睡眠時やリハビリ中に邪魔にならない、コンパクトで体に装着できる微弱電気刺激装置をご紹介!
骨折や脳卒中などのリハビリにおいて、微弱電流を使って運動を行うことで組織の修復や回復を促すとされるニューロスティミュレーションと呼ばれる治療法があります。
微弱電気刺激装置は、これまで持ち運びや装着下でのリハビリに難がありましたが、最近ではコンパクトなものも開発されています。
今回はそんな微弱電気刺激装置コンパクトDCスティミュレイターについて、利点や注意点をご紹介します。
目次
コンパクトDCスティミュレイターはリハビリ場面での微弱電流刺激に役立ちます
コンパクトDCスティミュレイターは骨関節疾患や中枢神経疾患だけでなくスポーツ関連の分野でも大いに役立つリハビリ機器です。
●微弱電流刺激は骨折などの治癒を促進したり、損傷組織の修復、痛みの軽減などにも役立ちます
微弱電流は近年、骨折の治癒を促す、損傷された組織の修復の促進などを行うことができるといわれており、リハビリ分野での利用が大いに期待されています。
そのため、手術後や受傷後に微弱電流刺激を行うことで腫れや痛みの軽減、骨折後の骨癒合の促進などさまざまな効果を得ることができるといわれています。
コンパクトDCスティミュレイターは装置も小さく、充電式でベットサイドでも容易に使用することができます。
また使用中であっても、体動を制限することがなく、日常生活動作を妨げることがないのも優れた点の一つです。
●最近ではスポーツ分野などにも幅広く使用されており、今後は脳疾患のリハビリ分野での活用にも期待
最近ではスポーツ分野での利用も注目され、運動後やスポーツでの外傷後に微弱電流を使って組織の損傷治癒を促すことに利用されています。
また、脳卒中やてんかん、慢性頭痛、多発性硬化症などの脳疾患に対する研究も行われており、頭皮に導子を装着し、運動野に微弱電流刺激を与えることで、組織の損傷修復を促進する研究なども行われています。
ほかにも、うつ症状の軽減効果の研究も進んでおり、今後の研究の成果が期待されます。
コンパクトDCスティミュレイターの最大の利点はwearable(ウエアラブル)でリハビリの邪魔にならない
コンパクトDCスティミュレイターの最大の特徴は体に装着できることです。
●コンパクトDCスティミュレイターはさまざまな部分に装着可能
コンパクトDCスティミュレイターは導子2つに挟まれた部分に、体表から微弱電流を送ることができる装置です。
導子の大きさも大中小バラエティがあり、体の至る所に導子を当てることができ、導子をゴム製のストラップなどで固定して電流刺激を与えます。
さらには導子を頭皮に当て、専用のバンドで固定することも可能です。
パッドの形状も円形と長方形の2種類があり、装着部位に合わせて選べるのも利点です。
●コンパクトDCスティミュレイターは専用バンドで腕にも固定できるため、リハビリ中の利用でも邪魔にならない
操作盤を含んだ刺激装置は7.5cm四方とコンパクトで重さも140g以下であり、ストラップを使って上腕などに装着固定する、Wearable(ウエアラブル)なことが最大の特徴です。
そのため、リハビリ中や日常生活で使用しても動作の妨げにならず治療が行えます。
ランニング中に携帯電話をアームにつけている方を見かけますが、同様の感覚で利用することが可能です。
コンパクトDCスティミュレイターにはそのほかにもリハビリに役立つ利点がたくさん
コンパクトDCスティミュレイターが持つほかのさまざまな利点について解説します。
●コンパクトDCスティミュレイターは安心の日本製、フル充電で3時間使用可能。ベッドサイドや屋外など、場所を選ばず使用できます
コンパクトDCスティミュレイターは専用ケースもあり、容易にベッドサイドに持ち運ぶことができます。
充電はUSBポートを使用して行われ、充電式の本体は4時間ほどでフル充電可能。
3時間の微弱電流刺激を与えることができます。
このコンパクトDCスティミュレイターは日本で生産されているため、不具合や故障などにも迅速に対応できるので安心です。
●コンパクトDCスティミュレイターは刺激装置の導子がきちんと装着できているかの確認機能も。便利な他機能をご紹介
コンパクトDCスティミュレイターは、導子がきちんと装着されているのか容易に確認することが可能です。
ほかにも、250件の治療履歴を蓄積できるため、何時間治療したかなど簡単に計算することができ、さらにPCにその履歴を転送することが可能です。
また、直流モードとパルスモードがあり、ランプの時間、パルスの幅なども設定することができ、鎮痛、筋刺激など用途に合わせて容易に使い分けできます。
コンパクトDCスティミュレイターは時間も場所も選ばない微弱電気刺激装置!
今回ご紹介したコンパクトDCスティミュレイターは、便利な機能はたくさんありますが何と言っても、体に装着できること、コンパクトであることが最大の特徴です。
ベッドサイドや日常動作中でも行え、時間と場所を選ばない微弱電気刺激装置は今後のリハビリで非常に有用といえるでしょう。
参考:
OG Wellness デジタルカタログ コンパクトDCスティミュレイター(2020年10月18日引用)
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執筆者
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1998年理学療法士免許取得。整形外科疾患や中枢神経疾患、呼吸器疾患、訪問リハビリや老人保健施設での勤務を経て、理学療法士4年目より一般総合病院にて心大血管疾患の急性期リハ専任担当となる。
その後、3学会認定呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士の認定資格取得後、それらを生かしての関連学会での発表や論文執筆でも活躍。現在は夫の海外留学に伴い米国在中。
保有資格等:理学療法士、呼吸療法認定士