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クリニック・治療院 OGメディック

  • 奥村高弘

    公開日: 2019年05月28日
  • リハビリ病院の悩み

理学療法士のスキルアップ!取得するべき3つの資格をご紹介します

理学療法士にとって、免許取得後もスキルアップのために取得できる資格は多くあります。
しかし、取得するメリットやその活用方法を理解していないと、「取ったはいいけど意味がなかった」と感じることもあるでしょう。
本記事では、筆者がおすすめする資格やその難易度、取得後の活用方法についてご紹介します。

理学療法士のスキルアップ!取得するべき3つの資格をご紹介

「いつか取ろう」では遅い?若手だからこそ資格取得が重要!

「いつか取ろう」では遅い?若手だからこそ資格取得が重要!

ここでは、早めに資格を取得するべき理由について、時代の変化など背景因子も加味しながら解説します。

●今後は終身雇用から流動性の高い職場になる

若いセラピストにはなじみがない言葉かもしれませんが、旧来は1つの職場で定年まで勤め続ける、いわゆる終身雇用制度が基本的な考えでした。
そのため、経験年数が長くなるにつれて役職や周囲の認知度が上がっていくため、自身のポジションを確立しやすい状況にありました。
旧来のリハビリ職が勤務する職場は、病院や診療所がメジャーでしたが、現在では介護分野、行政、一般企業、起業などさまざまな分野があります。
そのため、複数の職場で勤務するセラピストが増加し、またスタッフの入れ替わりが多い職場も多くなるでしょう。

●若手のうちに専門性を確立することが大切

流動性の高い職場が多くなると、長い年月をかけて専門性を高めるのではなく、必要な知識や技術を早期に獲得することが重要になります。
しかし、さまざまなジャンルを学ぶ=中途半端になるようでは専門家と呼べません。
1つないし2つの分野に精通することによって、その経験や知識を生かして新たな領域で活躍することが大切です。
むやみやたらに転職を繰り返すのではなく、将来のキャリアアップを見据えて専門性を高めていく必要があります。
そのため、早い段階で専門分野の資格を取得できると、その後の臨床経験においても視野が広がり、吸収できることも増えてくるでしょう。

●1つの分野を効率よく学ぶことができる

たとえば、「呼吸器疾患について学びたい」と漠然と思っていても、解剖や生理から勉強するのか、疾患各論について調べるのか人によってさまざまです。
臨床において、担当している患者さんごとに必要な知識を学ぶことは大切ですが、各専門分野を系統立てて学習する機会は少ないでしょう。
スキルアップのために資格取得を目指すのであれば、公式テキストやガイドラインなど、必要最低限おさえておきたい知識を効率よく学ぶことができます
また、合否という明確な基準が存在するため、自身の理解度を確認する意味でも資格取得はおすすめです。

資格は自分をPRするための武器になる

資格は自分をPRするための武器になる

「資格をもっていることが重要ではない」という意見を聞くこともありますが、実際には取得していることで以下のようなメリットがあります。

●資格=名刺と考えよう

他職種や院外のスタッフに「わたしは◯◯を専門としています」と伝える場合、「自称」よりは認定資格をもっているほうが信頼性は高いでしょう。
また、ホームページやSNSなどで情報発信を行う場合でも、資格を所持していることによって自身の専門性を証明することができます
現実的には、資格をとることが目的ではなく、そこまでの学習過程が重要なのは間違いないですが、自身のステータスとして確立できることも事実です。
特に、自分のことをあまり知らない方たちと一緒に仕事をする場合は、関連する資格を所持していることは大きなメリットとなります。

●資格取得は転職にも有利?

今後は流動性の高い職場が多くなることは前述しましたが、転職にあたり専門資格を保有していることは大きなメリットです。
旧来では、理学療法士免許を所持していることが採用条件だったかもしれませんが、今後は自社の特色や方向性に合致したスタッフを採用する企業も増えてくるでしょう。
また、即戦力が欲しい場合、新卒ではなく中途採用が選択されることも考えられます。
中途採用において重要なのは、その応募者がどんな経験をして、どんな能力を持っているかです。
たとえば、認定理学療法士には組織のマネジメントや安全管理なども求められるため、部門のリーダーとしての活躍が期待されます
人工呼吸器や透析治療を行っている方を対象とした訪問リハビリでは、呼吸療法認定士や腎臓リハビリテーション指導士などの資格が武器になります。
転職によるキャリアアップを考える上でも、資格取得は重要なポイントとなるでしょう

経験3〜4年目が重要!筆者がおすすめする3つの資格をご紹介!

