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新型コロナの報道には陽性者数以外にも重要な指標がある。主な用語を解説します

新型コロナウイルス関連の報道では、さまざまな指標が伝えられています。
新規陽性者数はわかりやすいものの、それだけを参考にすることは適切といえません。
重要な指標は、ほかにもあります。
本記事では、新型コロナを知るための指標と意味を解説します。

新型コロナを知るための指標を解説

新型コロナウイルスを知るためには、さまざまな指標をチェックすることが重要

新型コロナウイルスを知るためには、さまざまな指標をチェックすることが重要

皆さまのなかには、日々マスコミや公的機関から公表される「新規陽性者数」を注目している方も多いのではないでしょうか。
日々変動する数を見て、以下のように感じる方もいるかもしれません。

  • ○陽性者数が増えたから、感染が拡大している。気をつけなければならない
  • ○陽性者数が減ったから安心した。今まで控えていた活動を始めたい

一方で陽性者数は、新型コロナウイルスを知る1つの指標に過ぎません。
そもそも新型コロナウイルスに関する重要な指標は、陽性者数以外にもたくさんあります。
陽性者数の上下に一喜一憂するのではなく、さまざまな指標をチェックした上で、総合的に判断することが重要です。

たとえば陽性者数が急増したからといって、それだけをもって感染が急拡大しているとは言い切れません。
一方で陽性者数があまり変わらなくても陽性率が上がっている場合は、今後に注意すべき状況といえるでしょう。

それでは、どのような指標をチェックすると良いのでしょうか。
新型コロナウイルスを知る指標には、以下の3種類があります。

  1. 1)感染拡大、または収束の傾向を示す指標
  2. 2)医療提供体制を示す指標
  3. 3)人の移動に関する指標

それぞれどのような指標や意味があるか、順に解説していきます。

感染の拡大、または収束の傾向を知る8つの指標

感染の拡大、または収束の傾向を知る8つの指標

新型コロナウイルスの感染拡大や収束を示す指標には、以下の8点があります。
それぞれについて、詳しくみていきましょう。

指標 指標の定義 詳細の解説
陽性者数 新型コロナウイルスに感染した方のうち、PCR検査や抗原検査で陽性と確認された方の数。
値は日々変動する。
また週単位など、期間を決めて算出される場合もある。
陽性者が多いと、感染症が蔓延していることを示す。
一方で少ないからといって、感染が広がっていないとは必ずしもいえない。
陽性率 検査数に対する、陽性者数の割合。
週単位で計算される場合が多い。
数値が高い場合は、陽性なのにまだ検査を受けていない方が多くいる可能性を示す。
なお、人口に対する陽性者の割合とは異なる。
感染経路
不明者数
陽性者のうち、どこから感染したかわからない人の数。
値は日々変動する。
また週単位など、期間を決めて算出される場合もある。
少ないと感染したルートをたどりやすく、封じ込めがしやすい。
逆に多いと可視化されていない感染ルートが多くなる可能性が高く、封じ込めも困難。
陽性者数や感染経路不明者数の増加比 前回と比較し、どれだけ増加(または減少)したかを示す。
週単位で比較する場合が多い。
この値が増加すると感染が拡大傾向にあることを示し、減少すると収束に向かうことを示す。
7日間移動平均 6日前から当日までの値を合計し、7で割ったもの。
陽性者数や感染経路不明者数などで使われる。
どの日を基準にしても、月曜日から日曜日までが含まれる。
このため曜日ごとの変動を排除でき、感染傾向を正確につかむことが可能。
人口10万人当たりの
新規陽性者数
人口10万人当たりどれだけの陽性者がいるか、計算したもの。
週ごとに計算される場合が多い。
都道府県や地域ごとに、感染の広がりを正確に比較できる。
人口が少ない地域でも、感染の広がりを早期に検知できる点がメリット。
実効再生産数 1人の感染者が何人に感染させるかを示す。 1を超えると感染が拡大傾向にあることを示し、1を下回ると収束に向かっていることを示す。
発熱などの相談件数 発熱相談センターなどに電話がかかってきた件数。 増加傾向にある場合は、感染の拡大を示す兆候となる場合がある。

医療提供体制に関する5つの指標

医療提供体制に関する5つの指標

新型コロナウイルスの影響を正しく知るためには、医療提供体制の指標を知っておくことも重要です。
ここでは5つの指標を取り上げ、解説します。

指標 指標の意味 詳細の解説
病床使用率 コロナ患者向けに確保している病床数に対し、実際にどれだけの病床数が使われているかを示す。 医療体制の逼迫度合いを示す主な指標。
ただし入院が必要な患者が増えても、確保している病床数が増えると病床使用率は下がる可能性がある。
全療養者数 新型コロナウイルスに感染し、療養が必要な方の数。
ホテル療養や自宅療養をしている方も含む。
この値が増えると、将来重症となる方が増える可能性がある。
重症患者数 ECMOまたは人工呼吸器を装着している方か、集中治療室に入っている方の人数。
ただし自治体により、定義は多少異なる。
増加すると医療への負担が増していることを示す。
人工呼吸器の装着から離脱までの日数 人工呼吸器を装着した重症者が、取り外せるまでにかかった平均日数。 増加すると重症者も増えるとともに、医療への負担も増し、新規の重症者も受け入れにくくなる。
死亡者数 新型コロナウイルスが原因で亡くなった方の数。 感染の深刻度を示す1つの指標。
高齢者など重症化しやすい層に陽性者が増えると、増加しやすい。

