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クリニック・治療院 OGメディック

  • 桑原

    公開日: 2020年03月31日
  • リハビリ病院の悩み

女性リハビリスタッフの育休明け前後の不安を解説。育児サポートや復職のための講座なども利用しよう

育休明けのリハビリスタッフの中には家庭と仕事の両立や職場復帰に関して、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
また復職後の時短勤務や託児所などの育児へのサポートも重要な問題です。
今回は育休明けの復職に関する不安解消と復職後の育児サポートについて、焦点を当ててみましょう。

社会復帰が不安

女性スタッフの占める割合も多いリハビリ職。リハビリスタッフの育休明けの不安材料はなにか?

復職する際に不安はつきものですが、女性リハビリスタッフは一体どのような不安を感じているのでしょうか。

●女性療法士の増加に伴い、出産後の復職も増加していると予測される

女性療法士の増加に伴い、出産後の復職も増加していると予測される

リハビリスタッフである理学療法士、特に作業療法士(女性約59%)、言語聴覚士(女性約73.5%)においては女性の占める割合が高くなっています。(出展:理学療法士・作業療法士・言語聴覚士需給調査 厚生労働省)
理学療法士も、国家資格誕生後は男性理学療法士が多かったものの、現在では女性療法士の占める割合は増え、その男女比は6:4となっています。
それに伴い、共働きや出産後に職場復帰する女性も多くなっていると予測されます。

●リハビリスタッフが復職する上での不安材料は業務内容だけではない

リハビリスタッフが復職する上での不安材料は業務内容だけではない

リハビリスタッフが復職する際には仕事と家庭の両立、医療制度や業務内容、体力などが不安と感じているようです。
育児は授乳のために夜間に起きる必要があるために寝不足などになり、体力を消耗します。仕事で体力が持つかどうか不安になります。
仕事と家庭の両方をこなせるのかということに不安を持つのも当然のことです。
また復職後は、子供が小さいと風邪などさまざまな病気にかかることも多く、仕事を休んでの看護が必要となります。
そのような場合の有休取得なども、気をつかうためなかなか言い出しにくいという意見も多く聞かれます。

育休明け復職前の不安の解消。復職者向けセミナーも利用しよう

育休などで職場を離れてからブランクが長い女性リハビリスタッフにとっては、現在の医療制度などの知識を更新しておくことが不安の解消に有用でしょう。

●知識や業務に対する不安も。医療制度の変更や部門変更への対応が必要

前項で述べたような不安のほかにも、休職期間中に医療制度や保険点数などの改定があった場合には、知識を補充する必要があります。
実際に筆者も同じように、育休明けの職場復帰の際には急性期のICU勤務から外来中心の業務へ変更するため、業務の流れや使用機材などの再学習が必要となりました。
また医療は日々進歩しており、治療法も変更されることがあるため、日頃からの鍛錬も必要となります。
なかには、時間的な猶予を得るため、今までと違った治療対象の方のケアをする部門や職場に移動される方もいらっしゃいます。
治療対象が変わればシステムや治療法も異なるため、勉強会への出席、治療法の再学習などの対応が必要となります。
産休前と同じ職場に復職される場合には、こまめに職場に顔を出して雰囲気や業務の流れなどにも慣れておくといいでしょう。

●各都道府県の療法士協会などが主催する講習会などを利用する

各都道府県の療法士協会などが主催する講習会などを利用する

各都道府県の理学療法士協会は復職を希望する理学療法士に対してセミナーや講習会を都道府県ごとで行っています。
また医療法人が主体となって復職支援を合わせた就職セミナーなどを行っているところもあります。
このような講習会に出席することで、疑問や不安を解消することも可能です。
また育休明けに職場復帰を果たした女性療法士の会もありますので、同じ経験をされた方に相談するのも良いでしょう。

育休後もこれでバッチリ!育休明けには院内保育、時短勤務の利用なども考慮しよう

女性リハビリスタッフが出産後や育児休暇後に、職場復帰するにはさまざまな育児サポートを利用して、負担の軽減を図る必要があります。

●育休明けには時短勤務や院内保育制度などのサポートを利用しよう

お子さんが小さい間には保育園などの子供を預かり、お世話をしてくれる施設をあらかじめ探し、契約しておく必要があります。
最近では、保育園の確保が困難だという話もよく耳にしますが、院内保育などを検討するのも得策です。
仕事と育児、または家庭の両立は負担も大きいため、復職後の時短勤務などが可能であれば、身体を徐々に慣らすためにも考慮するといいでしょう。

●復帰する職場との交渉や復職者の受け入れに対応している職場を探す

雇用する側にも、育児との両立をサポートするために時短勤務の容認や勉強会などを勤務時間内に行う対応をお願いしてみましょう。
復職前に、復職後の勤務形態について話し合う場を設けてもらい、不安に思っていることを明確にしておくことが大切です。
あらかじめ復職者の受け入れに対応している、もしくは推奨している職場を選ぶことも考慮しましょう。
最近の求人情報には、託児所の有無、時短勤務などの育児サポートについても合わせて検索することが可能ですので、復職時に職場を変える場合には注意してみることをおすすめします。

関連記事:介護職員は時短勤務や短時間正社員の制度を活用して仕事と育児を両立できる?制度活用のQ&A

育休明けの事前準備と復職後の育児サポートについて確認しておこう!

女性の勤務する割合が高いリハビリ職の場合には、育児休暇明けの育児サポートなどを事前に確認し、復職前に準備をしておく必要があります。
特に時短勤務や院内保育などは復職支援に重要な育児サポートであり、必要に応じて交渉・利用するとよいでしょう。
また復職前には復帰に対する不安解消のために、講習会や事前学習をしておくことで不安を解消しましょう。

参考:
比屋根友恵,他:育児休暇から復職する女性療法士の復職支援について.第52回日本理学療法学術大会 抄録集, 2017.(2020年3月12日引用)
河合麻美:女性理学療法士が働き続けるために.理学療法の歩み23巻1号,2012.(2020年3月12日引用)
厚生労働省 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士需給調査 平成28年8月5日.(2020年3月12日引用)

  • 執筆者

    桑原

  • 1998年理学療法士免許取得。整形外科疾患や中枢神経疾患、呼吸器疾患、訪問リハビリや老人保健施設での勤務を経て、理学療法士4年目より一般総合病院にて心大血管疾患の急性期リハ専任担当となる。
    その後、3学会認定呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士の認定資格取得後、それらを生かしての関連学会での発表や論文執筆でも活躍。現在は夫の海外留学に伴い米国在中。

    保有資格等:理学療法士、呼吸療法認定士

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