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リハビリ病院の悩み

リハビリ拒否にはどう対応する?やる気を引き出すコミュニケーションノウハウ3選

ADL向上が期待できるにも関わらず、さまざまな理由でリハビリを拒否してしまう患者さんは多数います。
そこで今回は、リハビリ看護師さんにぜひ実践してほしい、拒否反応を打ち消すコミュニケーションノウハウ3選をご紹介します!

患者さんとのコミュニケーション

コミュニケーション1 患者さんを「観察する」

皆さんはコミュニケーションというと、どういったことを思い浮かべるでしょうか?
患者さんとお話しすること、でしょうか。
それとも側にいて、患者さんの思いを傾聴することでしょうか。

患者さんの人との関わり方が一人ひとり違うように、看護師にとってもコミュニケーションにおける考え方はそれぞれ違います。
一方でコミュニケーションにおいてまず確認したい観察ポイントがあります。
それは、表情と声です。
なぜ表情と声を観察するのでしょうか。
そして、表情や声から、患者さんのどういった感情や心理をくみ取ることができるのでしょうか?

●表情

まず確認したいこと、それが表情です。
笑顔で接しているということは、本心から笑顔であるほかにも、スタッフに対して良い印象を持ってもらいたい、あるいは自分を重要視してほしい、という思いが感じられます。
一方、笑顔で話していないときは、患者さんご自身が不安や心配ごとを抱えていることも考えられますし、また病院に対して不満を持っている場合もあるでしょう。

また、「本心を知られたくない」という気持ちが強い患者さんは、あえてそうしている可能性もあるため、注意が必要です。
このことから、接する際の表情によって、自分に対する評価をおおまかに得ることができる、ということがいえます。

●声

声も、表情と同様に患者さんの心情を測るうえでは大切なツールです。
明るい声で返答があることで、安心や喜びを感じ取ることができます。
一方で、看護師が声かけしても反応が少ないなど淡々とした声のときは、平常であるケースや、不安や心配、不満が声に出ている可能性が高くなります。
また、暗く沈んだ声、あるいは弱々しい声であった場合には、痛みや苦しみ、不安や体力の衰弱が考えられます。

コミュニケーション2 病院スタッフは「観察されている」ことを意識!

コミュニケーションをとるうえで相手を観察しているのは、なにも看護師だけではありません。
患者さん側も看護師をはじめとする病院スタッフを随時観察し、評価しています。
では、患者さんからより信頼を得るためには、どういった行動をとる必要があるのでしょうか。
リハビリ病棟においての患者さんに、良い印象を与える看護師の立ち居振る舞いについて、3つのポイントをご紹介します。

●目線の合わせ方

患者さんとコミュニケーションを取るうえで、目線を合わせることは大切です。
とはいっても、目線を合わすためとはいえ、どんな姿勢でしゃがんでも良いというわけではありません。
目線を合わせるうえでのポイントは、しゃがむ際の足の位置にあります。

たとえば両膝をついてしまうと、前後左右に動きが取りづらくなり、とっさの動作をとることができなくなるため不向きです。
目線を合わせるときは片膝をついてしゃがみ、立ち上がるときは足を踏み出さずにそのままの状態ですっと立ち上がると、全体的にとても美しく立つことができます。
また、看護師がスムーズに立ち上がれる姿勢を保っておくと、患者さんの転倒などが起きたときでも、すぐに支えることができます。

●歩く姿

医師、病院スタッフの歩く姿

日々忙しいなかで見落としがちなのが歩く姿です。
つい廊下の真んなかを通ってしまいがちですが、スタッフが真んなかをズカズカと通ってしまうことで、患者さんに対して「偉そう」などの印象を持たれてしまうこともあります。
よって歩く際はできる限りカルテを見たりせず、目線は2~3メートル前方を目安にして、端から3歩ほどのところを歩くように心がけます。
目線を前方に向けることで、すれ違う患者さんの様子を観察することにもつながります。

●患者さんの前を通るとき

患者さんの前を通る際には、歩くスピードを少し遅くするとともに、軽く会釈をしながら、「前を失礼します」と声をかけながら通ります。
このとき、アゴを動かすだけの会釈にならないよう注意しましょう。

コミュニケーション3 共感だけではだめ。「ことばの力」はリハビリ意欲を向上させる

リハビリは、頑張れば頑張った分だけ、誰でも同じ結果が得られるというものではありません。
同じ症例であったとしても、リハビリによって同レベルまでADLを上げられるとは限りませんし、一時は回復しても、その後も継続してリハビリを行わなければ機能が衰えてしまうことも十分考えられます。

そうした患者さんの心情に寄り添うために重要なこと、それは看護師として共感することにあります。
この共感は、看護師自身がただ患者さんの思いを想像するだけではありません。
共感したいという気持ちを言葉にして、相手に伝えることで初めて成立するのです。

この相手に伝えることの重要性は、患者間でのコミュニケーションにとどまらず、スタッフ同士のコミュニケーションにも共通していえることです。
たとえば、精神的に落ち込み、それまで完食していた食事を残していたAさんという患者さんがいたとします。

このとき担当看護師であるBは、Aさんの表情や声から、
「今は精神的に落ち込まれているから、食事を残されたのだろう」
と推測し、
「今はそっとしておいてほしいかもしれないから」
と、そのまま声かけをせずに食事をさげるよう、配膳係のCさんへ依頼しました。

Cさんは、普段は食事を完食しているAさんが食事を残しているのを見て、
「なにかあったに違いない」と感じました。

そこでAさんに
「お食事残されていますね。なにかあったのではと心配です。どうされたのですか?」と声を掛けました。
このケースにおいて、Aさんがより安心し、寄り添ってもらえたと感じたのはBとCのどちらになるでしょうか。

言葉以外のコミュニケーションも大切ですが、Bのように自分の考えに従って行動しては、それは単なるB自身の自己満足になってしまう恐れがあります。
Cさんのように、表情や声から「なにかあったのでは」と推測し、心配していることを直接言葉にして相手に伝えること。
それが、患者さんとの関係を良好にするうえで重要となるのです。

まとめ

コミュニケーションは、直接数値となって人に示すことができないぶん、評価がしづらく、悩んでしまいがちです。
人によっては、「言葉をかけずそっとしてほしいときもある」と思われるかもしれませんが、そういった気持ちを確認するうえでも「言葉にして伝える」ことは重要なのです。
皆さんもぜひ、共感の気持ちを「言葉にして」伝えてみてくださいね。

参考:
下枝三知与:たった一言で評価アップ!医療現場の「おもてなし」会話術:秀和システム,東京,2017
鈴木竹仁:クリニック経営簡単実践アイデア集2:プリメド社,大阪,2016

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