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  • 桑原

    公開日: 2021年05月27日
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新型コロナウイルス

日本の水際対策は厳重!新型コロナウイルス感染対策として行われている対策とは

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症の感染拡大予防は、各国においてその対策が重要な課題となっています。
特に海外からの人の出入りに関しては、重要な課題の一つであり、皆さんも不安に思われている点ではないでしょうか。
日本で行われている水際対策は一体どのようなものなのかをお話しします。

新型コロナウイルスの水際対策 日本とアメリカを比較

新型コロナウイルスの水際対策で3日間の強制隔離の可能性も

変異株が流行している特定地域からの入国後は3日間の強制隔離を実施

日本の新型コロナウイルスの感染対策の一環として行われている、水際対策はどのようなものか。
昨今いわれている変異株に対する厳重な取り締まりについても解説します。

●日本は入国後、14日間の自粛要請を続行。自主隔離先への公共交通機関も使用不可

日本に外国から入国した場合には、入国日を0日として健康上に異常がなくても自宅やホテルなどで14日間の待機をすることが義務付けられています。
空港からの移動に関しても公共交通機関の使用は禁じられており、レンタカーや親族に迎えに来てもらう、帰国者・入国者専用のバスや電車の利用などになります。
また、入国時には滞在先と空港から滞在先までの移動手段について検疫所に報告する必要があります。
特別な理由がある場合をのぞき、日本国籍であっても外国籍であっても同様の対応が取られています。

●変異株が流行している特定地域からの入国後は3日間の強制隔離

日本では、変異株の流行している特定の地域(イギリスや南アフリカ共和国など)からの入国はさらに厳しく取り締まっています。
世界中の感染動向を見て指定地域は随時追加されており、指定地域からの入国は政府の指定機関での3日間の強制隔離が行われています。
2021年4月22日現在、152の国と地域が指定されており、強制隔離後に再度PCR検査を行い、結果を確認する必要があります。
また日本国自体に入国する人の人数を約2,000人程度になるように制限しています。

日本行きの飛行機への搭乗は72時間前の陰性結果証明が必須に

感染の疑いのある症状が出た場合相談センターに相談・受診

日本行きの飛行機に乗る際にはどのような手続きが必要なのか、入国後にはどのように体調確認を行っているのかについて解説します。

●日本政府指定の用紙での陰性証明(72時間前以内)が必要

2021年1月8日より、外国人は日本に入国する飛行機に搭乗するときに陰性証明(結果の日付が72時間前以内のもの)が必要です。
医師もしくはそれに相当する役職者(アメリカだとナース・プラクティショナーと呼ばれる処方ができる看護師など)のサインと医療機関を明記してもらった、厚生労働省が指定している用紙を提出します。
乗り継ぎなどがあった場合には、乗り継ぎ飛行機の搭乗時間ではなく、あくまで日本行きの国際線飛行機の搭乗時間の72時間前となっており、厳重に審査されます。
たとえば、PCR検査を受けた医療・検査機関が検査時間ではなく入室時間などを記載してしまい72時間を超えてしまったので、日本行きの飛行機に搭乗できなかったという事例もあるようです。
ほかにも誓約書の提出も義務付けられており、このように厳重にチェックし入国を管理しています。

●入国したら、政府指定のSNS利用有無や日本での電話番号を確認される

入国後は、スマートフォンの利用、政府が指定したSkypeなどのSNSのダウンロードや日本での電話番号(携帯電話、固定電話を問わず)の確認が行われます。
これらの確認が取れないと空港より出ることはできません。
自主隔離期間の終了時、また体調の確認などがこれらのSNSもしくは電話によって厳しく行われています。

アメリカの新型コロナウイルスの水際対策

アメリカではワクチン接種完了後 2週間以上経てば完全隔離も撤廃へ

日本の水際対策と対比する意味でも、アメリカではどのような対策なのかについてもお話しします。

●アメリカは入国時に陰性証明を提示。強制隔離などもなし

アメリカでは当該国へ向かう飛行機の搭乗72時間前以内のPCR検査の陰性証明を日本と同様に定めており、入国時にも再度提示する必要があります。
しかし、自主隔離の確認や隔離場所への移動手段に関しては特に規定や制限はなく、自己責任によるものがほとんどです。
このようにアメリカと比較しても日本の水際対策は厳重に行われているといえます。

●疾病管理予防センター(CDC)はワクチン接種が完了して2週間以上経てば、自主隔離も撤廃の方向へ

日本よりもワクチン接種が進んでいるアメリカでは、現在16歳以上であればワクチンを接種することが可能となっています。
これにより、マスクの義務を撤廃した州も出てきており、アメリカの疾病管理予防センター(CDC)では、いずれかのワクチンを規定回数接種した後、2週間経過している人をFully Vaccinatedと位置付けています。

Fully Vaccinatedのメリット

  • ○到着国の規定によるが、アメリカを出国する前のPCRテストを免除
  • ○アメリカ帰国後、自粛期間の免除
  • ○国内旅行の再開が可能

今後のワクチン接種の進行状況により変化が期待されますが、日本の水際対策は厳重に行われているといえるでしょう。

日本の新型コロナウイルス感染拡大防止のための水際対策は厳重に行われている

今回は新型コロナウイルス感染拡大予防に対して日本がどのように水際対策を行っているのか、対照国として筆者の住むアメリカの例も挙げてみました。
現在の日本の水際対策は厳重でありますが、24時間監視することも難しいため、個人の裁量に委ねられていることも事実です。
日本が行っている新型コロナウイルス感染拡大防止のための水際対策についても知っておくことで、不安の解消の一助になれば幸いです。

参考:
厚生労働省水際対策に係る新たな措置について(2021年4月22日引用)
Centers for disease control and prevention (CDC) Interim Public Health Recommendations for Fully Vaccinated People(2021年4月22日引用)

  • 執筆者

    桑原

  • 1998年理学療法士免許取得。整形外科疾患や中枢神経疾患、呼吸器疾患、訪問リハビリや老人保健施設での勤務を経て、理学療法士4年目より一般総合病院にて心大血管疾患の急性期リハ専任担当となる。
    その後、3学会認定呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士の認定資格取得後、それらを生かしての関連学会での発表や論文執筆でも活躍。現在は夫の海外留学に伴い米国在中。

    保有資格等:理学療法士、呼吸療法認定士

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