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患者さんのケア

足関節捻挫後のサポーターの装着方法、本当にあっていますか?正しい装具の装着方法、教えます。

足関節捻挫は、誰もが1度は経験すると言っても過言ではない程、広く知られています。
医療機関では損傷や回復の程度に応じ、患者さんにサポーターを処方します。
しかし、サポーターの装着方法1つで、治癒に差が生じることをご存知でしょうか?
サポーターの装着方法から、血腫を速く引かせるポイントについてまとめました。

足関節捻挫にサポーターをする意義

足関節捻挫に対し、サポーターをする意義は、その受傷メカニズムと修復過程にあります。

1)捻挫の受傷機転(怪我をするきっかけ)

そもそも、なぜサポーターを装着するのでしょうか?
プレー中に他人と接触した際に、強制されて受傷する場合や、足を踏み外した際等、受傷機転も多岐にわたります。
その中でも特に多いのが、足関節の内反(足の平が身体に対して内側に向く動き)を強制され、外側の靭帯が損傷されるケースです。

2)靭帯の修復期間

外側の靭帯が損傷した場合、軽度で2週間、重度であると約2ヶ月程度修復期間を要するとされています。
この修復期間に、損傷した靭帯に過度な刺激を加えてしまうと、組織の正常な修復過程を阻害してしまい、結果として後遺症を残すことになります。
こうした2次的な障害を予防する為に、適切なサポーターを使用し、保護する必要があるのです。

正しい装着方法

サポーターによっても種類が幾つかありますが、共通して言えることが2点あります。重要なことは、正しい位置に当てること、圧迫を加えることです。

1)正しい位置に当てる

一般的に言われている足関節は、脛の部分である脛骨とその外側にある腓骨、足首の下の部分にある距骨の3つで構成されています。
内反捻挫をした場合は、外側の靭帯が損傷されると上述しました。
外側の靭帯は、足関節の外側の骨に付着しており、主に内反方向への抵抗を生み出す役割を担います。
このため、内反動作に対して動きを制御することが、サポーターに必要な機能です。
中にはプレートが入っており、より強力に内反動動作を制御するサポーターもありますが、その位置がずれることでもサポーターが機能しない事になります。
このため、取扱説明書を熟読し、サポーターの特徴を把握した上で使用することが望ましいです。

2)圧迫を加えること

多くのサポーターはマジックテープ等で留め、締めつけるタイプが主流です。
明確にどこまで締めると良いという記載がない為、人によってその程度が変わります。
しかし、このテープで留める強さも、治癒を促す重要なものになります。
受傷早期の急性期後にも腫脹が残存してしまうと、足関節が拘縮してしまう原因になります。
足関節は足の末端であり重力の影響を受けやすく、足部全体に腫脹が起こります。
これにより、皮膚と皮下組織、足根管という神経や血管が束ねられている重要な部分や、支帯といって、筋肉を収縮させる際、その筋肉の腱が浮き上がらないように、留めているバンドのような場所で拘縮が残り、正常な動きが出にくくなります。
この為、十分な腫脹管理を行う目的で、圧迫を加えることが望ましいです。

装着時のコツ

装着時のコツとしては、サポーターのマジックテープの留め方と、靴下の選び方の2点がポイントになります。

1)マジックテープの留め方

足関節のサポーターについては、通常複数マジックテープがついている場合がほとんどです。マジックテープを留める順番があることは既に周知のことと思いますが、ここで重要になってくるのが必ず仮留めをすることです。
この理由としては、1箇所マジックテープを巻き、他の場所を締めようとした際に、最初に巻いた部分が動いてしまうことがある為です。
このズレにより、皮膚が痒くなる、場合によっては表皮が傷つくことが考えられます。
また、きちんと固定をするためにも、仮で決めた場所を締め上げる事でズレが少なく、よりこの為、マジックテープを1度仮留めし、その後丁寧に巻き上げる工夫が必要になります。

2)靴下の選び方

サポーターに靴下は関係ないと思われる方もいらっしゃると思います。
しかし衛生上、また圧迫を加えるという意味でも、靴下が重要になります。
例えば、くるぶしよりも下の靴下を履きます。その状態で、サポーターを着用すると、足首よりも上の箇所では、地肌に直接サポーターが接することになります。
この状態を続けると、汗をかいたりすることでサポーター側が不衛生になり、皮膚にトラブルを引き起こす可能性があります。
また水分に触れることでサポーターの形状にも変化をきたし、足関節に合わせて変形していくことで、サポーターとしての機能が低下する可能性も考えられます。
この為、サポーターを着用する場合は、サポーターがかかる部分をカバーできる長めの靴下を着用する必要があります。
次に、圧迫上での問題です。先程と同様に、踝までの靴下を履くと、覆われている部分とそうでない部分で、圧迫の加わり方にムラが生じます。これにより、本来であれば圧迫を加えたい部分の圧迫が甘くなり、血腫が長引く原因にもなりかねません。
これらの要因から、サポーターを装着する場合は、長い靴下をセットにすることが必要になります。

血腫を速く引かせるポイント

血腫を速く引かせるポイントは、足関節を構成する骨の形に合わせて圧迫することです。
足関節の血腫は、骨と骨の間に血腫が溜まりやすい特徴を持ちます。主に血腫が溜まりやすい場所としては、足関節の特にスペースが大きい部分になります。

  • ●内果、外果周囲
  • ●足関節前方
  • ●アキレス腱の内外側

これらのスペースは、通常のサポーターのみでは適切に圧迫を加えることが困難であるため、患者さんの足関節の骨の形に合わせて厚みのあるパッドを切断し、それを当ててからサポーターを巻くという手段を取ります。
この1手間を加えるだけで、効果的に足関節の血腫に対する圧迫を実施することができ、結果として治癒の促進に繋がります。

まとめ

普段何気なく処方していたサポーターも、少しの工夫をこらすことで患者さんの治癒が促進され、満足度の向上に繋がります。
サポーターをしていたにも関わらず、中々痛みが取れない、予後が悪い方程、サポーターの使用方法を誤っている患者さんが多いです。
処方するだけで終了ではなく、巻き方がきちんとできているのか、ケアすることも重要です。
比較的簡単に対処できるものばかりですので、是非臨床に取り入れてみてはいかがでしょうか?

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