介護・高齢者施設が抱える課題(ヒト・モノ・カネ)をサポート

  • Facebook

医療従事者向け 介護プラス

経営者の悩み

医療・介護の連携にお悩みの方必見!介護事業所が病院と連携するにはリハビリ専門職の働きがカギ!?

地域包括ケアシステムをはじめとした医療・介護の連携は、多くの場面で重要視されるようになりましたが、すべての介護事業所がうまく連携を図れているとはいい難い状況です。
特に、新規開設の事業所においては、周辺の競合施設との差別化を図れずにお困りなのではないでしょうか。
本記事では、リハビリ専門職が地域連携のカギになる理由と、連携のための具体的な方法についてご紹介します。

なぜ介護施設は医療機関との連携が重要なのか?

ここでは、医療と介護の連携がなぜ必要なのか、また連携とは具体的にどのようなことなのかをお伝えします。

●2018年の介護報酬改定では連携が重要視される!?

今回の改定では、訪問サービスや通所サービスにおいて、外部との連携加算が新設されます。
いくつかの例を以下にあげてみます。

加算 点数
居宅介護支援事業所 退院・退所加算 【現行】
300単位+300単位(カンファレンス参加の場合)
改定
450単位+600単位
訪問介護事業所
小規模多機能型など
生活機能向上連携加算 【現行】
100単位/月
改定
(Ⅰ)100単位/月
(Ⅱ)200単位/月
通所介護事業所
短期入所生活介護など
生活機能向上連携加算 新設
200単位/月

訪問介護においては、現行制度ではリハビリ専門職の指導により100単位の算定が可能ですが、改定後の(Ⅱ)を算定するためにはリハビリ専門職が利用者宅に訪問しなければなりません。
通所介護事業所に関しては、機能訓練指導員を配置することが難しいため、個別機能訓練加算を算定できない施設が多いです。
しかしその救済として、外部のリハビリ専門職と機能訓練計画を共同で作成することによって200単位の加算を取得できます。

●連携は集客にもつながる!?

上記の加算を見てもわかるように、次期改定においてもケアマネジャーからの情報提供や、リハビリ専門職からの直接指導が重要視されています。
従来の情報提供による加算だけではなく、医療機関やほかの事業所へ実際に足を運ぶことでプラス加算となることがポイントではないでしょうか。
ただ、せっかく忙しい業務の合間をぬって訪問するのであれば、カンファレンスに参加しているリハビリ専門職やソーシャルワーカーに、自社のアピールポイントを伝えておくことが望ましいです。
医療機関のリハビリスタッフは介護事業所についての情報をあまり持っていないため、出会ったチャンスを逃さないようにすることが大切です。

新規開設の事業所で地域連携が難しい理由

2018年の改定で、カンファレンスや訪問指導が重要である点について述べましたが、新規開設事業所では「どこの誰にお願いすればいいの!?」と頭を悩ませているのではないでしょうか?
ここでは、筆者の経験を交えながら医療機関から見た地域連携についてご紹介します。

●相談員だけのつながりでは不十分!?

介護施設では生活相談員が配置されており、利用者さんのサービス管理だけではなく、外部に営業活動をする機会も多いといえます。
生活機能向上加算を例にとると、医療機関との連携に関しては、ソーシャルワーカーだけではなく、リハビリ専門職にターゲットを合わせることも重要です。
退院前カンファレンスに参加することで加算をとることはもちろんですが、その後のつながりのためにも医療機関のリハビリ専門職と交流をもつことを心がけたいところです。

●問題は競合相手が多いこと?

事業所の収益をあげるため、取得できる加算はなるべくとっておきたいですが、当然ながら周囲の事業所も同じことを考えています。
特に小規模デイサービスに関しては、地域密着型に位置付けられることで利用者を獲得する範囲も限られるため、同地域における事業所はライバルとなります。
また、地域内で大手法人が事業展開している場合は、同じ土俵で戦うことは負け戦であるといってもよいでしょう。

●医療機関のリハビリ職から見る新規介護事業所とは?

