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  • Akiko

    公開日: 2018年11月30日

アメリカのシニア向け展示会に見たアルツハイマー病への取り組みと啓蒙活動の重要性

筆者はアメリカのシニア展示会に参加し、そこでアルツハイマー病の支援団体によるアルツハイマー病の兆候の説明や本人や家族への支援についての展示ブースに立ち寄る機会を得ました。
アメリカでのアルツハイマー病への取り組みと日本との違いについてお話ししましょう。

アメリカでのアルツハイマー病への取り組み

アメリカにおけるアルツハイマー病の支援

アメリカにおけるアルツハイマー病の支援

アメリカにはさまざまなアルツハイマー病に関連する支援団体、基金、研究所などが存在し、一部は非営利団体もしくは寄付金により賄われているものも存在します。

●アメリカのアルツハイマー病に対する支援は介護者の教育と医療の研究も含まれる

アメリカのアルツハイマー病を支える団体や地方自治体などは、家族や介護者への教育なども行っています。
アルツハイマー病の病態や症状の特性、介護の際の注意点などについての講座を受けることができます。
地方自治体の図書館などでアルツハイマーについての講義を行っているところもあり、受講料も無料から安価なものまでさまざまです。
また、寄付金などにより設立された基金が投入されるなど、アルツハイマー病における医療の進展をサポートしています。
税金や寄付金に対する考え方が日米では大きな違いがあるので、全てを同じにはできませんが、寄付金による税金控除を受けられるシステムがこのように研究の進展に当てられるのは有益と言えるのではないでしょうか。

アルツハイマー病の啓蒙活動の取り組み

アルツハイマー病の啓蒙活動の取り組み

先日、地方自治体が行うシニア展示会に参加し、その1つのブースにアルツハイマー病の支援団体を見かけました。
実際のアルツハイマー病の支援団体の活動はどのようなものなのでしょうか。

●アルツハイマー病の病態や初期段階である軽度記憶障害などについての啓蒙活動

アルツハイマー病の支援団体の一つである“Alzheimer’s association”は、中核都市にオフィスもあり、ケアやサポート、研究などを行っています。
シニア展示会では、その病態や各病期についてのパンフレットやアルツハイマー病の初期症状についてのパンフレットとともに、立ち寄った高齢者やその家族に説明していました。
アルツハイマーの初期症状なのか、加齢による物忘れなのか、本人や家族にとって悩みの種となることもあり、こうした機会に疾患について知ることで病院に受診すべきなのかどうか判断できるいい材料の一つとなるのではないでしょうか。

●アルツハイマー病に対するケアや最新の情報などを発信

アルツハイマー病は現在もさまざまな研究が行われており、それらを基にした薬物療法や脳と体にとって健康的な生活を送るために必要なことを発信しています。
例を挙げますと、病期により異なる特徴、アルツハイマー病の注意すべき10のポイントや日常生活上の安全対策などをワークショップへの参加などを通して、情報を得ることができます。
これらの情報を、家族や介護者だけにではなく、地域社会に発信しているのは日本との大きな違いかもしれません。
家族や介護者だけでなく、地域社会全体でアルツハイマー病に悩む人たちを支えています。
この“Alzheimer’s association”のホームページは日本語にも訳されており、私たちも見ることができます。

アメリカにおけるアルツハイマー病に対する取り組みの特色

今回筆者が知ったアメリカにおけるアルツハイマー病のサポート体制は興味深いものでした。

介護者の教育が充実、啓蒙活動にも尽力

お話したようなシニア展示会や地域におけるさまざまな取り組みを通じ、社会全体にアルツハイマー病について知ってもらうための活動を行っています。
また介護ヘルパーや家族向けに疾患の詳細やケアの仕方、また自分自身のストレスケアをどう行っていくかなども含めて、講演やインターネットを使った啓蒙活動を行っています。
アルツハイマー病に関する情報開示量が豊富で、介護ヘルパーもアルツハイマー病や認知症患者さんを専門としている方も存在します。
定期的なニュースレターの配信により、さまざまな情報を得ることが可能です。
ニュースレターに関しては、日本でも同じような取り組みが行われていますが、あまり知られていないというのが現状ではないでしょうか。

●24時間体制の家族もしくは介護者へのサポートが充実

“Alzheimer’s association”はインターネットでもさまざまな活動を行っており、介護者や家族に対するケアホットラインも年中無休・24時間体制で受け付けています。
ホームページの言語設定を選べるだけではなく、ケアホットラインの使用言語も選ぶことができ、アルツハイマー病をケアする家族・介護者が一人で悩まないように工夫されています。
ほかにも、メッセージボードにログインできるように登録すれば、同じ立場にある介護者と情報を交換したり、悩みを共有したりすることもできます。
同じ悩みを共有できる仲間を作り、解決策をシェアすることでストレスも軽減されることでしょう。

アメリカのアルツハイマー病のケアは早期発見・介護者のサポートが充実

アメリカのアルツハイマー病のケアは早期発見・介護者のサポートが充実

高齢化社会は全世界で急速に進行し、今後アルツハイマー病や認知症の人口が増加することが予想されます。
アルツハイマー病と診断される前にさまざまな兆候について知っておく、もしくは家族や介護者だけではなく周囲にいる人が知っておくことで、危険や問題を未然に防ぐことができます。
また社会全体がアルツハイマー病について知ることにより、家族や介護をする人の孤立を防ぐことができます。
日本でも介護者の情報交換の場があるようですが、今後さらに人々に周知し、サポートしていくことが重要です。

参考:
アルツハイマー病についての情報とリソース.(2018年11月28日引用)
Alzheimer’s Foundation of America.(2018年11月28日引用)

  • Akiko

    公開日: 2018年11月30日

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