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ワクチンの配車計画をAIで決定。手間やコストの削減と、輸送品質の向上を両立できる

新型コロナワクチンの接種にあたり、配送ルートの決定と配送業務は重要な項目の1つ。
手作業で行うと手間も時間もかかりますが、今の時代はAIが配送ルートを決めるサービスを活用可能。
早くて確実なサービスとはどのようなものか、本記事で解説します。

早く確実にワクチンを配送するために 配車サービスの今

新型コロナワクチンならではの、輸送における3つの課題

短時間に 揺らさず 要冷凍で輸送する必要がある

新型コロナワクチンを輸送する際には、さまざまな課題があります。
本記事では主な3つの課題を取り上げ、詳しく解説していきます。

●短期間に多数の箇所で接種が行われる

新型コロナウイルスは人類に共通した脅威であり、新型コロナワクチンは誰もが初めて接種するものです。
多くの方が罹患の不安から1日でも早く解放されたいため、接種を希望しています。
この期待にこたえるべく、短期間に多数の箇所で接種を行うことが求められます。

たとえば人口が約72万人の岡山市では約300カ所、約98万人の人口を擁する千葉市では約350カ所の医療機関で接種が行われています。
一方で厚生労働省により、冷蔵ワクチンの輸送時間は原則として3時間以内という指針が示されています。
ワクチンを輸送する際には品質を保ちつつ、多数の接種箇所に対して必要な数量を迅速に供給しなければなりません。

●揺れを抑えた輸送が必要

新型コロナワクチンに代表されるmRNAワクチンは、揺れや振動の影響を受けやすいといわれています。
これについて国立医薬品食品衛生研究所は実験を行い、凍結・解凍いずれの状態でも、6時間程度の輸送であれば異常はみられなかったことを2021年4月28日に公表しています。

とはいえ貴重なワクチンですから、輸送を急ぐあまり乱暴に扱ったり、破損や変質といった事態を起こしたりしてはなりません。
過度に気をつかう必要まではないものの、できるだけ揺れを抑えた輸送が求められます。

●温度管理には、それほど神経質になる必要はなくなった

新型コロナワクチンは、温度管理にも特段の注意を要するとされています。
その理由として、ファイザー社製ワクチンが持つ以下の特徴が挙げられます。

  • ○数カ月単位(最長6カ月)の保存は、マイナス60℃以下で行う
  • ○マイナス25℃からマイナス15℃での保管は、14日間が限度
  • ○いったん解凍すると2℃から8℃での保管が必要で、5日以内に使い切らなければならない

ファイザー社は2021年5月31日に添付文書を改訂し、冷蔵後2℃から8℃で1カ月間まで保管が可能となりました。
モデルナ社ワクチンは以前から2℃から8℃で30日間の保存が可能なため、温度管理にはそれほど神経質になる必要はなくなったといえます。

なおファイザー社製ワクチンには別途、「マイナス25℃からマイナス15℃での保管は14日以内」という制約があります。
こちらは変更されていないことに注意が必要です。

ワクチンの輸送にあわせ、効率的な配車サービスが運用中

ドライバーに的確な指示出しを行うことができる

新型コロナワクチンは短期間に多数の接種箇所に対して、品質を保ちながら輸送することが求められます。

限られた時間の中で、1カ所でも多くの場所にワクチンを運びたい。
ライナロジクスでは、このような要望をかなえる配車サービス「LYNA 自動配車クラウド」を提供しています。
サービス内容について、詳しく確認していきましょう。

●輸送ルートや必要な台数、ドライバーの人数を迅速に提示できる

8月末までに申し込むことで12月末まで無償で利用可能

「LYNA 自動配車クラウド」では輸送に必要な情報を入力することで、状況に応じた最適なルートなどを迅速に提示できます。

  • ○輸送ルート
  • ○必要な車の台数と、ドライバーの人数

作成されたルートは、グラフなどでわかりやすく表示されます。
最も効率的なルートを、すぐ確認できる
ことは強みといえるでしょう。
またインストールを行うことなく、使い慣れたブラウザで操作できることもメリットに挙げられます。

●ルートが変わっても、即座に新しいルートを提示できる

いったん立てた輸送計画に対して、変更が加わる場合も少なくありません。
このようなケースでも、「LYNA 自動配車クラウド」は柔軟に対応できます。

配送先の変更や削除、追加は、ドラッグ&ドロップなどの画面操作で可能。
すぐに新しいルートが提示され、いつでもベストな輸送が行えます。

●2021年8月末までに申し込むことにより、12月末まで無償で利用可能

ワクチン輸送の目的で「LYNA 自動配車クラウド」を利用する場合は、2021年12月末まで無償で利用できます。
サービスに満足した場合は、そのまま有償サービスとして継続することも可能。
但しこの条件で利用するためには、2021年8月末までの申し込みが必要です。

