整形外科・リハビリ病院が抱える課題(ヒト・モノ・カネ)をサポート

  • Facebook

クリニック・治療院 OGメディック

整形外科医院の集患率アップにはフレイル予防の公開講座が有効!

地域における診療所の件数が増加するなか、経営者にとって他院との差別化を図ることは重要なテーマです。
本記事では、整形外科医院がフレイル予防の公開講座をするメリットや、開催後の集患対策について解説します。
具体的な実施内容もご紹介していますので、集患率アップのために、ぜひご活用ください。

整形外科医は身体的フレイルを予防する専門家

フレイルとはどのような状態なのかについてご紹介し、なぜ整形外科医が取り組むべきなのかについても解説します。

●身体的フレイルへの対策は、筋力増強と転倒予防が効果的

厚生労働省によると、フレイルとは加齢とともに心身の活力が低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態であると定義しています。
フレイルは、転倒リスクや低栄養などの身体的フレイル、認知機能低下やうつなどの精神的フレイル、閉じこもりや活動範囲の縮小などの社会的フレイルに大別されます。
このなかでも、筋力低下や転倒リスクなど運動機能に関係する要因は、整形外科医やリハビリ専門職などが治療対象とする範囲になります。

●身体的フレイルを予防するためには運動機能の評価から

身体的フレイルは、筋力やバランス能力の低下から転倒のリスクが高くなることと、栄養障害による問題点に大別されます。
これらが重複すると骨折のリスクが高くなるため、要介護状態へと進展します。
整形外科医は、日々の診察において下肢の筋力や歩行状態なども入念にチェックし、必要に応じてリハビリの処方をすることが大切です。

●個人医院主催の強みは、丁寧な個別指導にあり

フレイルやサルコペニアなど、社会的に注目されている病態については、各自治体でも予防にむけた取り組みが行われています。
しかし、個人医院による小規模な公開講座では、参加者との距離感が近いことや、より医学的な知識にもとづいた指導ができることが強みでしょう。
具体例としては、運動体験の際に参加者一人ひとりの身体機能をチェックし、膝や腰の痛みのある方はどのような運動をすればよいのかなど、フレイル予防+個別の運動メニューを提案することができます。
また、医師・看護師というネームバリューの効果は絶大であり、参加者にとっては医療職に普段聞けない質問ができることも大きなメリットです。

講義・体験・相談が公開講座の3本柱

ここでは、フレイル予防の公開講座を開催するにあたり、実施するべき3つの内容とおさえておきたいポイントをご紹介します。

●知識を分かりやすく伝えるためのポイント

公開講座は、一般の方を対象とするため、講義内容に関しても工夫が必要です。
医療職向けのセミナーでは、研究データのグラフや論文の引用を用いることが多いですが、公開講座では「専門的すぎて話している内容が分からない」と参加者が引き気味になることも考えられます。
統計データを使用する際は、厚生労働省による要介護者数の推移や、各自治体における高齢化率など、誰もが理解しやすいデータを引用することが望ましいです。

●体験コーナーは理学療法士の指導と合わせることが効果的

体験コーナーでは、フレイルチェックリストなどを用いて、実際に自分がどのような状態であるかを知ることが大切です。
診断には、フレイドら(Fried/2001)が提案した身体的フレイルのチェック表が一般的であり、それぞれの項目についてスタッフがマンツーマンでチェックします。
理学療法士が勤務している整形外科医院では、単なるチェックリスト項目の評価のみでなく、プラスαのサービスを提供できることがメリットです。
具体例としては、上記チェックリストに加えて、下肢筋力のチェックや歩行補助具の適応などの個別指導を行うと、転倒予防効果が高い公開講座になります

関連記事:介護が必要になるのは目前!?介護予防のためには必ず知っておきたいフレイルについて解説します!

●お悩み相談のコーナーは専門職ブースの設置が有効

個別の生活相談の場を設けることは効果的ですが、実施方法に関しても工夫が必要です。
集団での質問は質問者が限定されるため、筆者らは職種(医師・看護師・リハビリ専門職)ごとにブースを設置し、希望者が順番に質問をするというスタイルを採用しています。
また、医師に質問が集中する傾向にあるため、休憩時間にあらかじめ質問項目をピックアップし、対応できる職種のブースへ誘導するという対策をしました。
医師が健康状態や病態について、理学療法士と看護師が日常生活の注意点や運動方法についてなど、参加者が知りたい内容に応じて回答者を分担することをおすすめします。

講座終了後に必要な2つの取り組みをご紹介!

公開講座が終了したあとでも、集患率向上に向けての取り組みが重要となります。
ここでは、その具体例についてご紹介します。

●アンケートの実施は必須!結果は必ずスタッフ間で共有しよう

医療・介護などのジャンルを問わず、セミナーやイベントなどでは、終了時にアンケート用紙を配布することが多いです。
しかし、アンケートの目的は感想の確認ではなく、回答結果を分析して次回以降の対策を練ることが重要です。
終了後の反省会などにおいて、以下の2項目は検討しておきましょう。

  • ◯今回の講座の理解度
  • ◯ニーズの高いテーマ

リピート率向上のためには、参加者にとって納得できる内容であったか、自分の疑問を解決できたかが重要です。
「素晴らしい内容なのに、なぜ人が集まらないのか」と売り手目線で考えるのではなく、買い手の立場にたった企画・運営を心掛けることが大切です。

●webと口コミによる情報発信が効果的

フレイル予防は主に60〜70代の方がターゲットになりますが、今やパソコンやスマートフォンが普及し、ネットリテラシーの高い方も多いです。
受診する整形外科医院を調べる際、インターネットでの情報収集は定番となっています。
公開講座の実施風景や次回開催予定などをホームページやSNSで発信することは、重要なアピールポイントとなります。
参加者から「公開講座に参加したけど、先生の話が分かりやすかった」、「スタッフの愛想がよかった」などの口コミが広まると、「私も通院してみようかな」と他院から乗り換える方が増える可能性があります。
ネットショッピングにおける商品レビューと同様に、集患率アップのためには消費者(患者さん)同士の意見交換が重要です。

関連記事:増患対策の鍵は口コミ?競合相手の多い整形外科クリニックが患者獲得のためにできること

フレイル予防の取り組みから、地域で必要とされる医院へ

整形外科にかかる患者さんは、関節痛や筋力低下など運動器に悩みを抱えた方であり、リハビリを含む治療自体が身体的フレイルの予防に貢献します。
高齢化率の上昇にともない、我が国全体では介護予防が重要なテーマとなっているなか、今後は地域の健康増進に貢献できる医院が選ばれるようになるでしょう。
診察・リハビリ以外の付加価値をもつためにも、ぜひフレイル予防にむけた公開講座を検討してみてください。

参考:
厚生労働省保険局高齢者医療課.高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進について(2018年6月10日引用)
荒井秀典:フレイルの意義.日本老年医学会雑誌51巻6号:497-501,2014
公益財団法人長寿科学振興財団.健康長寿ネット(2018年6月12日引用)

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)