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介護ワークシェアリング「カイスケ」で人材不足を解消!どんなメリットとデメリットが?

厚生労働省によると、介護人材は2020年末には約210万人、2025年末には約245万人が必要とされています。
しかし2019年には190万人しか確保できておらず、人材不足は深刻です。
そこで、人材不足解消のための1つとして介護シェアリングサービスができました。
介護シェアリングサービスの仕組みやメリット、デメリットについて紹介します。

介護の仕事は人材不足

介護業界の人材不足に対応する介護ワークシェアリングサービスとは

介護業界の人材不足に対応する介護ワークシェアリングサービスとは

介護職員は1日の仕事が多岐にわたり、多くのことをこなしています。
一般に施設職員の1日は、次のような流れで行われます。

●日勤の仕事の流れ

  1. 1)配膳・朝食介助・下膳・口腔ケア・排泄介助・臥床介助・記録など
  2. 2)離床介助・入浴介助・レクリエーション・水分補給・排泄介助・記録など
  3. 3)配膳・昼食介助・下膳・口腔ケア・臥床介助・記録など
  4. 4)離床介助・水分補給・おやつの配膳・下膳・レクリエーション・入浴介助・記録など
  5. 5)配膳・夕食介助・下膳・口腔ケア・臥床介助・記録など

施設の日勤時間によって2)~5)を行う日や、1)~4)の日もあります。
デイサービスの場合は、1)や5)(夕食がついているデイサービスもあります)がなく、送迎があります。
多くの利用者を1人の介護職員で対応するには負担が大きく、時間が足りない、利用者に目が行き届かないなどが発生してしまいます。
そこで、介護ワークをシェアするという考え方が生まれました。
介護ワークシェアリングとは1人のスタッフが行っている仕事を細分化して、仕事内容を区切って複数の介護職員で行うことです。
たとえば、送迎はaさん、入浴介助はbさんと常勤職員、食事介助はcさん、レクリエーションはdさん、清掃やリネン交換はeさんなどと、特定の仕事を介護シェアリングサービスの複数のスタッフに任せる方法です。
介護職員は多岐にわたる仕事をこなすので、後任スタッフへの引き継ぎに3カ月ほどかかりますが、介護ワークシェアリングでは特定の仕事を任されるので、引き継ぎ時間は少なくて済みます。
この介護シェアリングサービスでは、人材不足を補うために、働いていないシニア層や主婦層に仕事の場を提供できると期待されています。
また、介護シェアリングサービスの人材を確保することで常勤職員の負担が減るため、新たな職員を採用する必要がありません。

業界初の介護ワークシェアリングアプリ「カイスケ」の仕組み

業界初の介護ワークシェアリングアプリ「カイスケ」の仕組み

介護ワークシェアリングアプリ「カイスケ」を開発したのは、経済産業省のコンテストでいくつも賞を取っているカイテク株式会社です。
現在、カイスケが展開している地域は関東圏のみです。
カイスケに事業所登録をすれば、職員の急な休みや短時間のみ必要な場合にすぐに人材を確保できます。

●カイスケに登録できる有資格者

カイスケに登録できるのは、次の有資格者です。

  1. 1)介護福祉士
  2. 2)ヘルパー1級か2級
  3. 3)初任者研修修了者
  4. 4)介護職員基礎研修修了者
  5. 5)社会福祉主事か社会福祉士
  6. 6)看護師や准看護師
  7. 7)理学療法士や作業療法士

●事業所がワーカーを雇用するまでの流れ

事業所はまずカイスケに登録します。
次にワーカーをカイスケから見つけるために仕事案件を作成します。
以下がその手順となります。

  1. 1)仕事案件を作成して登録する
  2. 2)ワーカーと事前に連絡をして条件にマッチすれば仕事を依頼する
  3. 3)出退勤管理はQRコードで行う
  4. 4)月末に一括して報酬を支払う

介護ワークシェアリングサービス導入のメリットとデメリット

業務がシンプルで働きやすく、雇用が定着しやすい介護ワークシェアリングを行う事業所が増えてきました。
たとえば、入浴介助、送迎、レクリエーションなどのみ、スタッフを雇って人材不足を解消しています。
では、資格を生かせて、短時間の勤務や得意な介護分野で働ける介護シェアリングサービスのメリットとデメリットをみてみましょう。

●介護ワークシェアリングサービスのメリット

介護ワークシェアリングサービスのメリット

介護シェアリングサービスを導入すると、事業所には次のメリットがあります。

  1. 1)採用コストや人件費の削減ができる
  2. 2)1日数時間でも依頼が可能
  3. 3)面接が不要。WEBで出退勤管理やワーカーとのやりとりなどができる
  4. 4)お試し雇用として依頼し、ワーカーの了解のもとに本採用もできる
  5. 5)人手不足が解消され職場の職員の定着率が上がり管理者の負担が軽減される
  6. 6)シニアや主婦層を雇うことで幅広い取り組みができる

●介護ワークシェアリングサービスのデメリット

介護ワークシェアリングサービスのデメリット

一方、介護シェアリングサービスには、次のようなデメリットがあることも考慮する必要があるでしょう。

  1. 1)専門的な仕事の引き継ぎには3カ月かかる場合もあり、職員の負担が増える可能性がある
  2. 2)業務の細分化の仕方を決めるなど、受け入れ体制を整える必要がある
  3. 3)面接がないため、採用に不安がある

介護ワークシェアリングサービスを導入して人材不足を解消しよう

介護業界では人材がますます必要になるので、今後は介護シェアリングを導入する事業所は増えていくと考えられます。
人材不足が解消されれば介護職員の離職率が減り、人材確保をする管理者の負担も軽減します。
事業所に上手に介護ワークシェアリングサービスを導入して、人材不足の解消につなげましょう。

参考:
厚生労働省 介護分野の現状等について.(2020年5月19日引用)
PR TIMES 介護ワークシェアリングサービスで人材不足解決へ!有限会社リハビリの風が「カイスケ」を導入.(2020年5月19日引用)
カイテク カイスケ.(2020年5月19日引用)

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