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遠隔医療は対面医療を補助できる!ボットを導入するメリットを解説

遠隔医療は将来の拡大が見込まれる一方、課題もあります。
しかし、対面医療と遠隔医療は必ずしも対立するものではありません

遠隔医療にはテレビ電話のほかに、ボットを使う方法もあります。
本記事ではボットを遠隔医療に導入するメリットを解説します。

遠隔医療は将来の拡大が見込まれる

遠隔医療を実施している施設は、少ないことが実情です。
しかし将来、遠隔医療は拡大することが見込まれています。

●遠隔医療が実施可能な医療機関はきわめて少数

厚生労働省が2015年11月に公表した「平成26年医療施設(静態・動態)調査」によると、遠隔医療が可能な医療機関の数は以下の通りとなっています。

  1. 1)病院は18施設
  2. 2)一般診療所は544施設

一方で病院の総数は8,493施設、一般診療所は100,461施設ありますから、遠隔医療が可能な施設数は全体の0.5%と、きわめて少数です。
2015年時点においては、遠隔医療は限られた人のみが利用できる方法となっています。

●遠隔医療の実施形態

群馬大学医学部付属病院の長谷川高志氏が発表した「遠隔医療の現状およびニーズの研究」によると、以下のような遠隔医療の実施形態が紹介されています。

  1. 1)テレビ電話などによる特定保健指導
  2. 2)喘息患者の呼気量や慢性心不全患者の血圧・体重などをモニタリングして、指導を行う
  3. 3)在宅診療の患者に対して、訪問診療の間にフォローを入れる目的で使う

いずれも患者さんの自宅において、専用の設備を設置する方法が主体となっています。

●将来、遠隔医療は拡大すると見込まれる

遠隔医療を受けられる施設は限られる一方、将来は遠隔医療の拡大が見込まれています。

メドピア株式会社の子会社である株式会社Mediplatは2017年12月、「遠隔医療は今以上に進むか?」という点について、医師1,007人へのアンケート調査を実施しました。
調査結果によると、9割以上の医師は良し悪しにかかわらず、遠隔医療は今以上に進むと回答しています。

遠隔医療が拡大する理由について、調査に参加した医師からは以下のような意見が寄せられています。

  1. 1)過疎地域でも医療にアクセスできる手段として有効
  2. 2)無症状の高血圧患者では、問診をして家庭血圧を確認できれば、必ずしも対面診療にこだわる必要がない
  3. 3)忙しいビジネスパーソンは待ち時間無しでの診療を希望するため、継続して受診してもらうためには必要

遠隔医療を行う上での課題

遠隔医療を行う際には、もちろん課題もあります。
ここでは主な課題を取り上げます。

●法令遵守は前提条件

遠隔医療を実施する際には、さまざまな法令を遵守することが前提条件となります。

たとえば薬の処方が必要な患者さんに対しては、どのように薬を渡すかも考えなければなりません。
特に近くに処方せんを受け付ける薬局がない患者さんへの対応は、十分な検討が必要です。

●対面で診療しないことへの抵抗もある

さきに紹介した「遠隔医療は今以上に進むか?」アンケート調査によると、医師からは以下のように、対面で診療しないことへの抵抗を感じる意見も寄せられています。

  1. 1)患者さんとの信頼関係が築けない
  2. 2)実際に会うことも治療として必要
  3. 3)自分は目の前で患者を診ていきたい

●医師の余力がない

「遠隔医療は今以上に進むか?」アンケート調査では、「地域内の診療で精一杯なので、遠隔医療まで手が回らない」といった意見も寄せられています。

そもそも医師は長時間労働の多い職種の1つに挙げられており、また医師不足の状況も続いています。
このような状況下で、遠隔医療の患者さんを新たに受け入れることは難しいという事情もあります。

ボットを遠隔医療に導入するメリット

遠隔医療というと、テレビ電話装置などを想像する方も多いと思います。
しかし通常診療のサポートといった観点で割り切ってしまえば、もっと小規模の設備で始めることも可能です。
ここではその一例として、ボットを活用した遠隔医療を取り上げます。

●ボットとはどのようなものか?

