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整形外科のなかでも特にリウマチを極めたい看護師さんにおすすめの「リウマチケア看護師」資格取得のために知っておきたい2つのこと

整形外科の看護のなかでも、特に専門的な知識を要するのがリウマチですが、苦手意識を持つ看護師は少なくないのではないでしょうか。
今回は、数ある資格のなかでも特にリウマチケアに特化した資格、「リウマチケア看護師」についてご紹介していきます。

リウマチケア看護師の資格取得はかなり難しい!?

日本リウマチ財団登録リウマチケア看護師(以下、リウマチケア看護師)は、2010年にリウマチ性疾患のケアに関する優れた看護師の育成を目的に、日本リウマチ財団によってつくられた資格です。
この資格を取得することで、リウマチケアに優れた看護師であると認識され、希望すればHPにも記載されることから、転職にも有利になります。
また、資格取得のために得た知識は看護学における専門性を高め、リウマチケア看護師という新たなフィールドで、スキルアップを図ることもできます。
リウマチケア看護師資格の一番の特徴は「申請によって取得可能」ということです。
たとえば認定看護師なら、まず認定学校の入学試験に合格したあと、半年間のスクーリングにて随時、試験や実習をこなさなくてはなりません。
また、日本糖尿病療養指導士では、2日間にわたる研修のあと、認定試験に合格しなければ資格を取得することはできません。
しかし、リウマチケア看護師の場合はこうした試験や実習などはありません。
2018年2月現在のリウマチケア看護師規則によると、まずクリアするべき条件として、
直近5年間において、通算1年以上リウマチケアに従事している看護師であること
とあります。
2017年8月以前は通算3年以上とされていましたが、同年9月に改訂され、1年以上従事していれば取得可能となりました。
これまで規定年数に満たないために取得を諦めていた看護師さんにとっては、資格を取れる可能性が広がったといえます。

10例の指導患者名簿と、5例の指導記録は、作成時間に余裕を持って

リウマチケア看護師資格は「試験がない」という側面だけを見れば取得しやすいといえますが、取得までのプロセスを調べてみると、かなり大変であることがわかります。
申請時に書類とともに提出しなくてはいけないものは、以下になります。

  1. 1) リウマチ性疾患ケアの指導患者名簿10例(関節リウマチ3例以上を含む)
  2. 2) 1)に記載した指導患者のうち、5件のリウマチ性疾患ケア指導記録(関節リウマチ3例以上を含む)

「指導患者名簿10例」については、指定の用紙1枚に、10名分の内容 (施設名や性別等の特定されない情報・主なケアと指導の内容)を記入するというもので、整形外科に在籍している方であれば、比較的スムーズに作成可能かと思われます。
一方、作成が大変なのが次の「リウマチ性疾患ケア指導記録」です。
この指導記録には、指定された紙に1人1枚記入しなくてはならないほか、現病歴や治療の概要、ケアおよび指導内容まで細かく記すことが求められます。
実際に筆者も糖尿病の認定看護師資格取得のために、同様の記録を作成したことがあります。
患者さんのカルテから必要事項を抜粋し、指定された1枚の用紙にまとめるというのは想像以上に大変で、5例挙げるために数カ月もの時間を要してしまいました。
当時、筆者は家庭を持っておらず、仕事が終わったあとにそのまま職場で作業を進められる環境にありました。
しかし職場で作業ができる時間が限られる場合は、資料作成に相当時間を要することが予想されます。
資格取得を目指すなら、まずは「指導記録の作成」を念頭におき、日々の看護業務のなかで「この人の指導記録を書こう」と思える方をストックしておくことをおすすめします。
リウマチケア看護師は、登録申請によって資格が取得できるため、指導記録の内容が資格取得の大きなカギになることは間違いありません。
試験がないというメリットがあるがゆえに、この部分は慎重に行う必要があります。

単位の取得は、勤務先に登録医や看護師がいるかがポイントに!

リウマチケア看護師を取得するためには、日本リウマチ財団が主催、または認定する教育研修会で20単位以上取得しなければなりません
2018年2月現在、日本リウマチ財団HPに記載されている「医師を対象としたリウマチ教育研修会」を調べてみると、2017年度は、北海道・東北、関東・甲信越、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州・沖縄の各地域で年1回ずつ行われています。
こちらは医師向けであることから内容もかなり難しくなっていますが、1日参加で6単位もの単位を取得できるため、ぜひ押さえておきたい研修の一つです。
また、リウマチケア看護師の資格取得に必要な単位に認定されている研修も、全国各地で開催されています。
2018年2月開催の研修は60以上にのぼり、北海道から九州まで幅広く行われていました。
しかし、開催地は首都圏や都市部に集中しており、地方に住んでいる方にとっては往復の交通費や宿泊費、仕事を休まなければならないなど、その負担は小さなものではありません。
そこで、なかなか外部の研修へ参加できないと考えている看護師さんにぜひご検討いただきたいのが、単位に充当可能とされている以下の項目です

  1. 1)リウマチ財団登録医、リウマチケア看護師、リウマチ財団登録薬剤師が講師である院内研修
  2. 2)リウマチ性疾患の治験に参加
  3. 3)災害時リウマチ患者支援事業(実地訓練含む)への参加
  4. 4)リウマチケアに関する学術論文
  5. 5)財団が主催、または認定した教育研修会や研究会で発表

これら5つの項目のうち、特に注目したいのが「院内研修」です。
この院内研修は最大8単位と、多くの単位取得が見込めます。
ご自身の医療施設にそういった方がいるかどうかは、リウマチ財団のHPからも確認することができます。
ただしHPに記載されている方は「HPへ記載可」としている方のみであり、有資格者全員が氏名を公表しているわけではありません。
資格取得に近づくための院内研修は、「自分の在籍している医療施設に、リウマチ財団登録医、リウマチケア看護師、登録薬剤師がいるかどうか」がポイントになるため、有資格者が在籍しているかどうかを、まずは確認しておくことをおすすめします。
なお、2019年度にリウマチ財団理学療法士・作業療法士登録制度が開始予定となっています。
このリウマチ財団理学療法士・作業療法士の登録方法については、2018年2月現在ではまだ公表されていません。
よってこちらは公表され次第、詳細をお伝えしていきます。

まとめ

リウマチケア看護師になるためには、かなりの努力と知識を要します。
しかし、その努力と幅広い知識は、結果として患者さんのニーズに寄り添い、質の高い看護を提供することにつながっていきます。
整形外科で働く看護師さんにはぜひ一度、リウマチケア看護師の資格取得を検討していただけたらと思います。

参考:
公益財団法人 日本リハビリ財団
粥川由佳:こちらリウマチ看護相談所:整形外科看護:2014年19巻12号:pp92-95

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