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#IVES #スキルアップ・セミナー #物理療法

【終了いたしました】ウェビナー開催間近!IVES(アイビス)手指装着型電極(FEE)についてと、講義の概要をご紹介します

FEEとは、セラピストの手指に装着して使用する、新しいタイプの低周波治療器です。
特に重度麻痺の患者さんの痙縮改善にその効果を発揮し、現在海外を含め多くの医療機関で臨床活用されています。
FEE考案者のウェビナー開催に先立ち、その特徴やメリット、ウェビナーの概要についてご紹介します。

手指装着型電極(FEE)の適応を解説

手指装着型電極(FEE)とは?

手指装着型電極(FEE:Finger Equipped Electrode)は、オージー技研株式会社から発売されているIVESのオプションとして、販売されています。
FEEはセラピストの手指に装着して治療対象部位へ接触することにより、電気刺激を出力できる機器になります。
現在FEEは全国の医療機関で臨床活用されており、特に脳卒中後の麻痺側上肢への治療介入にその効果を発揮しています。
また海外でも注目を集めており、EUに所属している国や地域で臨床活用されています。

これまでの低周波治療器との違いやメリットは?

これまでの低周波治療器との違いやメリットは?

これまでの低周波治療器との違いは、大きく2つです。

  • セラピストが企図したタイミングで筋収縮を促すことができる
  • セラピストの手技と組み合わせることができる

これまでの低周波治療器は、電極パッドを貼付し、事前にプログラミングされた電気刺激を出力し治療することが一般的でした。
しかし、特に脳卒中後の上肢機能障害においては、外的な電気刺激のみよりも、患者さんの運動企図に同調した電気刺激を加えることが有効であるため、画一的な電気刺激のみでは治療に限界がありました。
また、電極パッドのサイズが比較的大きく、膝関節などの大関節に関与する大きな筋肉へは選択的な電気刺激の出力が可能でしたが、手関節や手指に関与する小さな筋肉に対しては、選択的な収縮を促すことが困難でした。
そこで、狙った筋肉へピンポイントでタイミングよく刺激を加えることができる、FEEが発明されました。
FEEは一般的な低周波治療器の電極パッド貼付に加え、セラピストの指に装着した電極で対象筋を触知することにより、選択的に電気刺激を出力することができます。
また、セラピストの手技を組み合わせることができるのもFEEの特徴といえます。
たとえば、重度麻痺の患者さんで手関節、手指ともに屈曲位の状態から伸展動作を促す治療を企図したとします。
電極パッドは伸筋群へ貼付し、FEEを装着した指で総指伸筋を触りながらもう一方の手で手関節を背屈方向へ誘導することで、適切な筋収縮に同調した関節運動を促すことができます。
セラピストが誘導したい運動方向へ、適切なタイミングで筋収縮を促しながら手技を実施することができるのが、FEEの特徴となります。

どんな患者さんにFEEが適用されるか

どんな患者さんにFEEが適用されるか

FEEは脳血管疾患のみならず、整形外科疾患などほかの領域においても適応となります。
もともとFEEは、重度麻痺患者さんの回復を促すことを目的として開発されました。
上肢に運動麻痺を呈している患者さんには、麻痺の程度改善に加え、手関節周囲の小さな筋肉への痙縮抑制や、二次的な拘縮予防にもその効果が期待できます。
たとえば、高齢者に多い変形性膝関節症の患者さんに対し、選択的に内側広筋斜頭に出力を促しながら膝関節伸展運動を行うことで運動単位の増大を促すことができます。
脳血管疾患のみならず、ほかの領域においても活躍できるのも、多くの医療機関で治療に取り入れられている理由といえます。
しかし電気刺激を加えるため、禁忌となる患者さんや、刺激禁止部位も存在します。
詳細は以下の通りです。