ボットとは人間から発せられる定型的な質問に対して、適切な回答ができるように作られたプログラムの一種です。
簡単な質問であれば、あたかも会話をするようにコミュニケーションを取ることができます。

代表的な例として、AmazonのAlexa(アレクサ)などが挙げられます。
またリクルートライフスタイルが提供する「トリップAIコンシェルジュ」は、旅に関するさまざまな質問に、24時間答えてくれる点で便利です。

●定型的な質問をボットに任せることで、対面診療の補助役を担うことが可能

医療機関で患者にたずねる項目は、ある程度までは定型的な部分も多いものです。
この部分についてはボットに任せることによって、対面診療の補助役を担うことができ、診療の助けとなります。

医療機関のスタッフがいちいち患者宅に電話をするなど、経過の聞き取りを行うことは大変な作業ですが、ボットであれば自動で経過の確認作業を行ってくれます
経過の状況は一覧で確認できますから、医師の手間もかかりません。

ボットを導入することで、人員を増やすよりも充実した医療を提供できるメリットがあります。
人手不足に悩む医療機関でも、患者の満足度を高める手段として有効です。

●大きな費用をかけずに導入できる

ボットによる遠隔医療は、大きな費用をかけずに導入できることもメリットです。
例として、株式会社NAMによる「ドクターQ」が挙げられます。

ドクターQは電子カルテシステムであり、無償で提供されることが特徴です。
電子カルテの情報に基づき経過に関する質問を自動で作成し、数日後にLINEで患者とコミュニケーションを取って情報を収集します。
これにより次回の来院を待たなくても患者さんの経過を知ることができ、気になる症状の方には来院を促すこともできます。

一方で患者さんにとってはスマートフォンのLINEアプリで利用できますから、新たな機器を導入しなくてもよいことがメリットです。
質問に対してもボタンを押すだけで済むので、回答への手間もかかりません。

対面医療を補う手段としてボットを活用することで、より良い医療が提供できる

遠隔医療となると多額の設備投資が必要など、身構えてしまう方も多いと思います。
しかしすべてを遠隔で解決する必要があるとは、必ずしもいえません。

また対面医療と遠隔医療は、必ずしも対立するものでもありません
対面医療で不足する部分を補う手段として、「ドクターQ」などを導入することも1つの方法です。
ボットを利用することでより良い医療を提供することができ、患者の満足度も向上することが期待できます。

参考:
メドピア株式会社 「遠隔医療は今以上に進むか?」について、 医師の9割が「進む」と回答。 遠隔医療に「参画している/したい」医師は4割超。.(2018年9月18日引用)
厚生労働省 平成26年医療施設(静態・動態)調査.(2018年9月18日引用)
長谷川高志(群馬大学医学部付属病院) 遠隔医療の現状およびニーズの研究.pp.110-132(2018年9月18日引用) ※厚生労働省 遠隔診療の有効性・安全性の定量的評価に関する研究(H27-医療-指定-017)2017年度研究総合報告書.
日経BP社 第37回医療情報学連合大会 遠隔医療の着実な推進に向けた課題を整理する.(2018年9月18日引用)
日経BP社 過疎地域でのオンライン診療、「収入は半減する」.(2018年9月18日引用)
ヤマト運輸 これからは、LINEで宅急便!.(2018年9月18日引用)
AIRDO LINEビジネスコネクトを活用したエアライン初の搭乗サービス「AIRDO ONLINEService」2016年10月18日(火)サービス開始.(2018年9月18日引用)
厚生労働省 第5回 医師の働き方改革に関する検討会 医師の労働時間を取り巻く状況について(平成29年12月22日)pp.13-19.(2018年9月18日引用)
医師転職ドットコム 肛門科の医師について.(2018年9月18日引用)
朝日インタラクティブ 最近よく聞く「ボット」とは–知っておくべき基礎の基礎.(2018年9月18日引用)
リクルートライフスタイル 宿泊施設の生産性向上と旅行業界の付加価値最大化へ 旅行業界に特化した業務支援サービス3商品を提供.(2018年9月18日引用)
リクルートライフスタイル 箱根・芦ノ湖 はなをり.(2018年9月18日引用)※「トリップAIコンシェルジュ」利用例.
ブラーブメディア 「チャットボット型電子カルテ」は医師と患者のコミュニケーション問題をクリアする!医療系AIスタートアップのNAMが提供を開始. (2018年9月18日引用)

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