筆者は急性期病院に勤務していますが、リハビリ職の立場からは地域にどんな事業所があるのかはわからないのが本音です。
患者さんが介護サービスの利用を検討されるときや、退院前カンファレンスの際に事業所名を聞くことはありますが、事業所ごとの特色に関してはほとんどわかりません。
もし顔合わせした相談員さんから、「弊社はこのようなサービスを売りにしております」、「今後、〜に力を入れていきたいと思います」などの話を伺う機会があれば、患者さんに介護サービスを提案するときにも参考になると思います。
またその際、新規開設の事業所なのか、数年前から事業展開をしている事業所なのかは重要ではなく、どれだけそこの事業所について知っているかが大切です。
まったく知らない事業所さんから「機能訓練計画の指導をお願いします!」と懇願されても、なかなか快諾はできません。

運命の出会いは勉強会!?リハビリ専門職同士の交流が道を開く!

最後に、外部との連携においてリハビリ専門職がカギとなる理由と、つながりをつくるための方法について解説します。

●なぜ相手はリハビリ専門職なのか?

前述したとおり、外部への営業活動は経営者や生活相談員の方が担当する場合が多いですが、各種加算の算定や集客力アップのためには、医療機関やほかの事業所のリハビリ専門職とつながることが重要です。
その理由については以下のとおりです。

  • ◯同職種なら情報共有がしやすい
  • ◯ほかの勉強会や学会などでも交流がもてる
  • ◯介護事業のリハビリに医療的な視点を取り入れることができる
  • ◯リハビリ専門職はほかの職種にも顔がきく

上記については、相談員同士のつながりでは得られないメリットです。
連携加算を例にとると、事業所-病院間の派遣契約については経営者の決裁になりますが、リハビリ専門職の意見も反映されることを考えて、早期からつながりをつくっておくことをおすすめします。

●外部公開型の勉強会には積極的に参加!

医療機関のリハビリ専門職は、医師やソーシャルワーカーからの紹介などで勉強会に参加し、さまざまな情報を得ることができますが、新規開設の事業所の場合はそうしたつながりがないため、受け身姿勢のままでいると情報は回ってきません。
「情報は必要だけど、また仕事が増えるじゃないか…」と悲観的になるのではなく、地域の勉強会に積極的に顔を出すことによって、医療機関だけではなく事業所間のつながりも獲得しましょう!
経営者の方は、営業活動や情報収集の際に、介護従事者向けのセミナー案内や、多職種の交流会などを入念に調べておき、リハビリ専門職に参加を促してみてはいかがでしょうか?

●筆者の取り組み例をご紹介!

ここでは、筆者が実施している地域との連携活動についてご紹介します。
現在筆者は急性期病院に勤務していますが、日々の臨床では早期退院が求められるため、退院後に介護保険サービスでのリハビリに移行してもらうことが多いです。
しかし、筆者の専門とする循環器疾患については、介護保険分野での認識は十分ではなく、「どこまで運動していいのかわからない」という意見も多く聞いていました。
これらの問題を解決するため、実際に地域の介護事業所を対象にアンケート調査を行い、その結果を参考に勉強会や交流会を開催しました
デイサービスや訪問リハビリ事業所に勤務する方たちと親しくなるうちに、医療と介護の連携について真剣に考えるようになり、現在は共同して地域セミナーの開催を企画することもあります。
お互いに顔を知っていると、利用者さんの状態やリハビリ時の注意点などについて気軽に相談することができるので、今では定期的に交流会を開いてお互いに情報交換をしています

まとめ

本記事では、介護事業所が地域での連携を考える際に、リハビリ専門職同士のつながりが重要になる理由について解説しました。
特に医療機関のリハビリ専門職と関係がつくれると、指導による加算など直接的なメリットだけでなく、自社の認知度アップにより利用者さんの新規獲得にもつながります。
まずは地域の勉強会に関する情報を収集し、連携のかけ橋としてリハビリ専門職に参加を勧めてみてはいかがでしょうか?

参考:
厚生労働省 平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について(2018年3月2日引用)

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)