実際に制度を活用している事業所の事例を紹介します。

●短時間正社員制度を導入している長野県の施設の事例

子供が3歳を超えても仕事と育児を両立できるように、小学校を卒業するまで4つのパターンから自分に合った働き方を選び、かつ給料や賞与は正社員と同じ算出方法で、制度を活用する短時間正社員がいます。

  1. 1)1週間当たり32時間(1日8時間×週4日勤務)/夜勤あり
  2. 2)1週間当たり32時間(1日8時間×週4日勤務)/夜勤なし
  3. 3)1週間当たり30時間(1日6時間×週5日勤務)/夜勤なし
  4. 4)1週間当たり35時間(1日7時間×週5日勤務)/夜勤なし

制度が導入されて働き方の選択肢が増えたため、退職しなくても安心して働けるようになり、介護職員の退職率が下がりました。
現在、フルタイムで働いている介護職員も、何かあっても短時間正社員として勤務できるという安心感があり、継続して働きやすい環境となりました。

●勤務日数短縮を設けている愛知県の介護施設

1週間当たりの勤務日数を短縮する制度を設けています。
週4日勤務で働きたいという職員が多いのでシフトが組みやすくなりました。
週4日の職員が5人いれば、週5日のフルタイム職員4人と同じ勤務時間数です。

制度に関するQ&A

制度に関するQ&A

時短勤務や短時間正社員制度は、まだ周知されていない事業所も多いです。
この制度に対して、よくある疑問にお答えします。

●短時間勤務を上司に申し出るタイミングはいつ?

時短勤務を申し出るには、遅くとも1カ月前までに上司と相談します。
1回につき、1カ月以上1年以内の期間を、3歳までなら何回でも申請できます。
相談する前に、勤務時間は何時から何時までにするのか、いつから時短勤務にするのか、出勤できる曜日、深夜勤務ができるかできないかなどを決めておきましょう。
事業所が短時間正社員制度を導入しているなら、2~3カ月前には上司に短時間正社員の申し出をします。

●短時間勤務をしたときの給料は?

短時間勤務は育児と仕事の両立がしやすくなる反面、給料は8時間労働をしていたときよりも下がるので覚悟しなくてはなりません。
それは、職場の公平性という観点から時短勤務の賃金しか支払われないからです。
社会保険料の年金に関しては、将来受け取る年金が減らないような「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」があるので、それも上司と面談の際に手続きを行いましょう。

●派遣社員やパートでも短時間勤務が可能?

派遣労働者の場合は、派遣会社が1年以上同じ所であれば派遣先が変わっても時短勤務が適用されます。
時短勤務の申請は、派遣先の会社に遅くとも1カ月以上前に申請します。
パートタイマーの場合は、所定労働時間が6時間を超えて週に3日以上の勤務を1年以上していれば時短勤務が適用されます。

●子供が急に病気になったときはどうする?

子供が幼いときは、急な発熱などの病気になりやすく、保育園から呼び出しがきて帰らなくてはならないことも度々あります。
そのため、就学前の子供がいる場合、1人なら年に5日まで、2人なら年に10日まで病気やけが、あるいは予防接種や健康診断のために看護休暇を取得することができます。
半日の3時間の看護休暇の取得も可能です。

介護職員の仕事と育児の両立は短時間勤務で乗り切ろう

仕事と育児は、所定労働時間が6時間の時短勤務や、短時間正社員制度などを利用することで両立しやすくなります。
まずは、自分のライフスタイルに合った勤務体制を取るために、事業所の短時間勤務に関する就業規則を確認してみましょう。
育児に手がかかる期間中は、短時間の勤務制度を活用して介護の仕事と育児を乗り切りましょう。

参考:
厚生労働省 育児・介護休業法における制度の概要.(2020年2月26日引用)
厚生労働省 第1 改正育児・介護休業法のポイント.(2020年2月26日引用)
厚生労働省 「短時間正社員制度」 導入・運用支援マニュアル.(2020年2月26日引用)
厚生労働省 短時間正社員制度導入支援ナビ.(2020年2月26日引用)

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