肩こりの予防のポイントは?トレーニングマシンでできること
肩こりの原因の記事で、肩こりは長時間の不良姿勢や、頸部周辺の血流が悪くなったことが原因でなることをお伝えしました。
肩こりのケアのため、ただマッサージを受けるだけでは肩こりの改善が難しいならば、なにをすればよいのか。
肩こりの改善のための機器やトレーニングでできることを紹介します。
肩こり対策にまずは血流改善
普段から肩こりがあり、肩や首筋の痛みがつらい方は無意識に肩に手を持っていく動作が見られます。
痛い部位につい手がいってしまうのです。
押すとさらに痛みを感じ、硬くなっているのがわかるのではないでしょうか。
痛みを感じる部位は筋肉の緊張が高まり、血流が悪く、疲労物質がたまった状態です。
これを痛みと感じてしまうのです。
さらに、筋肉の緊張があることでより一層血流不良を招く場合もあり、悪循環になるのです。
そのため、どこかで血流を改善するサイクルをつくる必要があります。
以下に血流改善のために利用できる機器やトレーニングを紹介します。
●INDIBA(温熱療法)
「INDIBA」は電磁波が放出される高周波治療器です。
体内にジュール熱と呼ばれる摩擦熱を発生させ、体の深部・局部の加温が可能です。
このため、温熱効果や施術効果を感じやすく、患者さんが体感を得やすくなっています。
INDIBAは体を深部から温めるため、血流の改善を促し、これによって硬くなった筋肉が緩みやすくなります。
このため、その後に行うストレッチやトレーニングがより効果的なものになるのです。
●筋膜リリース
筋膜リリースとは、筋肉を覆う「筋膜」を解きほぐすことです。
筋膜をほぐすことで、凝り固まった筋肉全体がほぐれやすくなり、その後の動きがスムーズになります。
肩だけでなく、背中まわり、腰まわりにある筋膜の癒着をリリースすることで体全体の柔軟性が高まります。
緊張のほぐれた筋肉は血流が改善され、それだけで痛みが緩和されていくのを実感できるのではないでしょうか。
さらに、筋膜をリリースすることで、その後のストレッチやトレーニングの効果がアップすることが期待できます。
●ストレッチポール
ストレッチポールに乗ったときに日常生活では得られない身体の脱力感が生まれます。
この状態でストレッチ、振動を加えるだけで、首・肩まわりの筋肉を緩め、肩まわりの可動域を広げることができます。
筋力強化で体を支える力をアップ
欧米人にくらべ、日本人は頭部を支える筋肉群が細いといわれています。
加えて、日本人は働きすぎともいわれ、デスクワークでの頸部周辺の筋肉への負荷はかなりのもの。
負荷に耐えられるほどの筋肉量を維持するためにも、筋力アップは必要なのです。
以下に筋力強化のトレーニングを紹介します。
●体幹トレーニング
体幹の筋肉群は胴体を囲むようにある中心の筋肉であり、体を支えてくれる重要な筋肉。
人は筋力に左右差があったり、バランスが崩れていたりすると体が傾きやすくなります。
そのため、体幹を鍛えることで正しい姿勢が保てるようになります。
このトレーニングでは、体幹筋を鍛えて「肩こりになりにくい体」づくりを目指します。
●マシントレーニング
背中から腰、腕へつながる大きな筋肉「広背筋」と、頭蓋骨から骨盤まで、背骨に沿ってついている「脊柱起立筋」を鍛えます。
姿勢保持につながる筋力が鍛えられるほか、大きな筋肉を鍛えることで体の基礎代謝の向上や血行の促進も期待できます。
●ダンベルトレーニング
ダンベルを使った筋トレによって背中の筋肉を鍛えます。
具体的には、肩甲骨を内側に引き寄せる筋肉「菱形筋」を鍛え、肩甲骨を正しい位置に戻します。
猫背もしくは円背(えんぱい)に悩む方に最適なトレーニング方法です。
こうした地道なトレーニングを続けていくことで、利用者の皆さまを肩こりになりにくい体に導きます。
●導入している姿勢分析機器など
○Peek a body
進化型ボディアプリケーションであり、お客さまの筋肉が収縮・弛緩する様子や骨格の歪みなどをチェックします。
○InBody
体組成計です。
これを使い、筋肉量、筋肉のバランスを測定します。
トレーニング開始前後で体がどう変化するのか評価しやすくなります。
姿勢不良の原因を知り、それに合わせてアプローチできることも魅力の一つです。
少しでも気になる点、不安なことがあれば、まずはぜひ気軽にご相談ください。
体づくりは一人で行うのが難しければプロの力を借りて
ひと言で体づくりといっても、症状や目的は人それぞれ異なり、たとえ「すべきこと」がわかっていても自分ひとりではなかなか継続できないものです。
筆者の勤めている『スリーウエルネス』では、お客さま一人ひとりに合わせたオーダーメイドプログラムを作成しています。
トレーナーはマンツーマンで担当させていただき、お客さまの体の状態に合わせて、姿勢・筋力などトータルでサポートしています。
トレーニングとケアを受けられる施設であれば、肩こりが改善した後に筋トレを継続することで症状の軽減や再発予防が可能です。
肩こりで悩んでいる方は、一度お近くの専門家のいる施設を訪ねてみることをおすすめします。
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執筆者
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岡山の北長瀬駅から徒歩約3分の立地にある、ホテルとトレーニング&ケアの複合施設『スリーウェルネス』に所属している柔道整復師の大塚です。
https://3wellness.jp/
免許取得後、スポーツ系の接骨院などで4年間経験を積んでいます。
多くのスポーツ選手や痛みで悩む患者様の治療とトレーニング指導を行っていました。
現在はその経験を活かして、ケアとトレーニング指導を担当しています。
保有資格:柔道整復師、キッズコーディネーショントレーナー、Fast認定クリニシャン