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Googleの医療クラウドに関する特徴と、導入事例を解説

Googleは自社のクラウドサービスにおいて、医療クラウドへの対応も行っています
ここではGoogle Cloud Platformはどのような特徴があるサービスか、また導入事例やメリットについて解説します。

Google Cloud Platformとは?

Google Cloud Platform(以下、GCPと略)は、さまざまな特徴を持ったクラウドサービスです。
その中でも、医療クラウドに関わるメリットを中心に解説していきます。

●医療におけるソリューションを、IT専門業者に構築してもらう手段の1つ

GCPは会計ソフトやグループウェアなど、ビジネスソフトと同じものではありません。
実際には院内で使われているシステムを、サーバーごとGCPで作ることになります。
従って「GCPというビジネスソフト」があるのではなく、「GCPの中にサーバー(のようなもの)を用意して、その上に必要なソフトをインストールする」ことになります。

GCPのサーバー作成手順は、サーバーマシンにインストールする場合にくらべて簡単であることも特徴の1つです。
関心をお持ちの場合は、GCPに関するWebサイトや書籍もご覧ください。

●インターネットにつなげれば、どこからでもアクセス可能

GCPのサーバーは社内や院内ではなく、日本など各国のデータセンターに設置されています。
このためインターネットにつなげればどこからでもアクセス可能ですから、多くの関係者や職種の方が関わるサービスでも、情報を閲覧・入力することが容易になります。
もちろんユーザー認証やデータのアクセス権限を適切に行うことで、許可された人だけが情報にアクセス可能となるよう、適切に設定を行うことが可能です。

●一定容量まではデータ保存やデータの分析が無料

GCPでは、強力なデータ分析ツールの「BigQuery」が利用できます。
1ペタバイトといった極めて大容量のデータでも迅速に処理でき、10ギガバイトまでのデータ保存が無料で利用できます。
このため、将来のデータ量増加にも対応可能です。

●アメリカの「医療保険の携行性と責任に関する法令」に準拠している

GCPは、アメリカの「医療保険の携行性と責任に関する法令」に基づいてサービスが提供されています。
この法令には一例として、医療または医療に関連のある個人識別データについて、セキュリティやプライバシーを保護する条項も盛り込まれています。
このようにGCPは、コンプライアンスやセキュリティに関しても十分に配慮されたシステムです。

●GCPを導入するには?

まず、今お使いのシステムにどのような課題があるか、またどうしたいかを決めることが大切です。
もし貴院に情報システム部門があれば、自前でGCPを導入できるかもしれません。
Googleが掲載している情報やヘルプ、オンラインコミュニティ、書籍などが参考になります。

一方でITに詳しい人がいない場合は、GCPのパートナー企業など、専門業者に相談することが近道です。
どのような課題をいつまでに解決したいかという希望を添えて、相談を始めるとよいでしょう。

Google Cloud Platformの導入事例

GCPは、画像診断を行うエムネスや、医療・介護向けITソリューションを提供するインフォコムなど、医療関連の民間企業で導入されています。
それぞれの事例について、解説していきます。

●CTやMRIの画像診断を行う、株式会社エムネスでの導入事例

広島市にある株式会社エムネスは、全国の医療機関から送られてきたCTやMRI画像の読影を行い、迅速にレポートを送付する医療支援クラウドサービス「LOOKREC」を運営しています。

以前の画像診断システムでは、社内でデータを保管していました。
一方でCTやMRIの技術の進歩に伴い、患者さん1人当たりの画像もより詳細な映像を取得できるようになりました。
しかしこのことは、患者さん1人当たりのデータ量が劇的に増えることから、増加するデータを保管するため、ハードディスクなどを拡充する必要に迫られます。
エムネスは、急速に増え続けるデータの運用管理を自社内で行う負担、そしてコスト増や情報漏えいのリスクといった問題を抱えていました。

またエムネスでは、主に育児中の女性医師に向けて、在宅勤務環境を整備しています。
しかし旧システムでは専用ソフトウェアのインストールが必要である上に通信速度が遅いという問題があり、在宅での作業は困難でした。