ワクチンの輸送計画にAIを用いるメリット

「LYNA 自動配車クラウド」には、AI(人工知能)が使われています。
このため人手では難しいルート設定作業も即座に、かつ簡単に行うことが可能。
ここでは主な3つのメリットを取り上げ、解説していきます。

●面倒な計算に、時間を取られずに済む

ワクチンの輸送には、各地点間にかかる輸送時間を計算し求めなければなりません。
1日20カ所も回る場合は、その計算だけで一苦労です。

加えて「訪問介護や訪問看護の訪問ルートはシステム化で簡単に!さまざまなメリットが得られる」記事で解説した通り、配送箇所が4カ所以上になるとルートの選択肢が急増します。
5カ所、6カ所ともなると、手作業でベストなルートを決定することは困難です。

AIを活用してルート選定を行うことにより、ベストなルートを瞬時に決定。
面倒な計算に時間を取られることなく、迅速な意思決定ができることは大きなメリットです。

●システムに詳しくない方でも、配送ルートを組める

それぞれの会場に必要数を計画的に輸送可能

「LYNA 自動配車クラウド」は、操作が簡単なことが特徴。
システムに詳しくない方でも、最適な配送ルートを組めることが強みです。

もし不明な点が出てきた場合でも、充実したサポートにより安心して利用できます。

●妥協せず、すべての要素においてベストな配送ルートを組める

配送箇所を追加する場合、手作業で行うとルートの組み直しに手間と時間を要します。
このため時間などの面で、妥協してしまう場合もあるでしょう。

一方でAIを用いた場合は、配送箇所の追加や削除、変更があっても瞬時にルートを再提示してもらえます。
どのようなケースでも妥協せず、ベストなルートを組めることも見逃せないメリットです。

AIを使って配車計画のコストと手間を削減し、輸送品質の向上につなげよう

新型コロナワクチンの輸送は、短時間で多くの箇所に配送すること、温度管理や揺れを抑えること、臨機応変な対応が求められるという、難しいもの。
手作業では難しい対応でも、AIを活用した配車サービスを活用することでこの難題をクリアできます。
システムに詳しくない方でも、使いこなすことが可能です。

AIをはじめとした新しい技術を積極的に活用することで、コストと手間の削減と輸送品質の向上を両立できます。

参考:
岡山市 岡山市の推計人口(2021年6月17日引用)
岡山市 新型コロナワクチン接種に向けた準備状況について(2021年6月17日引用)
千葉市 千葉市の人口データ(2021年6月17日引用)
千葉市 新型コロナワクチンの個別接種会場のご案内(2021年6月17日引用)
日経BP 新型コロナワクチン輸送の最前線 緊迫の現場で希望を生み出す保冷技術(2021年6月20日引用)
国立医薬品食品衛生研究所 新型コロナワクチン(ファイザー社)の輸送の影響に関する検証(公開版)(2021年6月17日引用)
厚生労働省 新型コロナワクチンの接種を行う医療機関へのお知らせ(2021年6月17日引用)
厚生労働省 ファイザー社のワクチンの取り扱い(2021年6月17日引用)
厚生労働省 ファイザー社のワクチンの追加情報(2021年6月17日引用)
ファイザー COVID-19ワクチン『コミナティ筋注』日本における添付文書改訂について(2021年6月17日引用)
医薬品医療機器総合機構 コミナティ筋注(2021年6月17日引用)
厚生労働省 武田/モデルナ社のワクチンの取り扱い(2021年6月17日引用)
ライナロジクス トップページ(2021年6月17日引用)
ライナロジクス 自治体×ITソリューション 自動配車クラウドを 無償提供致します(2021年6月17日引用)
ライナロジクス LYNA 自動配車クラウド(2021年6月17日引用)
ライナロジクス コロナウイルスワクチン輸送事業者向けに「LYNA 自動配車クラウド」を無償提供(2021年6月17日引用)
ライナロジクス 【申込期間を2021年8月31日まで延長】「LYNA 自動配車クラウド」新型コロナウイルスワクチン輸送事業者向け無償提供(2021年6月17日引用)
日本経済新聞社 ワクチン接種拡大へ企業も奔走 AIで配送、注射器も開発(2021年6月17日引用)
オージー技研 訪問介護や訪問看護の訪問ルートはシステム化で簡単に!さまざまなメリットが得られる(2021年6月17日引用)

  • 執筆者

    稗田 恵一

  • 千葉県在住で、ITエンジニアとして約14年間の勤務経験があります。過去には家族が特別養護老人ホームに入所していたこともありました。2018年からは関東にある私大薬学部の模擬患者として、学生の教育にも協力しています。
    現在はライターとして、OG WellnessのほかにもIT系のWebサイトなどで読者に役立つ記事を寄稿しています。

    保有資格:第二種電気工事士、テクニカルエンジニア(システム管理)、初級システムアドミニストレータ

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