認知症の入浴拒否への対策!ケアマネが実践し成功した方法を伝授します。
認知症の方で、入浴を拒否される方はたくさんいらっしゃいます。
そこで、一般的な、認知症の方への入浴時の声かけの仕方と、私がケアマネジャー時代に実践して入浴につながった一例をご紹介します。
声かけのパターンをたくさん用意する
自宅では、お風呂の準備ができたら「お風呂沸きましたよ」と声をかけますよね。
声をかけてもらったらお風呂に入る。
これがスムーズな流れです。
でも、認知症患者さんは、お風呂に入る意味がわからなかったり、気乗りがしなかったり、ただ単純にお風呂に入るのが面倒くさかったり、などの理由で入浴を拒否されることがあります。
そんな時はあの手この手。
入浴剤を入れて「今日は○○温泉のお湯ですよ。」とか、塗り薬を用意して、「背中にお薬を塗らないといけないから、その前にお風呂に入ってきれいにしましょう。」など、本人がその気になってくれそうな言葉かけを優しく行うと良いかもしれませんね。
時間を変えてみる
元気なときは、夜寝る前に入浴していたから、今もその時間に誘っている、という方もいらっしゃいますよね。
でもその時間は一日の終わりも近づいていて、疲れてお風呂に入る気になれない時間かもしれませんね。
そんな時は、お誘いする時間帯を変えてみるのはいかがでしょうか?
朝の散歩が終わった後に、汗を流そうと持ちかけてみるなど、いつもと違う時間に誘ってみると案外うまくいくかもしれませんよ。
介護サービスの種類を変えてみる
こちらが実際に私が行った例です。
私がケアマネジャーとして担当していたのは90歳代の女性です。
認知症の他にも加齢による心不全の症状がみられましたが、程度は軽く、入浴は問題の無い程度でした。
しかし、この方は3年ほど入浴されていなかったのです。
理由は「熱があるから。」です。
実際には熱はないのですが、その理由で、デイサービスへ行くことも拒否、ヘルパーさんの入浴介助も拒否でした。
そこでお願いしたのが訪問看護による入浴介助です。
看護師さんにバイタル測定をしてもらい、入浴介助をしてもらえるという安心感からか、嘘のようにスムーズに入浴していただくことができました。
まとめ
これは、まれな一例かもしれません。
でも大切なのは、ご本人がお風呂に入りたいと思えることですよね。
声かけの仕方を変えてみたり、環境を変えてみることで、気分が変わって入浴につながるかもしれません。
少しのきっかけを見つけられるといいですね。