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認知症の受診拒否にどう対応する?家族を上手に病院へ連れていくためのコツ

両親や祖父母など身近な人の認知症が疑われる場合、「病院で診てもらおう」と声をかけてもすんなりとは受け入れられないものです。
今回は、認知症の兆候がみられる方の受診拒否にどう対応すれば良いのか、具体的なコツをご紹介します。

認知症の受診拒否はなぜ起こる?無理な誘導は逆効果

高齢の家族と過ごしていると、「もの忘れが増えたな…」「同じ話ばかりするようになった」と感じる瞬間が多くなるものです。
正常な加齢変化の範囲であれば問題ありませんが、万が一認知症だったときのために、できるだけ早く病院で診てもらいたいと感じるのは当然です。
しかし、認知症が疑われる方を病院に連れて行こうとするときによく起こるのが「受診拒否」です。

  • 「自分はまだぼけていない!」
  • 「もしかして施設に入れようとしているのでは?」
  • 「年のせいで忘れることが少し増えただけなのに」

単なるわがままで受診を拒否しているのではなく、誰しもこのような思いを抱えているのです。
「自分はおかしくない」という意識が強いと、周囲から受診を勧められても理由が理解できずに反発してしまいますし、心のどこかで「もし認知症と診断されたらどうしよう…」という不安を抱えている方も少なくありません。
「認知症」=「施設に入る病気」というネガティブなイメージを抱かれやすいことも、受診拒否を増強させる要因となっています。
また、最初に「おかしいから受診したほうが良い」など自尊心を深く傷つけるような声かけをしてしまうと、その後も断固として拒否を続けることが多いです
無理に受診を勧めることは信頼関係の破綻につながるため、相手の不安や自尊心を考えながら対応する必要があります。

受診拒否の対応はどうする?病院に連れて行くためのコツ3つ

認知症が疑われる方の受診拒否への対応は、非常にデリケートなものです。
次にご紹介する3つのコツから対応のヒントを得て、上手に受診を促していきましょう。

●認知症の「検査」という言葉は使わない

「認知症の検査を受けに行こう」と言ってしまうと、「自分がおかしいかどうか調べるのだな」と思われてしまうため、「検査」という言葉は避けるほうが無難です。
「健康診断」という言葉に置き換えることで受け入れが良くなるケースもありますが、あとで「健康診断なんてうそだった」と関係に亀裂が入る場合もあるので注意が必要です。
最初の声かけでは「念のため専門家に診てもらっておくと安心」など、やんわりとした雰囲気で伝えましょう。

●「家族のために受診してほしい」と伝える

なかなか受診拒否の姿勢が崩れないときは、「私たち家族のために一度受診してみてほしい」という理由で説得することも方法です。
家族が心配している気持ち、いつまでも元気でいてほしいと願う気持ちを真剣に伝えることで、重い腰を上げてくれることがあります。

●かかりつけ医から専門の病院を紹介してもらう

家族が受診を促しても聞く耳を持たない場合は、まずかかりつけの医師に相談して病院を紹介してもらうという選択肢もあります。
家族の声には耳を傾けてくれなくても、医師から「専門の病院で一度診てもらいましょう」と促してもらうと、スムーズな受診につがなるケースも存在します。
いきなり精神神経科、精神科、もの忘れ外来などを受診するとなると抵抗感が生じるものですが、なじみの医師や診療科からの紹介があると誘導しやすくなります。

どれがうまく作用するかはケースバイケースですが、その後の関係を考えてできるだけ「うそ」や「ごまかし」が伴わない方法で対応していきましょう。
自力での対応が難しい場合は地域包括支援センターなどで相談することも視野に入れてみてください。

受診時に役立つ!生活場面での様子・エピソードをメモしておこう

高齢の親や祖父母の様子がおかしいと感じたときは、病院の早期受診のほか、具体的な様子やエピソードを記録しておくことも大切です。
医師が診察室で観察・問診できる時間はわずかであり、収集できる情報は限られますが、記録によって症状がいつ出現し始め、どのように変化してきたのかを知ることが可能です。
また、診察では「もの忘れがひどい」などと伝えるよりも、具体的にどんな場面でのもの忘れなのかがわかるようなメモ・記録を残しておくことがポイントです。
次に、メモや記録の残し方について良い例と悪い例をご紹介します。

悪い例 良い例
少し前のこともすぐに忘れてしまう。 妹との電話を切って20分ほどたつと、電話で話をしていたことを忘れている。
たまに時間がわからなくなることがある。 午後3時頃になって、昼食はもう済んでいるのに「今日の昼食はどうしましょうか」と話し始めた。午前と午後を勘違いすることが週に1〜2回ほどある。
道に迷ってしまうことが多い。 月に数回は訪れていた娘の家までたどり着けず、1時間ほど道に迷っていた。

メモや記録には「たまに」や「多い」などのあいまいな表現ではなく、「20分」や「3時頃」などの数値も活用しながら具体的な情報を残してみてください。
具体的なエピソードがあると、どのくらい認知機能が低下しているのか、あるいは正常な加齢変化なのかを判断するための有効な材料になります。
メモだとばらばらになる、時系列がわかりにくくなるデメリットがあるため、1冊のノートに日記のような形で書き留めておくことをおすすめします。

親しき仲にも礼儀あり!受診拒否には自尊心に配慮した対応を

認知症の早期発見には大きな意義がありますが、対応を急いだ結果、さらに受診拒否が強まっては本末転倒です。
「早く病院を受診してほしい」という気持ちだけが先走って、相手の自尊心を傷つけてしまわないように注意が必要です。
家族のような近い関係だとつい配慮や遠慮を忘れてしまうことがあるかもしれませんが、「親しき仲にも礼儀あり」の気持ちで丁寧に対応していきましょう。

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