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クリニック・治療院 OGメディック

  • 桑原

    公開日: 2019年05月28日
  • 患者さんのケア

糖尿病治療に欠かせない血糖値測定器の従来型と最新型を徹底比較

糖尿病治療では、指先を針で穿刺(せんし)して少量の血液を採取し、血糖値を測定することにより必要なインスリン投与量を決定します。
測定ごとに穿刺が必要な従来式の血糖測定器と持続的に測定器と連携できる最新のもののメリット・注意点について、お話ししていくことにしましょう。

糖尿病治療に欠かせない血糖値測定器の従来型と最新型を徹底比較

糖尿病患者さんにとって血糖値の測定はストレスとなることも

糖尿病患者さんにとって血糖値の測定はストレスとなることも

糖尿病患者さん、なかでもインスリンによる治療を行っている方は血糖値測定が食事の際に必要です。

●血糖値を測定する際には指先を穿刺(せんし)するために苦痛となることも

糖尿病の管理が必要な方にとって、血糖値測定は必要となるインスリンの投与量を決めるための重要な指標となります。
そのため、食事前後や1日を通して血糖値測定を行う必要があります。
しかし、血糖値を測定する際に指先の穿刺により多少の痛みがあり、糖尿病患者さんにとって自己測定を行うことは精神的負担や苦痛を伴います。
自己測定への理解度が低いと痛みを伴う血糖値の測定もおろそかになり、血糖値のコントロールも困難となることが多いといわれています。

●糖尿病患者さんは食事前後や低血糖を疑うときなどに測定が必要

糖尿病患者さんは食事前後や低血糖を疑うときなどに測定が必要

食事の前後、体調不良時、運動量などによって糖尿病患者さんの血糖値は異なってきます。
そのため1日3回以上は血糖値の測定が必要と推測され、医師の指示通りに血糖値の測定を行うことがほとんどです。
また運動によって低血糖などが心配される場合には、血糖値の測定を前後にすることで確認・管理ができ、運動効果も確認できます
インスリンによる治療を行う前段階の患者さんは、食事や運動による血糖値の変化を確認するなど、自身の体調を知ることができます。
しかし、外出時や旅行先での測定には、測定用具を持ち歩かねばならず、測定に際して手洗いの必要性や穿刺後の針の処理などさまざまな問題が存在することも確かです。

糖尿病患者さんのストレスをカット!血糖値の持続測定器は有用!

最新型の持続的血糖測定器は指先に針を穿刺し血液を採取して血糖を測定する回数が極端に少ない、もしくはする必要がありません。

●最新型の持続的血糖測定器は一体どのようなものなのか

最新型の持続的血糖測定器は一体どのようなものなのか

最新型の持続的血糖測定器は取り付けたセンサーの先端が皮下組織の間質液と呼ばれる液体内の血糖の濃度を測定する仕組みとなります。

  1. 1)まずは患者さんの上腕部の裏側または腹部にセンサーを貼ります。(取り付けは医療者が行うことが多い)
  2. 2)血糖値を測定して、ポケットサイズのモニター機に何分かごとに表示します。

このように、専用のセンサーを装着するだけで実に簡単です。
また持続的に測定し、測定機器内に記録を保存してくれます。

●定期的に測定し、複数日の記録が可能。また他者に測定値を送信することが可能!

定期的に測定し、複数日の記録が可能。また他者に測定値を送信することが可能!

モニター内に蓄積された記録は、2週間程度の測定結果を保存でき、専用のソフトウェアを使用するとデータをダウンロードできて、グラフなど血糖値の推移の様子を見ることも可能です。
今まで知ることができなかった日中・夜間の低血糖や低血糖を起こす時間の傾向、などを知ることができます
また海外では、スマートフォンや指定した他者へのデータ送信も可能なものもあり、たとえば1型糖尿病の患児で自己管理が行えない場合などは非常に有用です。
この機能があれば、夜間に患児が低血糖を起こした際には設定された保護者へ通知され、リスク管理も簡単に行えます。
しかし、持続的に血糖値を測定できるセンサーのなかには1日に何度かキャリブレーションと呼ばれる実際の値と機械の誤差を是正する必要がある機器もあり、この場合には自己測定同様に指先の穿刺が何度か必要となる機種もあります。

血糖値測定器、それぞれのメリットと注意点

これまでに話した2つの測定機器のメリットと注意点についてご紹介しましょう。

●従来の測定器のメリットは安価、最新の測定器のメリットは針刺しの負担軽減

従来の測定器 最新の測定器
安価である
・どのような条件でも測定値に信頼性がある。
採血のための指先の穿刺が不要
・持続的に血糖値の推移がわかる
・現在の血糖値がすぐに確認できる

従来型の自己測定器は測定回数にもよりますが、何と言っても価格が安くすみます。
また、最新型の持続的血糖測定器はセンサー装着後のアレルギー反応やセンサーのキャリブレーションの有無による測定誤差などが現れる可能性がありますが、従来型の自己測定器はその心配がありません。
従来型の自己測定器にくらべて、センサーを取り付ける最新型の持続的血糖測定器は患者さんの負担が少なく、血糖値をすぐ確認することが可能な点がメリットです。
頻繁に低血糖を起こす場合、最新型の持続的血糖測定器は糖尿病を管理しやすく便利です。

●血糖値の測定器、使用上の注意点

ここでこれらの血糖値測定器の使用上の注意点についても取り上げてみましょう。
まずは従来の指先を穿刺して血液を採取し測るタイプのものは、医療機器である穿刺用の針を医療機関や薬局で廃棄する必要があります。
最新型の持続的血糖測定器のセンサー取り付けタイプは医療機関での着脱のため、廃棄に関しては問題なく行えますが、高価になります。
またどちらの血糖値の測定器も、日本ではインスリン治療をしていない患者さんには保険適用となりません。

血糖値を自己測定する機器の特徴を知り、ストレスの少ないものを!

今回は最新型の持続的血糖測定器と従来型の自己測定器についてご紹介しました。
最新型は持続的に血糖値の測定ができ、低血糖の有無や治療の効果判定などの管理に有用なものであり、従来型の自己測定器との違いについてもご紹介しました。
また従来型の自己測定器は、経済的なメリットや機器の誤差などの心配がないというメリットもあります。
双方の利点や注意点をよく知り、患者さんにとってストレスの少ないものをすすめるようにしましょう。

参考:
国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター 血糖自己測定について.(2019年5月17日引用)
Continuous Glucose Monitoring/The National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases.(2019年5月17日引用)
一般社団法人日本臨床内科医会 糖尿病と血糖自己測定.(2019年5月17日引用)
糖尿病・内分泌 内科クリニックTOSAKI 最新の血糖測定.(2019年5月17日引用)

  • 執筆者

    桑原

  • 1998年理学療法士免許取得。整形外科疾患や中枢神経疾患、呼吸器疾患、訪問リハビリや老人保健施設での勤務を経て、理学療法士4年目より一般総合病院にて心大血管疾患の急性期リハ専任担当となる。
    その後、3学会認定呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士の認定資格取得後、それらを生かしての関連学会での発表や論文執筆でも活躍。現在は夫の海外留学に伴い米国在中。
    保有資格等:理学療法士、呼吸療法認定士

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