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Microsoft Azureを利用した医療クラウドの特徴と、導入事例を解説

医療クラウドに関心を持つ方は多くなっていますが、どのような特徴があるか、またどのように導入されているかという点は気になるところです。
ここでは医療クラウドのひとつであるMicrosoft Azureを取り上げ、解説していきます。

Microsoft Azureの特徴

Microsoft Azureは、さまざまな特徴があるクラウドサービスです。
主な特徴について、解説していきます。

●Windows対応・非対応を問わず、さまざまなシステムで使える

Microsoft Azureは、Windowsを開発しているMicrosoftが提供するクラウドサービスです。
このように書くと、AzureはWindowsで動作するシステムしか使えないと思われるかもしれません。
しかしMicrosoft Azureで動作している4分の1のシステムは、OSにWindowsではなく、Linuxを利用しています。
Microsoft AzureはWindows対応のシステムはもちろん、Windows非対応のシステムでも使用可能です。

●国内の東西に2カ所のデータセンターがあるため、災害に強い

Microsoft Azureは、埼玉と大阪にデータセンターを持っています。
また埼玉と大阪で同じデータを保管する「データの冗長化」も可能です。

このため、東日本・西日本のどちらかで地震や豪雨などの災害に見舞われたとしても、少なくともどちらか片方の施設ではデータ及び通信手段が安全に守られます
もし仮設の診療所で診療を行わなければならない場合でも、通信手段さえ確保できれば、これまで蓄積してきたデータを参照することが可能です。
これにより、早期に通常業務へ復帰する手助けとなります。

●利用した分だけ課金され、リソースの追加や削減が柔軟に行える

Microsoft Azureはほかのクラウドサービスと同様、ハードディスクやメモリ、仮想サーバーといったリソースの追加や削減も柔軟に行うことができます。
これにより、必要なときに必要な分だけのリソースを持てばよいため、システム利用コストの削減につなげることが可能です。

またMicrosoft Azureは、まったく使わなければ料金はかかりません。
利用した分だけ課金されることが特徴です。
たとえばデータの記憶領域の料金は、1GBあたり0.06~0.10ドルとなっています。
このため、最初は小規模から始めるとコストを抑えることが可能となります。

医療クラウドにMicrosoft Azureを導入した事例

Microsoft Azureを利用した医療クラウドの導入事例は、いくつかあります。
ここでは、2つの医療機関での導入事例について、解説していきます。

●社会医療法人敬和会 大分岡病院での導入事例

社会医療法人敬和会 大分岡病院(以下、大分岡病院と略)は、大分県にある二次救急指定病院、かつ地域医療指定病院となっています。

大分岡病院は南海トラフ地震が起きた場合、最高で3m以上の浸水が予想される地域にあります。
毎日データのバックアップを行っていますが、バックアップ媒体は院内に保存しています。
このため災害に遭った際にはバックアップ媒体を運び出すことも、復旧するための機器を用意することも難しく、業務に支障をきたすことが課題となっていました。

Microsoft Azureの導入により、院内のデータを数分以内に、埼玉にあるクラウドサーバーにコピーして運用することとなりました。
これにより災害発生時点までのデータは保存されますので、被災してほかの場所からデータを参照しなければならない場合でも、電子カルテなど院内のデータを参照することが可能です。

また非常時に院内データを参照するための設定ファイルも、クラウドサーバー上にすべて用意されています。このためWindows PCさえ用意できれば、クラウドサーバーから設定ファイルをダウンロードすることで、埼玉に保存された院内データにアクセス可能です。

●長野県厚生農業協同組合連合会での導入事例

長野県厚生農業協同組合連合会(以下、JA長野厚生連と略)は、長野県下で14の病院、11の診療所を運営する医療団体です。
医療クラウドの導入前は、JA長野厚生連が所有するサーバーでシステム運用を行っていました。
しかし自前のサーバーでの運営には、以下のような課題がありました。

  • ○データ量の増加に対応することが困難
  • ○システムの利用状況に応じた効率的な利用
  • ○運用コストの削減

2015年12月からMicrosoft Azure上で運用を開始したことにより、上記の課題は解決されました。
また、運用コストは5年間で2割の削減を実現することが可能となりました。
さらに必要に応じて柔軟にリソースを追加できるため、新しい医療サービスなどでのシステム利用も速やかに行うことができます。

Microsoft Azureの利用で、システムの課題を解決することが可能

医療システムもほかのシステムと同様、運用コストやデータ量が増加すること、災害への対応といった課題があります。

Microsoft Azureの導入により、データを保存する記憶領域を必要に応じて追加できるため、運用開始当初から大容量の記憶領域を用意せずにすみ、低コストで運用を開始することが可能です。
また埼玉と大阪にデータセンターを持つため、遠隔地のデータセンターを利用することで、災害への備えとなります。

関連記事:
医療データを院外に置く選択肢として、医療クラウドを利用するメリットを解説

参考:
Microsoft 社会医療法人敬和会 大分岡病院(2018年7月25日引用)
Microsoft 長野県厚生農業協同組合連合会(2018年7月25日引用)
Microsoft Azureとは(2018年7月25日引用)
Microsoft Azureのオープン ソースのほかのオプションを見つける(2018年7月25日引用)
Microsoft Azureの価格(2018年7月25日引用)
Microsoft Azure Files の料金(2018年7月27日引用)
インプレス Microsoft Azureをより良く知るための基礎知識【第1回】(2018年7月25日引用)
日経BP インフラは怪物級? マイクロソフトのAzure(2018年7月25日引用)

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