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AI化が進む未来、医師に求められるスキルとは?

社会ではAI(人工知能)の活用が進んでいます。
医療の分野でも例外ではなく、AIを医療に活用する方法が続々と研究されています。

それでは社会のAI化が進む未来、医師にはどのようなスキルが求められるのか、この記事で考えていきます。

AIは医師の仕事にどこまで近づけるか?

AIは医師の仕事をどこまで代替できるかということについては、2015年以降、活発に議論が行われています。
ここでは医師に求められるスキルを考えるための情報として、AIの特長はなにか、また医師の仕事にどこまで近づけるのかという点について考えていきます。

●医師の役割をまるごと担うことは難しい

野村総合研究所は2015年12月2日に、人間の仕事がAIやロボットに代わられる確率がどの程度あるのか、国内601種類の職業について調査した結果を発表しました。

この結果、外科医、内科医、小児科医、精神科医、産婦人科医といった医師の仕事は、AIやロボットに代わられる可能性が低い100の職業に含まれることになりました。

このことは、AIが医師の役割をまるごと担うことは難しいことを示します。
従って、将来も医師の仕事は人間が担うべきものとされ、また能力を発揮し続けることが可能な仕事といえます。

●部分的には、医師の仕事をAIが担う可能性もある

さきほど紹介した野村総合研究所の調査結果は、業務の一部分をコンピュータが代行する可能性については考慮されていない点に注意が必要です。
このことは、医師の仕事の一部をAIが担う可能性があることを示唆します。

そもそもAIは、パターン認識を得意としています。
医療の分野でいえば、レントゲン画像に異常を示す情報がないか、病理組織の中にがんを疑わせるものがないかといった仕事が挙げられます。
このような放射線診断や病理診断といった仕事は、あらかじめAIに学習をさせておくことにより、将来は人間が行うよりも高速かつ正確に行えることが見込まれています。

また日本経済新聞のWebサイト「わたしの仕事、ロボットに奪われますか?」においても、以下の業務はAIで代替可能とされています。

  • ○診断や治療の参考にするために、検査のデータや画像を分析する
  • ○患者のニーズや治療目標を判断するために、患者のデータを分析する

このためAIが得意な分野に関しては、AIが医師の仕事の一部を担うようになる可能性があります。

AIが普及する未来、医師に求められるスキルとは?

AIの普及により、医師が行っている仕事の一部は、AIに任せた方が速くて正確という時代が到来することが考えられます。
それでは、これからの医師にはどのようなスキルが求められるのでしょうか。
AIには苦手なことがたくさんありますから、この点も踏まえて考えていきます。

●AIが苦手なこと

AIはパターン認識が得意である一方、苦手なこともあります。
アイキュベータ代表社員の松田雄馬氏によると、AIは以下の3つの能力を苦手としていると述べています。

  • ○見る
  • ○聞く
  • ○感じる

これを医療の場で考えると、患者さんを前にしたときの全体的な印象や、実際に患部を触ったときの感覚を診断に取り入れることは、AIが苦手とする分野ということになります。

またAIがパターン認識を得意とすることは、珍しい病気を見つけることが難しいことも意味します。
一方で医師は、さまざまな経験や知識を駆使して対応することができます。

AIは相手に合わせたコミュニケーションも苦手としています。
たとえば同じがんが見つかった患者に対して説明する際には、年齢や性格など、相手によって説明を変えなければなりませんが、AIはこのことを苦手としています。
また、AIから直接診断結果を告げられることには、受け入れ難いという社会的な抵抗もあります。

さきに紹介した日本経済新聞のWebサイト「わたしの仕事、ロボットに奪われますか?」によると、以下の業務はAIで代替不可能とされています。

  • ○全般的な健康状態を評価するために、患者を診察する
  • ○処置や治療法を定める
  • ○患者や家族、その他の医療関係者から医療情報を収集する
  • ○患者や家族に治療処置や検査結果を説明する
  • ○医学的緊急処置を実施する

このようにAIが苦手とすることは、引き続き医師に求められるスキルであり続けます

●機械でなく、人間にしかできないスキルが求められる

AIを活用した医療業務を支援するアイリス代表取締役CEOで、救急科専門医の沖山翔氏は、ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン社の取材に対して以下のように指摘しています。

  • 珍しい病気や例外的なものにもそれなりに対応できるところが、人間の脳の優れているところ
  • 医療は正しい薬を出して、正しい情報を無味乾燥に伝えれば良いというだけのものではない

医師に求められるスキルの代表的なものは、コミュニケーションスキルといえます。
医療職同士のコミュニケーションはもちろん、患者の気持ちを察し、納得してもらえる説明を行うことが求められます。

もちろん五感を大切にすることも、正しい診断には欠かせません。
AIや機械が出す情報だけに頼らず、さまざまな情報をもとに総合的な判断をすることも必要です。
また普段は遭遇しない症状に対しても、知識と経験を駆使して最善の対応を行わなければなりません。

AI化が進んだ未来に向けて、人間にしかできないスキルを高めることが求められます。

AI化が進む時代の到来を、どのように受け止めるか?

AI化が進んだ場合、AIが得意な仕事はAIが行うようになるかもしれません。このような技術の急激な進歩に対しては、否定的・肯定的それぞれの考え方がありますが、技術そのものはいや応なく進化していくことでしょう。

医療業界においてAI参入の事実を否定的に受け入れるか、あるいは肯定的に受け入れAIと共存すべくスキルを磨くか、その判断は医師それぞれの意思にかかっています。

関連記事:
Googleは検索だけではない!医療ビジネスに活用する技術を解説

参考:
野村総合研究所 日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に(2018年6月24日引用)
野村総合研究所 AIと共存する未来~AI時代の人材~(2018年6月24日引用)
ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン AIが医師に「圧勝」の衝撃 医療は変わる?医師の見解は(2018年6月24日引用)
日本経済新聞 わたしの仕事、ロボットに奪われますか?(2018年6月24日引用)
ヤフー,榎木英介 医者の仕事はなくなるか(2018年6月24日引用)
富士通 AIがお医者さんに医療診断をアドバイス、これからの医療はAIでどう変わる?(2018年6月24日引用)
プレジデント AI時代でも「消滅せずに稼げる」職種10(2018年6月24日引用)
朝日インタラクティブ 人工知能が苦手なこと、人と共存する未来の姿–研究者から見たAIとは(2018年6月24日引用)
東洋経済 AI時代に活躍できる人の「3つのタイプ」(2018年6月24日引用)
日本経済新聞、日経BP AIで最高の医療を 東大卒で救急医に、そして起業(2018年6月24日引用)
アイリス トップページ(2018年6月24日引用)
沖山翔 ブログプロフィール(2018年6月24日引用)

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