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  • 田中孝尚

    公開日: 2020年12月21日
  • リハビリについて

ここは見落とせない!レクリエーション療法を計画、実施するときの7つのポイント!

病院や施設で季節ごとのレクリエーションや息抜きのためのレクリエーションをすることがあります。
レクリエーションとはひとが自発的に楽しみ、遊ぶことの効用を療法として利用するために構造化されたものですが、楽しみの機会の提供にとどまっていることも多いです。
今回は、レクリエーションを計画、実施する上でのポイントを紹介します。

楽しみ遊ぶことで治療訓練できる レクリエーション療法とは

レクリエーション療法とは?

レクリエーション療法とは?

レクリエーション療法とは、ひとが自発的に楽しみ、遊ぶことの効用を療法として利用するために構造化されたものです。
障害を問わず、遊びや楽しみから治療訓練的な利用まで幅広く用いられています。
作業療法でレクリエーションをリハビリテーションとして用いる場合は、

  • ①施設や病院での生活に憩いやゆとりをもつ
  • ②ひととの関わりを広げる、仲間をつくる
  • ③楽しみの機会
  • ④精神的なストレスの発散
  • ⑤現実的な体験、関わりを持つ
  • ⑥体力の回復、維持、改善

といったことが目的として行われます。

レクリエーションを計画、実施するときの7つのポイント

レクリエーションを計画、実施するときの7つのポイント

レクリエーションを進行するには入念な計画が必要です。
計画を立てることで臨機応変な対応ができ、レクリエーションを自然に進行できます。
計画をする上で確認すべき重要なポイントは大きく7つあります。

  • ①予定日時・場所
  • ②目的
  • ③対象者
  • ④種目・内容
  • ⑤必要物品・費用
  • ⑥スタッフの役割
  • ⑦リハーサル

①予定日時・場所

いつ、どこでレクリエーションをするのかを事前に確認します。
病院や施設によってはトイレへの誘導やおむつ交換、入浴などのタイミングとかぶってしまったり、実施する場所が空いていないという事態に陥ることがあります。
事前に確認し、他職種にも伝えておくことでスムーズに進行できます。

②目的

レクリエーションをする上で何を目的に行うかを決めます。
日常的なストレスの発散の機会やひととの関わりを持つ、社会性を維持するなど目的はさまざまですが、目的が決まっていないとどのような人を対象にするのかが決められません。
何を目的にしてレクリエーションをするのかを決めておくことで、参加者の共通の目的が把握でき、進行するスタッフも参加者の様子をみて評価することができます。

③対象者

参加者の人数や年齢層、性別、対象とする疾患などを確認します。
人数はレクリエーションの内容や実施する場所の広さによって制限が必要です。
レクリエーションの内容が男性的な活動か、女性的な活動かによっても参加対象は変化します。
身体機能に関しても検討する必要があり、介助が必要な方がいる場合は誰がどのように介助し、誰がグループを運営するのかを決めておくことでスムーズに進行することができます。

④種目・内容

種目・内容

どのようなレクリエーションをするのかを検討し、計画します。
場所の大きさ、季節性、誰を対象にするのか、何を目的とするのかなどを踏まえた上で内容を考えます。
参加者の身体機能や認知機能にはそれぞれ差があります。
参加者を限定しない場合は、誰でもできるような内容にするのか、役割分担をするのか、心身機能のレベルによって種目・内容を分けるのかを検討することが重要です。

⑤必要物品・費用

①~④が決まれば必要物品や物品を購入するための費用を確認します。
施設や病院によって経費で購入できるもの、できないものがあると思いますので事前に確認しておきましょう。
レクリエーションの内容によっては準備が必要なものもあります。
季節の壁飾りものを作るグループをする場合はどこまでを患者さんや利用者さんにしてもらうかを話し合い、事前に準備する必要があります。

⑥スタッフの役割

スタッフの役割

それぞれのスタッフの役割を分担し、グループを運営するリーダー、補助をするサブスタッフを決めます。
リーダーはグループの運営・進行を担当し、サブスタッフはリーダーの補助や参加者の補助を担当します。
リーダーは責任を持ってグループを運営することが重要で、何か問題が起こった場合に臨機応変に対応する必要があります。
サブスタッフは、介助が必要な参加者に対してどのように、どれくらい介助する必要があるのかを確認し、あらかじめスタッフ間で共有しておくことが重要です。
転倒や転落などのリスク管理にもつながります。
また、グループに参加したい関心はありながら場に入れない方に寄り添いながら参加を促す役割や、参加者と一緒にレクリエーションに参加して場を盛り上げる役割もあります。

⑦リハーサル

レクリエーションをする前にリハーサルをしておくと当日の進行がスムーズになり、臨機応変に対応することができます。
創作活動をする場合は、スタッフで一度作ってみることをおすすめします。
一度作るとどのような場面や動作で困難さが生じるかがわかり、参加者の役割分担を検討できます。
ゲームなどの身体を使ったり、参加者の移動が必要になったりする場合は動線を確認しておくことが重要です。
ゲームの進行での動線だけでなく、トイレへの動線を確保しておく必要もあります。

計画、実施、振り返りをしてより良いレクリエーションを提供しよう

レクリエーションをした後には必ず振り返りをしましょう。
実施までの準備や実施してみて参加者の表情・様子はどうだったか、目的は達成できたかなどを振り返ることで、次回レクリエーションを計画・実施するときに役立ちます。
振り返りシートを用いて、グループの流れ、参加者それぞれの個別の様子、実施した感想・反省を記載しておくことが重要です。
計画、実施、振り返りを繰り返すことでより良いレクリエーションを提供しましょう。

  • 執筆者

    田中孝尚


  • 大学を卒業後、作業療法士免許を取得。急性期病院やデイサービス、福祉用具・住宅改修業者での勤務を経て、現在は精神科病院にてリハビリ業務に従事。心身の健康や在宅で安全に安心して暮らせる方法をわかりやすく丁寧にお伝えします。医療従事者の方々の健康にも焦点を当てていきたいと思っています。

    保有資格:作業療法士、重度訪問介護従業者、福祉住環境コーディネーター2級

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