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  • 桑原

    公開日: 2020年06月29日
  • 先生のお話

今話題のダイエット法、ケトジェニックダイエットの正しい知識について解説します

日本だけでなく世界中で注目を集める食事療法の一つが、ケトジェニックダイエットと呼ばれる低糖質高タンパク質・脂肪の食事法です。
生活習慣病に大きく関わる食事法などはリハビリにも関連があり、ケトジェニックダイエットについても方法や効果などを検討している方もおられるでしょう。
ダイエットにも効果的といわれるこのケトジェニックダイエットの正しい知識を解説していきます。

ケトジェニックダイエットの正しい知識

ケトジェニックダイエットは糖質を避けた食事で脂肪の燃焼を促す食事療法

ケトジェニックダイエットは糖質を避けた食事で脂肪の燃焼を促す食事療法

今世界中で流行しているダイエット法、ケトジェニックダイエットはどのような仕組みで減量の過程をたどるのでしょうか。

●日常生活での身体活動に炭水化物に変わって脂肪を利用して体重を減らすダイエット法

通常、日常生活の身体活動は糖質を第一の栄養素としエネルギー源にしています。
糖質の次にエネルギー源として利用される栄養素が脂肪です。
ケトジェニックダイエットでは、消化過程で糖質に分解される炭水化物の摂取を制限し、脂肪を身体活動のエネルギー源として利用するようにします。
体内に蓄積された脂肪を燃焼させるのに優れた食事療法が、ケトジェニックダイエットです。

●ケトジェニックダイエットは低糖質高タンパク・脂肪の食事なので、肉や魚などは食べても問題なし

ケトジェニックダイエットでは、人体のエネルギー源である糖質や炭水化物などの糖質を制限した食事を取る必要があります。
米や小麦、じゃがいもなどのでんぷん質、コーン、果物などを極端に制限し、摂取した脂肪やたんぱく質、また体内に蓄積された脂肪をエネルギーとして消費します。
肉や魚などを食べてもエネルギー源として消費されるため、皮下脂肪として蓄積されにくく、また体内に蓄積された脂肪も運動などを組み合わせることにより消費され、減量につながります。
最近では「糖質ゼロ」をうたった食材も簡単に手に入れることができるので、ケトジェニックダイエットも行いやすい食事制限方法になっています。

実は難治性てんかん治療法の一つだった。ケトジェニックダイエットの原型、ケトン食療法の正しい知識

実は難治性てんかん治療法の一つだった。ケトジェニックダイエットの原型、ケトン食療法の正しい知識

●ケトジェニックダイエットは、欧米や諸外国でケトン食療法として難治性てんかんの栄養療法に用いられる

ケトジェニックダイエットは元々、諸外国では難治性のてんかんに対する治療法として用いられている食事療法です。
日本でもてんかん治療を行っている施設が、ケトン食を取り入れているケースもあり、効果も上げているようです。
しかし認知度がまだ低く、炭水化物が主な栄養源となる日本の食事では難しい点も多く、栄養士の専門的な指導などが必須となります。

●どうしてケトジェニックダイエットは難治性てんかんに用いられるのか

体内では脂肪やタンパク質を原料として、肝臓でケトン体が産生され血液中のケトン体が増加します。
そのケトン体が強い抗けいれん作用を示しててんかんの発作を抑制するため、エネルギー源として炭水化物ではなく脂肪やタンパク質が分解されケトン体が産生される、ケトジェニックダイエットのような食事が難治性てんかんには推奨されるのです。
たとえば、フライドチキンは衣を剥がして食べる、パンや米、パスタなどを野菜に置き換えたり、エネルギー源である油を添加したりします。

ケトジェニックダイエットを行うときはこんな事に気をつけよう。低糖質の食事法の注意点

ケトジェニックダイエットを行うときはこんな事に気をつけよう。低糖質の食事法の注意点

ケトジェニックダイエットを行う上でさまざまな症状や持病をお持ちの方の注意点、副作用についても解説しましょう。

妊婦さんはケトジェニックダイエットをしてはいけない!副作用である頭痛や口臭、疲労感などにも注意しよう。

ケトジェニックダイエットは、成長期のお子さん、糖尿病や腎臓病、肝臓に何らかの障害のある方にはおすすめできません。
体の不調、持病のある方は、始める前に担当の医師とご相談されることをおすすめします。
また胎児への影響も考慮し、妊婦さんにはケトジェニックダイエットはおすすめできません。
胎児の成長にはエネルギー源である、糖質の供給が必要であり、その糖質を極端に減らすからです。
また、ケトン体の合成に伴い、頭痛や吐き気、集中力の低下、体のだるさなどの症状が副作用として現れる場合があります。
食事療法と合わせて、筋トレなどを行いたい場合には、体のだるさ、筋肉の痙攣などの自覚症状に十分注意し、水分補給をしっかりと行っての運動が必須となります。

●インスリンの分泌を抑えるケトジェニックダイエットは、食欲抑制効果も

脂肪をエネルギー源とするケトン体を作り出すことにより、脳の摂食中枢に働きかけて食欲を抑えるように働きかけます。
またほかにも糖質である糖や炭水化物の摂取を制限するため、インスリンの分泌を抑えられ、血糖の急激な上昇や低下を抑えることができるために空腹感をコントロールしやすいといわれています。
ただし、ケトジェニックダイエットをやめる際には、炭水化物や糖の摂取は徐々に増やさないと、急激にリバウンドしてしまうといわれていますので、やめる際には徐々に食事習慣を戻すようにしましょう。

ケトジェニックダイエットの知識や副作用をよく知り、減量方法を検討しましょう

最近はやりのケトジェニックダイエットが実は、病気の治療の一環となる栄養療法だったというのは意外に思われた方もいらっしゃるでしょう。
ケトジェニックダイエットを行う方には、糖質や炭水化物の制限がどのようにして体内の脂肪を燃焼し減量につながるのか、また副作用があることに関しても知っておく必要があります。
肥満や糖尿病などの生活習慣病の是正のために、減量を検討されている方にとって今回の話が判断の一助になれば幸いです。

参考:
東京女子医科大学 小児科 ケトン食療法連携チーム(2020年6月13日引用)

  • 執筆者

    桑原

  • 1998年理学療法士免許取得。整形外科疾患や中枢神経疾患、呼吸器疾患、訪問リハビリや老人保健施設での勤務を経て、理学療法士4年目より一般総合病院にて心大血管疾患の急性期リハ専任担当となる。
    その後、3学会認定呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士の認定資格取得後、それらを生かしての関連学会での発表や論文執筆でも活躍。現在は夫の海外留学に伴い米国在中。

    保有資格等:理学療法士、呼吸療法認定士

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