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クリニック・治療院 OGメディック

  • 高木雪絵

    公開日: 2019年11月26日
  • リハビリ病院の悩み

ADHDの子供は集団行動が苦手?行動の特徴をわかりやすく解説

ADHDの子供や親御さんから、集団行動が苦手というニーズがあがってくることがあります。
多動や衝動などの特徴があるADHDの子供では、学校などの場で他者と協調することが苦手に感じられるケースは少なくありません。
今回は、具体的にどのような行動に及んでしまうのか、どのような影響が生じるのかをお伝えしていきます。

ADHDの子供は集団行動が苦手?

ADHDの子供が集団行動で直面する苦手さ

ADHDの症状としては、不注意・多動性・衝動性が挙げられます。
それぞれの症状ごとに、集団行動における苦手さは異なります。
ただ、いくつかの症状が現れる子供も少なくありません。

●不注意

不注意

不注意の子供の場合は、注意が散漫になりやすいため、集団行動においても影響が及ぶことがあります。
集団で活動しているときに、ほかのことに注意が向いてしまい、集中できない子供もいます。
連絡を聞き逃したり、忘れ物をしたりすることが多いために、周囲と足並みをそろえて活動できなくなる場面もあるでしょう。

●多動性

多動性

多動性の見受けられる子供では、何か集団で活動に取り組んでいるときに、立ち歩いてしまうことがあります。
学校の授業など、椅子に座っているときにも、じっとしていることができずに、離席してしまいがちです。

●衝動性

衝動性

他者とのやりとりの中で、突然何かを投げつけたり、感情を抑制できずに怒ってしまったりすることがあります。
集団行動においても、ルールや順番を守ることができない子供は少なくありません。

上記のように、ADHDの子供では集団で行動する上で不注意・多動性・衝動性による反応が多く見受けられます。
周囲からは「集団行動が苦手な子供」「トラブルを多く起こす子供」というように見えてしまいます。

ADHDの子供が集団行動で課題を抱えることによる影響

ADHDの子供がうまく集団行動を取れないことによって、どのような影響が生じるのでしょうか。
学業と友達関係への影響について、順番に見ていきましょう。

●学業への影響

学業への影響

ADHDの子供が集団行動において苦手さを抱えると、学校での生活に適応できなくなることがあります。
落ち着いて学校生活を送れなくなることによって、二次的に学業不振につながってしまう可能性があります。

●友達関係への影響

友達関係への影響

子供のうちは、友達との遊びややりとりを通して、社会性やコミュニケーション能力が育まれていきます。
集団の中で逸脱した行動を取っていると、自然に友達関係が希薄になってしまうことがあります。
そうなると、集団生活や他者との関係における適応的な行動を学ぶ機会がさらに減ってしまうという悪循環に陥ります。

●自尊心への影響

自尊心への影響

学業不振になったり、友達とのトラブルが多くて周囲から怒られたりする経験が増えると、自信をなくしてしまう子供もいます。
自尊心が低下したり、自信を失くしてしまったりすることがあるため、精神的な面への影響についても注視していく必要があります。

ADHDの子供が集団で行動するためのトレーニング

ADHDの子供が集団で行動するためのトレーニング

集団行動に苦手さを抱えるADHDの子供には、作業療法などの一環として、トレーニングを提供することも可能です。
発達障害の子供に対しては、一対一でのセラピーを行うことで得られるものも多いですが、集団行動が苦手な子供ではグループセラピーも視野に入れてみましょう。
作業療法に通っている子供の中で、同じようなニーズを抱えている子供と同じ時間帯にセラピーを組み、小集団で活動する経験を積むことも方法です。
複数人の子供で活動するとなると、他者への配慮やルールの遵守などを行う練習ができます。
作業療法士などのセラピストが間に入るため、声かけをしたり、子供同士の交流を支援したりすることができます
ADHDの子供に対するグループセラピーの具体的な内容については、こちらの記事(ADHDの子供で取り入れたいグループセラピーの概要を解説)でも解説しています。

ADHDの子供の社会性・コミュニケーション能力を高めていく

幼稚園や学校での生活はもちろんのこと、大人になってからも、集団の中で適応していかなければならない場面はあります。
多動や衝動は年齢とともに落ち着いていくことも多いですが、子供のうちは集団行動が取れないと、学業不振や自信の低下など二次的な問題につながっていきやすいです。
作業療法の中で、集団行動へ適応する力を伸ばしていきましょう。

  • 執筆者

    高木雪絵

  • 作業療法士の資格取得後、介護老人保健施設で脳卒中や認知症の方のリハビリに従事。その後、病院にて外来リハビリを経験し、特に発達障害の子どもの療育に携わる。
    勉強会や学会等に足を運び、新しい知見を吸収しながら臨床業務に当たっていた。現在はフリーライターに転身し、医療や介護に関わる記事の執筆や取材等を中心に活動しています。
    保有資格:作業療法士、作業療法学修士

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