このためエムネスは以下のメリットを得ることを目的に、2014年5月から画像診断システムをGCP上に構築した「LOOKREC」へ切り替えました。

  • ○運用コストを削減できること
  • ○ブラウザベースで使用できるため、専用ソフトウェアのインストールが不要
  • ○情報漏えいへの備えを行う

これによりシステムのトータルコストは、旧システムの1割から2割程度まで削減可能と見込まれています。

またインターネット環境さえあれば、どこにいてもLOOKRECに接続できるため、在宅のまま画像診断業務を行うことが可能となりました。
LOOKRECは画像検索やデータ処理が高速に行えるため、データ量が増加してもすばやく目的の情報を検索することが可能です。

●介護事業者向けのITサービスにも使われている

IT企業のインフォコムは、医療機関や介護事業者向けのITソリューションを提供しています。
このうち、医療機関や介護施設の空き状況、医療行為の対応可否などを簡単に検索できるサービス「ケアリン(care-ring)」において、GCPを基盤に開発が行われました。
ケアリンは2018年8月現在ではベータ版の段階ですが、すでに徳島県の美馬市医師会で導入されるなど、実運用が始まっています。

GCPはクラウド上のシステムですから、どこからでもアクセスが可能という点も強みです。
この特性を活かして、以下のようにさまざまな組織などから、ケアリンの運営に必要な情報を集めることができます

  • ○医療機関
  • ○介護施設
  • ○ケアマネジャー
  • ○利用者

Google Cloud Platformの利用で、さまざまなメリットが得られる

GCPを利用するメリットにはコスト削減はもちろん、セキュリティリスクやデータの増加に対応できる、さまざまな組織や職種と連携して情報共有を行えるなどが挙げられます。

ここでは、医療関連の民間企業における事例を解説しました。
貴院でGCPを活用する上では、今回紹介した企業と連携を図ることも選択肢の1つとなりますから、検討されてみてはいかがでしょうか。

関連記事:
医療データを院外に置く選択肢として、医療クラウドを利用するメリットを解説

参考:
Google GOOGLE BIGQUERY(2018年8月3日閲覧)
Google 料金(2018年8月3日閲覧)
Google Google Cloud Platform での権限の設定(2018年8月3日閲覧)
アイティメディア GCP、BigQueryを東京リージョンで提供開始(2018年8月3日閲覧)
TOPGATE 【GCP入門編・第1回】エンジニア必読!今さら聞けない、Google Cloud Platform (GCP) とは?(2018年8月20日閲覧)
Increments Windowsな人の為の Google Cloud Platform 超入門(2018年8月20日閲覧)
Google Google Cloud Platform のドキュメント(2018年8月20日閲覧)
Google GOOGLE CLOUD PLATFORM パートナー プログラム(2018年8月20日閲覧)
Google Google Cloud HIPAA BAA の対象サービスを拡充し、医療産業への取り組みを強化(2018年8月3日閲覧)
キヤノンITソリューションズ 「医療情報システム向けAWS利用リファレンス」を共同で作成・提供開始(2018年8月3日閲覧)
アイティメディア 膨大データ処理に苦心する放射線科医を救ったGoogle Cloud(2018年8月20日閲覧)
Google 医療業界でも Google Cloud Platform の導入進む!画像診断専門機関「エムネス」が 放射線画像と病理画像を統合した遠隔診断システムを構築、患者の満足度向上を実現(2018年8月20日閲覧)
Google Google Cloud Platform 導入事例 – 株式会社エムネス(2018年8月3日閲覧)
エムネス トップページ(2018年8月3日閲覧)
エムネス 遠隔画像診断サービス(2018年8月3日閲覧)
エムネス ご挨拶・会社概要(2018年8月3日閲覧)
JIG-SAW 導入事例 インフォコム株式会社様(2018年8月3日閲覧)
インフォコム 医療・介護施設検索サービス「ケアリン」を美馬市医師会が導入(2018年8月3日閲覧)
インフォコム ケアリン(2018年8月3日閲覧)

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