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Googleは医療系スタートアップ企業を支援する ~実用化をめざすサービスを解説~

Googleは機械学習やAIを使って、もっと良い医療サービスを提供したいという企業を支援しています。
本記事ではGoogleが実施する支援プログラムと選出された医療系企業の特徴、医療機関で活用できそうなサービスについて解説します。

Googleはスタートアップ企業の支援プログラムを実施している

GoogleはITのスタートアップ企業向けのプログラムとして、2017年からGoogle Launchpad Studioを実施しています。
主に機械学習やAIの分野を対象としていますが、製品やサービスの業種は限定していません。

このプログラムにおいて、医療系のスタートアップ企業が続々と支援を受けています

●市場で認められる製品にするノウハウを提供し、サポートする

IT系のスタートアップ企業は優れた技術を持つエンジニアがそろっているものの、市場のニーズに応える製品を作るノウハウは不足していることが多いです。
このためせっかくの優れた製品も顧客に受け入れられず、競争に敗れてしまう場合もあります。

Google Launchpad StudioはAIのスタートアップ企業を対象としており、単に技術的なメリットだけではなく、売れる製品やサービスを提供するためのアドバイスを受けられることが特徴です。
現場で使えるサービスを提供するという観点からのアドバイスも、製品に盛り込まれることでしょう。

●1期目では、医療分野で機械学習を扱う4社が選定される

Google Launchpad Studioの1期目としては、医療分野で機械学習を扱う4社が選定されました。

  • ○Augmedix(アメリカ・サンフランシスコ、専用メガネと電子カルテの連携)
  • ○BrainQ(イスラエル、脳波の解析による運動障害の治療を支援)
  • ○Byteflies(ベルギー、ウェアラブル端末の開発とデータ解析)
  • ○CytoVale(アメリカ・サンフランシスコ、敗血症の早期発見)

1期目で選ばれた、医療系分野4社の特徴

Google Launchpad Studioの1期目として選出された4社は、より良い医療のためのサービスを開発する企業です。
それぞれの特徴について、解説していきます。

●Augmedix

Augmedixは専用のメガネを着用することによって、患者の診療歴や病歴など、さまざまな情報をメガネに表示し、電子カルテへ記録するサービスを提供しています。
病室など電子カルテをすぐに確認できない場所でも、患者の情報を表示し記録できることが特徴です。
Augmedixを利用することによって、以下のメリットが得られます。

  • ○必要な情報の97%は自動で電子カルテに記録されるため、事務作業の時間が1日平均で1時間45分削減
  • ○より多くの患者を診療することが可能

●BrainQ

BrainQは手足などに障害がある患者の脳波を利用して、個々に最適な治療プログラムを作るサービスを開発しています。
治療計画の作成には、BrainQが持つ世界最大の脳波図/脳電図データベースが使用されます。
これにより脳卒中や脊髄の損傷などで手足が動かせなくなった患者に対しても、より効果的なリハビリ計画を作ることが可能となります。

●Byteflies

Bytefliesでは、医療用ウェアラブル端末の開発を行っています。
小型の端末をバンドなどで体に着けておくだけで、さまざまなバイタルデータを自動で収集し、記録することができます。

またBytefliesは、収集したデータの解析に機械学習を用いています。
これにより臨床試験データへ活用をしたり、装着者自身が病気の予防・早期発見などを行うことが可能となります。

●CytoVale

CytoValeは数百万人のデータから機械学習を用いて、敗血症の早期発見を行い、罹患率と死亡率の減少につなげるサービスを提供するスタートアップ企業です。
敗血症による米国人死者数は乳がんや前立腺がんよりも多いため、敗血症の早期発見により医療費の削減や医療資源の有効活用につなげることができます。

将来、医療機関で役立ちそうなサービスは?

さきに解説した4社が提供するサービスには、医療機関で役立ちそうなサービスがいくつかあります。
ここでは医療機関で役立ちそうなサービスについて解説します。

●病床を持つ医療機関で役立ちそうなサービス

病床を持つ医療機関では、Augmedix社が提供するメガネが役立ちそうなサービスとして挙げられます。
病棟回診の前に電子カルテの内容をチェックしなくても、患者の前に立てば自動的に必要な情報を簡潔に、メガネのレンズに表示する機能を持っています。
医師はパソコンの前に座っている時間を短縮でき、その分を患者へ対応する時間に当てることができます。

Byteflies社が提供する医療用ウェアラブル端末は、すでにフクダコーリン社などから検温バイタル自動記録システムが発売されています。
このため院内で利用するという観点では、既存製品との差別化がポイントとなるでしょう。
筋電図を取得できる点は、メリットの1つかもしれません。

●リハビリを実施する医療機関で役立ちそうなサービス

リハビリを実施する医療機関では、BrainQが提供するサービスも役立つ可能性があります。
脳卒中や脊髄を損傷した患者へのリハビリに、効果をあげることが期待できます。

ただし患者の脳波をBrainQという外部の企業に提供することは、ネックになるかもしれません。
この点については、サービス利用前に十分な検討が必要となるでしょう。

不可能を可能に変えるサービスへの着目を

これまでも技術開発は、今まで不可能とされていたことを可能なものに変えてきました。
Google Launchpad Studioで選ばれた4社も、これまでは難しい、あるいは不可能とされていたサービスを可能に変える事業を行っています。

いずれも海外での事例ですが、将来は日本国内でもサービスが開始されるかもしれません。
そのときに備えて、事業の行方には関心を持っておくことをおすすめします。

参考:
Google Launchpad Studio.(2018年8月18日引用)
AOLオンライン・ジャパン Googleが機械知性スタートアップの育成と支援のためにAI Studioを開始.(2018年8月18日引用)
AOLオンライン・ジャパン TechCrunch Japanについて.(2018年8月18日引用) ※AOLオンライン・ジャパンによる運営の記載がある
朝日インタラクティブ グーグルのAIスタートアップ支援プログラム、最初の4社は医療系.(2018年8月18日引用)
株式会社ロンバード 医療系が選ばれた!Googleが選んだ人工知能スタートアップ.(2018年8月18日引用)
Augmedix トップページ.(2018年8月18日引用)
Augmedix Augmedix Story: Sutter Health.(2018年8月18日引用)
Augmedix Augmedix Story: Dignity Health.(2018年8月18日引用)
Augmedix Augmedix Story: TriHealth.(2018年8月18日引用)
AOLオンライン・ジャパン AIを利用して神経障害を治療するBrainQが$5.3Mを調達、世界最大の脳波データベースを持つ.(2018年8月18日引用)
Byteflies トップページ.(2018年8月18日引用)
Byteflies Products.(2018年8月18日引用)
Cytovale トップページ.(2018年8月18日引用)
フクダコーリン 商品情報|スポットチェックモニタ HBP-1600 特徴.(2018年8月29日引用)

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