スマホを活用して、日々の体温を自動で記録。メリットと必要な製品やサービスを解説
皆さまのなかには日課として体温を測定しているものの、「記録が面倒」という方もいるのではないでしょうか。
体温計のなかにはアプリと連動して、測定した体温を自動で記録できるものもあります。
ここでは特徴と活用するメリット、必要なものを解説します。
体温を自動で記録する2つのメリット
体温を自動で記録するメリットは、大きく2つに分けられます。
それぞれ、得られるメリットを確認していきましょう。
●記録を忘れたり、書き間違えたりせずに済む
日々体温を記録することは、煩わしいもの。
忙しいときは後回しにしてしまい、そのまま忘れてしまったという方もいるのではないでしょうか。
また記録する際に、数字を書き間違えてしまう可能性もあります。
本サービスの活用により、測定した体温は自動で記録されます。
人の手を介するプロセスがないため、忘れずに正しく記録できます。
また筆記用具がない環境でも、記録できることもメリットに挙げられます。
●グラフで表示されるため、変化にいち早く気づける
記録された体温は、グラフにも反映されます。
スマートフォンで専用のアプリを開けば、これまで記録された体温の数字とともに、グラフで日々の推移がすぐにわかります。
このため変化にいち早く気づき、適切な手を打つ助けとなります。
自動での記録を実現する仕組みを解説
それでは、どのような仕組みで自動での記録を実現しているのでしょうか。
ここでは2つのポイントに分けて解説します。
●近距離向けの通信規格「Bluetooth®」を使用
体温を自動で記録するサービスには、近距離向けの通信規格「Bluetooth」(ブルートゥース)が使われます。
これはスマートフォンでよく使われる Wi-Fi などの電波と異なり、以下の特徴があります。
電波を飛ばすための電力が少なくて済むため、体温計などボタン電池で動作する機器でも問題なく動くことがメリットです。
その代わり通信距離が犠牲になりますが、400mもあれば屋内なら十分といえるでしょう。
●「ペアリング」を行い、体温を記録するスマートフォンを指定する
無線通信可能な体温計も、購入時のままで使っていたのではスマートフォンへの記録が行われません。
ここで、専用アプリがインストールされたスマートフォンの立場で考えてみましょう。
インストールした時点ではどの体温計の情報を記録すべきかわからないため、何も記録できません。
これを解決する方法が「ペアリング」です。
ペアリングを行うことで、どの体温計の情報を記録すべきかわかります。
ペアリングは以下の方法で行います。
- 1)スマートフォンでBluetoothを使えるように設定する
- 2)体温計に対応するアプリをインストールする
- 3)体温計をペアリングモードにする
- 4)スマートフォンの画面に体温計の機器名が表示されるので、ペアに設定する
参考:
オムロン 婦人用電子体温計 MC-652LC スタートアップガイド(2020年12月25日引用)
インプレス 隣室から家族の体温がわかる。体温計「リモート利用」のススメ(2020年12月24日引用)
使い始めるときに1回だけ設定しておけば、その後は自動で記録されます。
なお具体的な方法は体温計やアプリごとに異なりますから、説明書などでご確認ください。
必要な3つの製品やサービス
体温を自動で記録するために必要な製品やサービスは、3つあります。
それぞれについてどう選ぶべきか、確認していきましょう。
●無線通信に対応した体温計
体温を自動で記録するためには、Bluetoothに対応した体温計が必要です。
対応する製品にはなんらかの記載がありますが、現状では少数派です。
対応状況については、あらかじめメーカーのWebサイトなどで確認しておきましょう。
●スマートフォン
スマートフォンは測定結果を確認する上で便利な機器です。
さまざまな種類がありますから、好みに合わせて選べます。
販売店で触ってみて確かめることも、良い選び方の1つです。
なおスマートフォンのなかには、App StoreやGoogle Playからアプリをダウンロードできない製品もありますから、購入前にしっかり確認しておきましょう。
●体温計に対応するスマートフォンアプリ
測定値や過去の履歴を画面で確認するためには、スマートフォンアプリも欠かせません。
対応するアプリは体温計によって指定されますから、事前に確認した上でダウンロードしましょう。
手間をかけず、正確に記録できるサービスとして有効
体温をスマートフォンに転送し、自動で記録できる体温計は、手間をかけず正確に記録できる点で有効です。
対応機器が少ないことや初回の設定作業が必要といったデメリットはあるものの、いったん使い始められれば便利に感じる方も多いでしょう。
日々の体温測定を助けるサービスとして、今後のさらなる普及が期待されます。
参考:
KDDI 『Bluetooth』ってなに? Wi-Fiとの違いは? 接続方法や便利な使い方を徹底解説(2020年12月24日引用)
KDDI Bluetoothの『バージョン』とは? 5.0から最新5.1への進化ポイントも解説(2020年12月24日引用)
ディーアンドエムホールディングス DENON 「Bluetoothを使いこなす5つの方法」 第3回 ペアリングって何?(2020年12月24日引用)
オムロン 婦人用電子体温計 MC-652LC(2020年12月24日引用)
オムロン 婦人用電子体温計 MC-652LC 取扱説明書(2020年12月25日引用)
オムロン 婦人用電子体温計 MC-652LC スタートアップガイド(2020年12月25日引用)
Google 体温くん シースター体温計で測定した体温を記録管理する専用アプリ(2020年12月24日引用)
ニプロ 製品情報 : ニプロげんきノート(2020年12月24日引用)
ニプロ ニプロ電子体温計 NSM-1BLE(2020年12月25日引用)
インプレス 隣室から家族の体温がわかる。体温計「リモート利用」のススメ(2020年12月24日引用)
NTTドコモ らくらくスマートフォン F-42Aスペックとサービス・機能(2020年12月24日引用)
アイティメディア Google Play非対応のHuaweiスマホはどこまで実用的? AppGalleryの現状を調べた(2020年12月24日引用)
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執筆者
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千葉県在住で、ITエンジニアとして約14年間の勤務経験があります。過去には家族が特別養護老人ホームに入所していたこともありました。2018年からは関東にある私大薬学部の模擬患者として、学生の教育にも協力しています。
現在はライターとして、OG WellnessのほかにもIT系のWebサイトなどで読者に役立つ記事を寄稿しています。
保有資格:第二種電気工事士、テクニカルエンジニア(システム管理)、初級システムアドミニストレータ