経験3〜4年目が重要!筆者がおすすめする3つの資格をご紹介!

ここでは筆者がおすすめする3つの資格について、その理由と取得までの難易度について解説します。

●認定理学療法士

日本理学療法士協会が認定している認定理学療法士について以下にご紹介します。

◯取得できる経験年数

新人プログラムを終了後、各専門分野に入会後2年以上経過し、かつ受験に必要なポイントをためる必要があります。
そのため、最短でも受験は4年目以降になります。

◯取得までの難易度

医学的な知識以外にも、医療機器の安全管理や労務管理など、組織のマネジメントに関する知識も必要です。
そのため、臨床経験の浅いうちは難易度が高いと考えられます。

◯取得後の活用方法

現時点では、診療報酬上の加算などもなく、給与に反映される職場も少ないでしょう。
しかし、関連学会の座長や査読者として声がかかることもあるため、スキルアップ・キャリアアップの観点からもメリットは大きいです。

●3学会合同呼吸療法認定士

日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会が認定している、3学会合同呼吸療法認定士について以下にご紹介します。

◯取得できる経験年数

出願(受験に必須の認定講習会)の時点で実務経験2年以上が前提条件です。
実務経験は、免許登録日から出願時までの期間であり、国家試験合格後に免許が届く(登録日が確認できる)時期は4月中旬です。
出願時期も例年4月中旬であるため、受験は臨床経験4年目以降と考えたほうがよいでしょう。

◯取得までの難易度

試験の合格率は例年60〜65%ほどであり、合格率自体はほかの資格試験とそこまで変わりありません。
しかし、解剖生理をはじめ、人工呼吸器や薬物療法、各疾患別の病態など学習範囲は広いです。
あくまで筆者の感想ですが、今回ご紹介する3つの資格の中では最も難しい(学習時間を要した)のではと思います。

◯取得後の活用方法

人工呼吸器や疾患の病態理解などは、集中治療領域から在宅のリハビリまで活用できる知識であり、臨床業務に従事するセラピストすべてにおすすめできる資格です

●心臓リハビリテーション指導士

日本心臓リハビリテーション学会が認定する、心臓リハビリテーション指導士についてご紹介します。

◯取得できる経験年数

学会入会から受験申請までに2年間経過していることが条件です。
例年の募集開始は4月中旬であり、卒後すぐに入会したのであれば3年目の夏に受験が可能です。

◯取得までの難易度

試験自体の合格率は60〜65%ほどですが、運動療法以外にも薬物療法や食事療法など幅広い分野の勉強が必要になります。
心臓リハビリを専門としていないセラピストが受験する場合、難易度は高いといえるでしょう。

◯取得後の活用方法

生活習慣病の予防や運動処方などの知識は、糖尿病や腎疾患患者さんの指導にも生かすことができます。
内部障害のリハビリを専門にする場合、必要な知識が網羅できる資格といってもよいでしょう。

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自分のキャリアアップを考えよう!

理学療法士にとって、専門分野の認定資格取得は知識を増やすだけでなく、自身の専門性を証明するためにも有用です。
現在では終身雇用の概念は薄れてきており、さまざまな経験を積みたいと思うセラピストも多いでしょう。
資格があるのは転職に有利になることも多く、自分が将来どう働きたいかなど、若いうちからキャリアアップについて考えておくことが大切です。
本記事でご紹介した3つ以外にも、理学療法士が取得できる資格は多く存在するため、専門性を高めたいと思う方はチャレンジしてみてはどうでしょうか。

参考:
公益財団法人医療機器センターホームページ.(2019年5月17日引用)
特定非営利活動法人日本心臓リハビリテーション学会ホームページ.(2019年5月17日引用)

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