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実は見られているリハビリ職員の身だしなみ 患者さんに言われてドキッとしたこと

患者さんやその家族が医療者と出会ったとき、まず評価の対象となるのは、身だしなみや言葉づかい、態度などではないでしょうか。
確実な医療の提供を求められるのは当然のことですが、初めて顔を合わせた際に、清潔感があり身だしなみもきちんとしている医療者だと、「安心と安全」を確信できる材料にもなります。
ここでは、筆者が実際に患者さんに言われたことなども交えて、医療者の身だしなみや守るべきエチケットについてお伝えしていきます。

患者さんから見たリハビリ職員の身だしなみ!医療現場にも求められる接遇

患者さんやその家族が、初めて医療従事者と対面する際に相手を判断する要素は、その風貌や身だしなみなどです。
髪の色やメイク、服装や言葉づかい、ピアス、指輪などのアクセサリー、香水などの匂いや爪の長さなど、身だしなみと一口にいっても実にさまざまなものがあります。

1)医療現場に求められる接遇とは?安心と安全を提供することが必要

病院の職員が患者さん側から求められることは、信頼できる相手かどうか、自分や家族の健康上の不安を取り除いてくれるのか?といったことです。
つまり最初の印象がよければ、患者さんや家族も耳を傾けてくれ、治療もスムーズに行えるといえます。
このように、一つの事柄に対する印象をよくすることで、ほかの事柄にもポジティブな影響が及ぶ現象を心理学ではハロー効果と呼びます。
たとえば就職活動の際、面接官に落ち着いた印象を与えられるように、服装や髪形などには十分気をつけますが、これは髪や服などの「身だしなみを整える」ことを行った結果、「全体的に落ち着いた印象にする」という効果が得られるでしょう。
医療現場でも、それと同じことがいえるのです。
逆に、見た目の印象が悪ければ、ほかの事柄まで悪く見えてしまうというネガティブなハロー効果が生じることもあるので、十分に注意が必要です。

以下は都立東部地域病院が提示しているものの一部ですが、このほかにも身だしなみに関してさまざまな項目が設定されています。

●長ければ束ねる ●きついヘアカラーは避ける ●前髪は目にかからない
●ヘアアクセサリーは派手ではないもの
化粧 ●ナチュラルメイク ●香水は控えめに ●ヒゲはそっている
服装 ●透けて見える素材や色は避ける ●シミやシワ、汚れに注意
●名札は見える位置に ●スカートは短すぎないように
その他 ●アクセサリーは最低限のもの。指輪は結婚指輪のみ。
●爪はきちんとカットしておく。手入れをきちんと。
●靴はつま先の隠れるもの
●マスクはきちんとつけている(アゴなどにしていない)

このような項目を具体的に挙げておくことで、患者さんから見た職員全体のイメージが統一しやすく、病院の評価にもつながります。

2)白い白衣は色が映って見える?白衣下のシャツや下着の色にも配慮が必要

病院のユニフォームは白を基調としたものが多く、色が濃いものとくらべると下着が透けやすい傾向があります。
色柄物のシャツやレース素材のものは、白衣の上からでも薄く写り、素材によってははっきりと見えることもあるため、派手すぎない下着を選ぶ、透けないように下着の上にアンダーウエアを重ねるなどの工夫が必要になります。
白衣の下の素材が透けて見えると清潔感を失い、全体の印象を下げてしまうこともあります。

医療者からの目線!リハビリ職員や看護師の身だしなみの気になる点は?

上述したように、患者さんから見た医療従事者の印象にも、身だしなみは安全・安心を図る大きな判断材となります。
では同じ医療を提供する同僚目線では、どのような点を見られているのでしょうか?

1)病院での医療従事者の身だしなみチェックリスト!見られる要素はこれだ!

吉村ら(2008年)によると、看護師から見た理学療法士への評価は患者さんからのものより厳しい結果であったとされています。
また「身だしなみのなかでも容認できるもの」としては、以下のようなものを挙げています。

  • ●男女の茶髪
  • ●女性の化粧
  • ●カラーの靴下

逆に身だしなみとして否定的だったものは、

  • ●男性のピアス
  • ●伸びた爪

という調査結果でした。
伸びた爪は、患者さんを傷つける可能性があるという観点からも、容認しがたいものです。

2)感染などのリスク面から気をつけるべき身だしなみ!スリッパや束ねていないロングヘアは控えるべき

さまざまな疾患を持った方が集まる病院では、医療従事者が感染源となるウイルスなどを運んでしまうという危険性があります。
このような感染対策のため、また患者さんから医療者への感染を防ぐためにも、必要な身だしなみがあります。
たとえば伸びた爪は、伸びた爪と皮膚の間に雑菌を繁殖させてしまいますし、つま先の隠れていないスリッパを着用すると、注射針などが刺さってしまい、医療従事者自身も患者さんから感染してしまう可能性があります。
また、束ねていないことで行ってしまう「髪をかき上げる動作」も、髪についた感染源を広めてしまう恐れがあります。
医療従事者にとって身だしなみは、印象を良くするためだけのものではなく、患者さんを守るために必要不可欠な配慮でもあるのです。

筆者が気をつけていた、勤務でのエチケット!患者さんの気になるものは匂いだった!

何らかの不調を訴えて来院してくる患者さんにとって、香水や化粧品の匂いは決して心地のよいものではなく、ときに強い不快感をもたらします。
投薬の影響やその日の体調によっては、匂いがきつく感じることもあるようです。
しかし患者さんが気になる「匂い」は、これらの香りだけではないようです。

1)香水だけではない!筆者が実際に患者さんに言われた口臭にまつわる話!

ここで実際に私が患者さんに言われたお話をご紹介しましょう。
その患者さんは糖尿病の治療中で、心臓の開胸手術を受けたばかりの方でした。
血糖値が高くなると傷の治りも遅くなるため、糖尿病食を召し上がっていましたが、ある日の訓練中に「昨日、焼き肉を食べたでしょう?」と私に尋ねられました。
実際には、前日もそのような食事はしていなかったですしマスクもしていましたが、その方にはその匂いがしたようです。
糖尿病食は味付けも薄く、食べたいという欲求がある場合は匂いに敏感になることもあります
もちろん医療従事者に食事の制限まではすすめませんが、患者さんによっては少なからず匂いに過敏になり不快感を示す方もいるので、市販の口臭予防の錠剤や歯磨き、マスクなどをうまく利用することはお勧めします。

2)患者さんが抱える病気のなかには匂いに敏感になる要素も。

患者さんのなかにはがんなどで化学療法を行っているために、匂いに対して敏感になっている方もいらっしゃいます。
きつい香水の匂いなどを嗅ぐと気分不良や頭痛、はき気などに襲われることもあります。
自分では強い匂いだと感じない香水でも、人にはきつく感じることもあるので、勤務中は医療従事者のエチケットとして、香水は控えるべきでしょう。

まとめ

医療従事者は専門性の高い職業であることから「身だしなみより技術」と思ってしまいがちです。
しかし医療も一つのサービス業であり、初対面で患者さんやその家族に与える印象、さらにその先にある安心や安全をイメージしてもらうことは、信頼関係を築くうえでも非常に重要です。
医療従事者として、感染予防の観点からもきちんとした身だしなみを心がけましょう。

参考:
吉村修他:理学療法士の身だしなみに関するアンケート調査、第30回九州理学療法士・作業療法士合同学会、2008(2018年2月28日引用)
品格ある医療職を目指そう、都立東部地域病院(2018年2月28日引用)
ANAビジネスソリューションズ株式会社 医療現場の接遇研修(2018年2月28日引用)

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