人の移動に関する3つの指標

人の移動に関する3つの指標

新型コロナウイルスの報道を知るためには、人の移動に関する指標をチェックすることも重要です。
ここでは3つの指標を取り上げ、解説します。

指標 指標の意味 詳細の解説
人出の減少
(増加)率
繁華街や観光地における人出がどれだけ減少(または増加)したかを示す。 人出が減ると人と人との接触も減るので、感染する場面の減少につながる。
ただし住宅地では常に居住者がいるため、この数値は参考にならない。
公共交通機関の混雑率や利用者数 朝夕のラッシュ時間帯や1日における、乗車率や乗降客数など。 テレワークや時差出勤の推進状況をチェックできる。
新幹線や特急・航空機の利用実績
高速道路の交通量や渋滞回数
大型連休やお盆、年末年始など、移動需要が増した時期の後に公表される。
前年やコロナ前の期間と比較される場合が多い。
減少幅が大きいほど、遠隔地に移動した人数が少ないことを示す。
このため、大都市から地方への蔓延抑制につながる可能性がある。

新型コロナに関する指標を知り、これからの行動に役立てよう

新型コロナに関する主な指標を知ることは、適切な行動を選択することにつながります。
感染者数はわかりやすい指標であり大きく報道されるため目立ちますが、それ以外の指標と組み合わせて活用することが重要です。
また今後を予測する上でも、指標の活用は役に立ちます。

早めに将来を見通せれば、危機に対しても落ち着いて準備することが可能です。
そのためにもひと通りの指標を理解し、これからの行動に役立てましょう。

参考:
東京都 12月17日 第24回モニタリング会議のコメント(2021年1月11日引用)
ニッセイ基礎研究所 新型コロナ 陽性率も要チェック-第2波の襲来は、どのように把握すべきか?(2021年1月18日引用)
川崎市 新型コロナウイルス感染症のモニタリング状況(2021年1月11日引用)
千葉県 新型コロナウイルス感染症の PCR 検査の陽性割合の公表について(2021年1月18日引用)
長野県 県内の圏域ごとの発生状況、他都道府県のモニタリング等(2021年1月18日引用)
忽那賢志、ヤフー 新型コロナの「検査陽性率」はどのように解釈すれば良いか(2021年1月18日引用)
東北メディカル・メガバンク機構 感染症の出口戦略(2021年1月19日引用)
恩賜財団済生会 実効再生産数ってなに?(2021年1月19日引用)
広島県医師会 新型コロナウイルス感染症の収束はいつ?(2021年1月19日引用)
日本経済新聞 新型コロナウイルスの重症者とは 呼吸器使用など該当(2021年1月18日引用)
毎日新聞 コロナ死者が急増 12月は半月で550人、11月382人上回る 高齢者感染増が影響か(2021年1月18日引用)
日本経済新聞 コロナ死者数、増加の兆し 高齢者への感染が影響か(2021年1月18日引用)
内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策 各種データ(2021年1月18日引用)
朝日新聞 尾身氏「人の動き減らす必要」 GoTo運用見直し言及(2021年1月18日引用)
厚生労働省 「人との接触を8割減らす、10のポイント」を公表しました(2021年1月18日引用)
毎日新聞 身近なデータの読み方 ウィズコロナ時代におさえておくべき「電車の混雑率」(2021年1月11日引用)
国土交通省 鉄道利用者の皆様へ(新型コロナウイルス感染症対策の利用者向け情報)(2021年1月18日引用)
NHK 年末年始の帰省 例年のような混雑なし 新幹線乗車率も大幅低下(2021年1月11日引用)
東京新聞 JR、年末年始の利用が過去最少 新幹線・特急、帰省自粛で(2021年1月18日引用)
朝日新聞 国内線は57%減、高速35%減 帰省控えた年末年始(2021年1月18日引用)

  • 執筆者

    稗田 恵一

  • 千葉県在住で、ITエンジニアとして約14年間の勤務経験があります。過去には家族が特別養護老人ホームに入所していたこともありました。2018年からは関東にある私大薬学部の模擬患者として、学生の教育にも協力しています。
    現在はライターとして、OG WellnessのほかにもIT系のWebサイトなどで読者に役立つ記事を寄稿しています。

    保有資格:第二種電気工事士、テクニカルエンジニア(システム管理)、初級システムアドミニストレータ

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