デイサービスの1日体験利用時にチェックしたいポイントとは?
初めて利用する介護施設がデイサービスだという方は多くいらっしゃいます。
不安を感じているなかで、その施設が合っているかどうかを見極めるのはなかなか難しいことです。
そこで、事前に知っておいてほしい、デイサービスを体験利用する際にチェックしておいてほしいポイントについてご紹介します。
もし、今後デイサービスを利用するご家族がいらっしゃるのであれば、そのご本人にチェックポイントを事前に伝えてください。
デイサービスの1日体験利用とは?
デイサービスは、数が多くあり、そのなかから実際利用するご本人に合った施設を選ぼうと思ってみても、どの施設がいいのか分かりづらいです。
その際に助けになってくれるのはやはり、利用者さんのことを良く把握しているケアマネジャーさんではないでしょうか。
ケアマネジャーさんは、利用者さんや家族さんの希望を聞きながら、その方に合ったデイサービスを勧めてくれます。
しかし、たとえケアマネジャーさん推薦のデイサービスでも、ご本人に合っているかどうか、多少不安が残ります。
そんなときは、多くのデイサービスが行っている、1日体験利用サービスを活用してみるのはいかがでしょうか?
1日体験利用とは、デイサービスで受けられる介護サービスを、実際の1日の流れに沿って体験できるシステムです。
朝は自宅から施設へと送迎してくれますし、施設内では、入浴したり、レクリエーションに参加したり、食事をしたりすることができます。
夕方にはもちろん、自宅までの送迎もしてくれます。
実際に1日体験をすることによって、雰囲気などを自分で感じることができます。
●体験利用時のチェックポイントとは?
それでは、体験利用する際のポイントについてご紹介します。
体験利用時にチェックしていただきたいことは、次の3点です。
- 1)スタッフのほかの利用者への対応方法
- 2)食事が口に合うかどうか
- 3)施設の設備
順番にご説明します。
1)スタッフのほかの利用者への対応方法
初めて利用する方に対しては、スタッフも丁寧な対応をしてくれます。
お互い初対面同士ですし、丁寧になるのは当たりまえなのですが、長く利用している利用者相手になると様相が変わってきます。
いい意味で親しい関係になってくると、少しずつ砕けていくのは当たりまえのことです。
いつまでもお互いが緊張しているような、よそよそしい態度では、楽しめるものも楽しめないですよね。
しかし、砕けすぎてしまうと、不快に感じてしまうことだってあります。
この許容範囲は人によって違うので、利用する本人がどう感じるのかを想像しながら、ほかの利用者とスタッフの関係を見てほしいことを、体験利用するご本人に、事前に伝えてください。
2)食事が口に合うかどうか
食事は高齢者にとって大きな楽しみの一つです。
デイサービスの食事の提供方法は、施設によってさまざまです。
たとえば、施設のなかで作っているケースや、作られたものが運ばれてきて、それを施設内で温め直し、配膳をしているケースです。
なかにはお弁当を提供している施設もあります。
どの方法でもおいしく食べることができればそれでいいのですが、味付けの好みなどは個人によって違います。
もちろん、その日にでてきた食事がたまたま自分に合わないということも考えられますが、やはり、利用するたびに食べることになる食事ですので、おいしいと思える食事を提供してくれる施設を選びたいものです。
1日体験利用が終わった際には、だされたご飯が口に合ったかどうか、聞いてみてください。
3)施設の設備
デイサービスの施設の設備には、一定の基準が設けられているので、施設による差はそれほどないかもしれません。
しかし、お風呂など、施設の一部に特色のあるデイサービスもあります。
たとえば檜の個人浴槽があったり、ジェットバスがあったり、温泉のお湯がでたりというようなものです。
そういった特色はパンフレットなどにも記載されていることが多いですが、いざ利用したいと思ったときに、身体的な理由などが原因で使えないということもありえます。
その特色を楽しみにしていたのに使えないとなると、ちょっと残念な気持ちになってしまいます。
事前に調べたり聞いたりしたことで、ぜひ利用したいと思うことがあるのであれば体験利用前や体験当日に、一度試してみたいことを、ケアマネジャーさんやスタッフに伝えておいてください。
利用曜日全体の雰囲気
デイサービスの利用者は日によって変わります。
利用している方によって、その日の雰囲気もまた、変化します。
曜日によって、違う施設なのではないかと思えるほど雰囲気が変わる場合もあります。
静かな雰囲気が好きな方もいれば、活発な雰囲気を好まれる方もいるでしょう。
実際に利用したい曜日に体験することによって、この曜日別の雰囲気というのも把握することができます。
事前に利用したい曜日を決めておき、自分が実際に利用したい曜日に体験するのも、大切なポイントになります。
介護者さんも確認を!
もちろん、サービスを利用するご本人が、デイサービスを利用したいと思えるかどうかが一番大切なことです。
しかし、高齢であったり、認知症であったりするせいでご本人には判断が難しい場合もあります。
そんなときは介護者さんがサービスの確認をしてあげてください。
介護者さんが確認できるタイミングは、1日体験利用からご本人が帰ってきたときです。
◯ご本人の様子がいつもと違っていないか?
◯スタッフの態度に気になる点はないか?
◯体験の感想を聞いて気になる点はないか?
この3つを確かめておき、気になる点はケアマネジャーさんに確認してみるといいでしょう。
まとめ
体験の時点で、おおむね良かったけれどポイントが一つだけ自分の想像とは違うということもあるでしょう。
体験したご家族が、どうしても受け入れられない点があるということであれば、ほかのデイサービスを探した方がいいかもしれません。
しかし、そうでないならば、ケアマネジャーさんに相談してみるのもいいでしょう。
たとえば、気になったのが食事のことで、ご飯が固くて食べにくかった、ということであれば、軟飯という少し柔らかめのご飯をだしてもらうことで解決するかもしれません。
また、デイサービスは一度決めてしまったら、ほかのところを利用できないという決まりがあるわけではありません。
利用してみて、やっぱり合わなかったというのであれば、新たにほかのデイサービスの利用を考えればいいのです。
我慢せずに伝えることで、デイサービスを楽しく利用してもらえるようにしましょう。