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在宅介護

  • yukie

    公開日: 2018年10月31日

認知症の人が買い物で同じものを買ってしまう…パターン別に対処法をご紹介!

認知症によって記憶力や判断力が低下すると、日常生活にもさまざまな支障をきたすようになります。
よくあるお悩みの一つに「認知症の人が同じものを買ってしまう」ということが挙げられます。
今回は、在宅介護中の方のために、どんな対処法があるのかお伝えしていきます。

認知症の人が同じものを買ってしまう理由とは?

認知症の人が、同じものをたくさん買ってしまい、介護する家族を悩ませてしまうことはしばしばあります。
なぜ認知症の人は同じものを買ってしまうのでしょうか?

●記憶力や判断力が低下し、買うべきものがわからない

記憶力がどのくらい低下しているかは、その人によって違いがあります。
食品の場合、冷蔵庫にあるものや、献立に必要な食材を把握していなければなりませんが、その記憶がないために同じものを購入してしまいます。
また、認知症が進むと、家にあるものを覚えていられないだけではなく、「買い物に行った」という記憶自体が抜け落ちてしまうようになります
日付がわからなければ賞味期限を考えて購入することもできなくなってしまいます。
買い物という活動では、「記憶」や「判断」といったことが想像以上に多く求められるものです。

●過去の習慣から「買い物」をしている

特に長年主婦をされていた女性では、家庭内で食品や日用品などの買い物を担当していたというケースが多いです。
買い物は家庭における重要な役割であり、昔の買い物の習慣が、現在の行動に反映されていることも少なくありません。
主婦をやっていた頃のことを思い出して、家族の好きだったメニューを考えながら、買い物をしている可能性もあります。
「見切り品はお得」「卵はすぐになくなるから買っておこう」という考えをお持ちだった人であれば、その商品を見つければ反射的に買おうとしてしまうものです。

もちろんわざと同じものを買っているわけでもありませんし、買い物をしたという記憶がなくなってしまうため、行動を制止されても「なぜ買い物がいけないのか」とストレスになります。
制止することは得策ではないということを、まずはご家族が理解しておきましょう。

パターン別!認知症の人の買い物で役立つ対処法

認知症の人が同じものを買ってしまうという悩みで多いのは「食品」と「高額な商品」です。
スーパーで頻繁に同じ食品を買ってきてしまえば食べきれませんし、家電などの高額な商品を買ってしまうと家計にもダメージがあるものです。
ここでは、この2つのパターンを想定して対処法をお伝えしていきます

1.食品の場合

軽度の認知症の人であれば「買い物メモを持つ」という簡単な対処法でも、同じものを買う頻度が減る場合があります。
それでも重複してしまうことはありますし、メモ自体をなくしてしまう人もいますが、メモで重複するものが減るかどうか試してみて損はありません
家族が同伴して同じものを買わないように、それとなく促すという方法もあります。
いつも同じスーパーに買い物に行くのであれば、店長さんや店員さんに事情を伝え、「これは明日のほうがもっと安いですよ」などと声をかけてもらうことも効果的です。
特によく買ってしまいやすいものがあれば、具体的に品名をお伝えすることも方法です。
たくさんの人が利用する大都市のスーパーでは難しいですが、地域によってはスーパーに協力を仰いでうまくいくことがあります。

2.高額商品の場合

認知症の人がすでに家にある高額商品を買ってしまうこともあります。
家電や布団など高額な品物は、通信販売のダイレクトメールなどを見て買ってしまう人も少なくありません。
その場合、ダイレクトメールを送ってくる業者に送付をやめてもらうように伝えるだけでも、購入の機会は減ることになります。
また、購入から一定期間内であれば「クーリングオフ」を使って、購入の契約を撤回することができます。
通信販売や店舗での購入は対象外となりますが、認知症の人の被害が多い訪問販売などでは、クーリングオフを使えるのです。
クーリングオフは、訪問販売や電話勧誘販売などでは8日間、マルチ商法やモニター商法では20日間と決められていますが、該当するものがわからなければ消費生活センターで教えてもらうことができます。
一定期間が過ぎてしまうとクーリングオフは使えないので、別居の場合もこまめに様子をチェックしておくことが望ましいです。
また、成年後見人になるための手続きをしていれば、高額な家電の購入などでは「取消権」を使って契約の取り消しをすることが可能となります。

地域で認知症の人を支える取り組みも増加中!

認知症の人が買い物で「同じものを買ってしまう」という悩みは、家庭という単位で抱え込むのではなく、地域全体で見守っていくべきものです。
近年は認知症の人が増加している背景もあり、理解は進んでおり、具体的な取り組みも広がりつつあります。

●同じものを買ったら声をかけてくれるサポーター

厚生労働省は「認知症サポーター」の養成に注力していますが、これは認知症の人やそのご家族が地域で安心して暮らせるように見守ったり、支援したりする人を指します。
買い物で気になる様子があれば、さりげなく声をかけてくれるボランティアが増えているのです
まだ全国に常駐しているというわけではありませんが、関心を持っている人は増加しています。

●自治体レベルで取り組む事例も

愛知県の東浦町では「認知症買い物セーフティネット」というものを作り、買い物に関するトラブルを減らすために、地域の店舗と連携をとっています。
買い物セーフティネットの加盟店の情報はインターネットから一覧で確認できるようになっています。
こういった加盟店の情報があればより協力を要請しやすくなるため、さまざまな地域で実践されることが待たれます。

認知症の人の同じものを買ってしまうというトラブルは、社会全体の関心が高まっているテーマです。
一人で抱え込まずに、ぜひ地域の協力を要請しながら対応していきましょう。

認知症の人が安心して買い物できるようにサポートしよう

買い物は、頭や体をたくさん使う活動です。
また、過去の生活習慣とも密接な関係のある、大切な活動でもあります
認知症の人が同じものを買ってしまうのは家族にとっても負担となりますが、制止したり、注意したりするのではなく、どうすればトラブルが減るのか思考を変えて考えてみると良いでしょう。
地域の助けを得たり、余ったものは近所の人にあげたりと、地域との関わりを持ちながら対応してみてください。

参考:
厚生労働省 認知症サポーター.(2018年10月25日引用)
東浦町 認知症高齢者支援事業 買い物セーフティネット.(2018年10月25日引用)

  • yukie

    公開日: 2018年10月31日

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