    禁忌患者

  • ・心臓疾患のある人、ペースメーカーなどの体内植込型機器を使用している人
  • ・悪性腫瘍、または疑いのある人
  • ・感染症、有熱性疾患、結核性疾患、急性疾患の人
  • ・血圧異常の人
  • ・妊婦
  • ・皮膚知覚障害の人(糖尿病、神経症、温度覚喪失、麻痺など)
  • ・幼児、または意思表示ができない人
  • ・極度の衰弱時
  • ・酒気を帯びた人
  • ・その他、医師が不適当とみなした場合

    刺激禁止部位

  • ・心臓の上
  • ・目
  • ・首の両側、頸動脈洞、咽頭、咽頭神経部
  • ・新生皮膚の薄く新しい部位
  • ・瘢痕(はんこん)、発疹、潰瘍のある部位
  • ・過敏、損傷、病変(疾患)部の皮膚
  • ・知覚脱失部位
  • ・急性損傷、急性炎症部位
  • ・静脈や動脈の血栓症、または血栓性静脈炎の領域の近く
  • ・心臓病歴のある患者の胸部
  • ・脳血管障害やてんかん発作の病歴をもつ患者の頭蓋顔面領域や頸部
  • ・出血や血腫が起こりやすい組織、月経時の腹部

このような禁忌事項に該当する患者さんには、使用することができません。
患者さんの状態を正確に把握し、適切な使用をオススメします。

気になるウェビナーの詳細はこちら!

気になるウェビナーの詳細はこちら!

今回のFEEの活用方法についてのウェビナーは、Zoomを使いWeb上で開催されます。
参加対象者は、医師・理学療法士・作業療法士などのリハビリテーションに関わりのある方です。
当初の定員は500名を予定していましたが、聴講希望者が多いため、先着1,000名まで増員されました。
今回のウェビナーは座学編と実技編に分けての開催となり、両日とも加藤貴志先生が講師を務めます。
加藤先生はFEEの考案者でもあり、今やFEEは全国の医療機関で活用され、その効果が実証されています。
両日とも聴講することで、FEEの有効性や特徴、さらには臨床活用イメージを膨らませることができる内容となっています。
詳細は、以下の通りです。

●第4回 手指装着型電極(FEE)の活用方法と効果(座学編)

日時:3月17日(水) 19:00〜20:00
内容:FEE発案から商品化に至る経緯の説明や、治療に必要な基礎知識などの内容が中心となります。
この座学編を聴講することで、次回の実技編での内容理解が深まります。

※好評につき終了いたしました

●第5回 手指装着型電極(FEE)の活用方法と効果(実技編)

日時:5月26日(水) 19:00〜20:00
内容:上肢(肩関節から手指、母指まで)を中心に使用実例の紹介となります。
特にFEEは電極の貼付位置や刺激部位が重要となるため、より臨床現場での活用方法がイメージできる内容となります。

※好評につき終了いたしました

申し込み方法は、下記URLにアクセスしていただき、ページ下方にあります「お申し込みはこちら」から申請フォームへ進んでいただけます。
https://www.og-wellness.jp/exhibition-seminar/ives/webiner_2021_04_05/

なお、定員に達した時点で申し込みができなくなるため、聴講を希望される際はお早めの申請をオススメします。
FEEを考案された加藤先生から、使用方法などについて直接お話を伺うことができる貴重な機会となります。
この機会に、聴講してみてはいかがでしょうか。

参考:
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 特定保守管理医療機器 電気刺激装置 GD-611(2021年3月7日引用)

  • 執筆者

    菊池 隼人

  • 理学療法士として、整形外科に勤務する傍ら、執筆活動をしています。
    一般的な整形分野から、栄養指導、スポーツ競技毎の怪我の特性や、障害予防、 自宅でできる簡単なエクササイズの方法などの記事を書くのが得意です。
    仕事柄、介護部門との関連も多く、介護の方法を自分が指導することもあります。

    保有資格等:理学療法士、福祉住環境コーディネーター2級

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