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クリニック・治療院 OGメディック

  • 蔵重雄基

    公開日: 2021年03月25日
  • リハビリと機器

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#物理療法 #理学療法

治療部位に適した刺激が選べる電気刺激装置「オージオトロン」について紹介します

たくさんある電気刺激装置ですが、それぞれの特色を知って、来院される患者さんやスタッフのニーズに合ったものを選択することが重要です。
今回は治療部位に合わせて心地よい刺激を選ぶことができる多重干渉波治療器「オージオトロン」を紹介します。

3つのモードを搭載した オージオトロン EF-160/EF-260

3つのモードで部位ごとに心地よい刺激を選択!モードの特長を解説

3つのモードで部位ごとに心地よい刺激を選択!モードの特長を解説

オージオトロンで設定できる刺激として3つのモードがあります。
それぞれで部位ごとに使い分けて、患者さんが快適な刺激を選択できる点がオージオトロン最大の特長です。

そこで、それぞれのモードの特長とそのほかの設定について紹介します。

●「リズム」モードは力強い刺激

患部を「とんとんとん…」とリズミカルに叩くような刺激が特長のリズムモード。
ある程度強い刺激が求められる、背中や肩といった部位に適したモードです。

●「ワイド」モードはもみほぐす感覚

ワイドモードは広い範囲をもみほぐしてくれるような刺激です。
そのため、腰のような部位にぴったりのモードです。

●「ムーブ」モードはやさしく刺激

やさしくさするような刺激が特長なのがムーブモードです。
狭い範囲でも刺激が得られるため、「膝」の治療にぴったりのモードです。

●MIXモードで刺激の慣れを防ぐ

リズム、ワイド、ムーブの3種類の刺激が自動で切り替わる設定です。
特定の刺激による慣れを防ぎ、常に新しい刺激感を体感できるモードです。

●8極通電のモードでくまなく刺激が可能

8極4対で刺激を加えることもできます。
カップ数が多い分、広い範囲をくまなく治療でき、より満足感を得やすくなります。

患者さんはもちろんスタッフにも優しい設計の工夫を紹介

患者さんはもちろんスタッフにも優しい設計の工夫を紹介

オージオトロンはデザインや操作性に工夫がされています。
患者さん・スタッフのどちらにも優しい内容に設計されていますので、それぞれの視点から、どのような工夫がされているのかを紹介します。

○患者さんの皮膚に痕がつきにくい

電気刺激装置で吸引導子を使用する場合、患者さんに吸着痕がついてしまうことが少なくありません。
実際に筆者が整形外科で使用している電気刺激装置でも吸引導子を使用することがありますが、数日間残ってしまう場合もあり、患者さんのなかには治療を嫌がる方もいます。
しかし、オージオトロンの吸引導子は従来のものよりやわらかい素材で作られているため、皮膚に痕がつきにくくなっています。

○スタッフが操作しやすい3つのポイント

スタッフにとって魅力的な操作しやすい3つの工夫について紹介します。

1.表示が見やすく扱いやすい

治療時間がデジタル表示になっており、各ボタンにはシンプルでわかりやすい名称が割り振られています。
そのため、残りの治療時間を一目で確認しやすいことはもちろん、ボタン操作もしやすくなっています。

2.操作ミスを防げる配色

操作ミスを防げる配色

つまみやチャンネル表示の色は「赤」、「緑」、「橙」、「青」と4種類あります。
これは4つのつまみやチャンネルが見やすいだけではありません。
それぞれのつまみやチャンネルにつながっている導子コードの色と同じ配色になっているため、操作ミスを防ぐことができるようになっています。

3.コンパクト設計で設置しやすい

横幅440mmとコンパクトな大きさになっていますので、狭いスペースでも無理なく使用することができます。
また、キャスターがついており移動も楽にできます。
電気治療装置は肌を露出することも少なくないため、設置場所に限りがあることはもちろん、場合によってはカーテンやしきりのある場所へ移動させることもあります。
そのような場合にぴったりのコンパクト設計になっています。

干渉波の仕組みや特長を紹介

オージオトロンは2つの刺激を干渉させることにより生じる刺激で患部を治療する「干渉波治療器」です。
そこでよりオージオトロンについて理解を深めるために、干渉波がほかの電気刺激とどのように異なるのかを紹介します。

●干渉波の仕組み

干渉波は疼痛緩和を目的とした電気刺激の一種です。
ほかの電気刺激同様、電流を体内に流すことは同じですが、干渉波は複数の電流を体内に流すことで、電流同士がぶつかり、その結果作り出される新たな電流により治療する治療法です。

●干渉波の特長

ここでは一般的な干渉波の特長をいくつか紹介します。
まず干渉波として選択される電流は比較的高い周波数ですので、低周波のような皮膚への刺激感が少ないです。
また、生体内で発生した低周波電流による治療ですので、深部への刺激が可能となります。
このような刺激の特長を知れば、「心地よい刺激」という表現が使われるのがわかるのではないでしょうか。

電気刺激装置の特色を理解してメリットを最大限生かそう

電気刺激装置は刺激の種類はもちろん操作性や設計もさまざまです。
同じ刺激であっても、操作がしにくかったり、設置場所が限られたりしていては使い勝手はよくありません。
そのため、しっかりと電気刺激装置の特色を把握して、治療装置としてメリットを最大限生かすことが重要です。
今回ご紹介した「オージオトロン」は操作性や設置の容易さも考慮に入れた干渉波治療器です。
干渉波での治療に興味のある場合は、ご検討いただければと思います。

参考:
OG Wellness オージオトロン EF-160/EF-260

  • 執筆者

    蔵重雄基

  • 整形外科クリニックや介護保険施設、訪問リハビリなどで理学療法士として従事してきました。
    現在は地域包括ケアシステムを実践している法人で施設内のリハビリだけでなく、介護予防事業など地域活動にも積極的に参加しています。
    医療と介護の垣根を超えて、誰にでもわかりやすい記事をお届けできればと思います。

    保有資格:理学療法士、介護支援専門員、3学会合同呼吸療法認定士、認知症ケア専門士、介護福祉経営士2級

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