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便秘は、何日も便が出ない状態だけとは限らない!ぜひ知っておきたい便秘の正しい知識

便秘は何日も排便がない状態をいうもの、そう思っていませんか?
便秘という言葉自体はよく知られていますが、その定義や救急搬送の原因となりうるものだ、ということは意外と知られていません。
そこで今回は、知っておきたい便秘の正しい知識をお届けします。

便秘=何日も排便がない状態、ではない

便秘という言葉そのものは広く浸透しています。
しかし実は、医療業界において「便秘とは○○である」と定義されていません。
そのため、国立がんセンターでの解説では便秘について、「一般的には」という前書きを置いた上で、「排便が順調に行われていない状態」としています。
この定義から、便秘とは便の頻度だけではなく、排便が順調に行われていない状態を指す言葉である、ということがわかります。
では、どういった状態が「排便が順調に行われていない状態」といえるのでしょうか。
健康長寿ネットでは、便秘と診断するには、以下の症状のうち2つ以上あることを条件としています。

  • ○排便時、いきみを要する
  • ○便がうさぎの糞のような塊状、あるいは便そのものが硬い
  • ○排便後も便が残っているように感じる(残便感)
  • ○腸が詰まっているように感じる
  • ○排便が週に3回未満である
  • ○4回に1回以上は摘便(てきべん:肛門へ指を入れて、便を掻き出すこと)をしている状態

これらの症状を見てみると、たとえ毎日排便があったとしても、たとえば便がもともと硬く、排便後も便が残っているように感じるなど、他の症状が2つ以上あれば、それは便秘と診断される、ということになります。
そして、便秘といえる状態なのにもかかわらず、自分が便秘だと認識できていない方がたくさんいるのが現状なのです。

便秘によって腸が塞がり、激痛を引き起こすことも

「突然、冷や汗がでるほどの強烈な腹痛を覚え、動くことすらままならず救急車にて病院へ搬送。検査の結果、便秘によるものと強く疑われ、お薬の力で排便を促したらあっという間に症状が改善し、その日のうちに徒歩で帰宅した。」
看護師である筆者は、こういった便秘が原因で救急搬送された患者さんをこれまで数多く経験してきました。
ではなぜ、便秘によって突然、救急車を呼んでしまうほどの腹痛に襲われるのでしょうか。
それは、排泄されるべき便が腸の中にたまり、腸そのものを塞いでしまうことで起こる「腸閉塞」が原因であることがほとんどです。
腸閉塞は、お腹を切る手術を過去に受けたことのある方に多い病気なのですが、ひどい便秘によって便が腸そのものを塞いでしまい、腸閉塞を発症することもあるのです。
便秘によって腸閉塞となってしまった患者さんの多くは「毎日排便はあったので、まさか便秘によってここまでひどい痛みが出るとは思いませんでした」とおっしゃいます。
便秘だと自覚していないことが、こういった重い症状を引き起こしてしまうのです。

便秘の改善には、生活習慣そして薬との相性が重要

便秘を改善するために、行うべきこと。
それは、生活習慣と薬との相性を見直すことです。
今回は特に便秘になりやすい高齢者を中心に、便秘を解消するためにぜひ心掛けたい、4つのポイントを解説します。

●水分を意識してとる

食事中に水分をとる以外にも、起床時や食事の間など、時間を決めて冷やしたお水をコップ1杯程度飲むと、腸に対してほどよい刺激となります。
特に高齢者の場合は加齢によって喉の渇きを感じにくくなるため、時間を決めて飲むということが大切です。
昔は10時、15時にお茶の時間を設けていましたが、自宅でもこうして時間を決めて飲むようにすると、習慣化しやすくなるためオススメです。
なお、高齢者と水分の関係についてはこちらのページにてより詳しく解説しておりますので、こちらも併せてご参照ください。

●食物繊維のほかに、適度な油や香辛料を食事でとる

便秘には食物繊維が良いということはよく言われていますが、食物繊維以外にも有効なのが、適度な油、そして香辛料です。
高齢者は特に油や香辛料を控えがちなので、オススメなのが家族と一緒に食べる、またはあえて食事の一部を宅配で済ませる、という方法です。
自分以外の人が考えた献立を食べることで、油や香辛料も適度に使った食事をとることができます。

●適度な運動を心掛ける

運動習慣といわれても、なかなかそのきっかけがつかめないものです。
そこでオススメなのが、地域の行事や家族との外出になるべく参加するように心掛けることです。
たったそれだけでも、運動量は格段に増えます。
外に出るきっかけを自分から作ることは、便秘の解消にとどまらず、心身ともに健康になれます。

●主治医へ便秘であることを相談する

便秘の原因として、特に高齢者に多いのが「薬によるもの」です。
年を重ねるにつれて持病が増え、定期的に飲んでいるお薬も増えていきます。
お薬の中には便秘を引き起こしやすいものもあるため、主治医へ便秘であることを伝え、便秘を解消する方法を相談するということも、便秘を改善するために大切です。

排便状況を、カレンダーなどで毎日確認しよう

自分が便秘かどうかを知るためにオススメなのが、カレンダーに排便状況を書き込むことです。
自分の中で、「良く出た日は○、便が残った感じがした日は△、出なかった日は×」というように記号を決めて、その記号を書き込み、目ですぐに排便状況をチェックすることで、自分が今便秘かどうかが把握しやすくなります。
自分の健康を管理するという意味でも、ぜひ今日から排便状況を確認してみてください。

参考:
健康長寿ネット 便秘.(2018年8月24日引用)
医学書院 ここが知りたい! 高齢者診療のエビデンス [第16回]高齢者の慢性便秘への適切な介入とは?.(2018年8月24日引用)
国立がん研究センター がん情報サービス 便秘.(2018年8月24日引用)
DIAMOND online 「便秘」の侮れない怖さ、妻を襲った突然の嘔吐と腹痛.(2018年8月24日引用)

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