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介護施設

家族のような絆で最期を看取る 東京都青梅市 介護老人福祉施設 成蹊園

四季折々の自然豊かな青梅にある成蹊園。
ご利用者も職員も笑顔たっぷりで、自分の家にいるような空気感。
職員自身が、「将来はこのホームにお世話になりたい」「介護が楽しい」と語るほど、優しさに溢れたホームです。

ご利用者やご家族が自然に集まる施設づくり

緑と清らかな川に恵まれた青梅。縄文時代から人々が住んだというのどかな地に、成蹊園はありました。開園してもうすぐ20年。
「モットーは、桃李不言 下自成蹊(とうり ものいわざれども した おのずから こみちをなす)。この言葉は、桃やすももの木には、人々が集まりその下には自然と道が出来上がるように、徳のある人には家族のような絆で最期を看取る。
自然と周りに人が集まるという意味です。言葉の通り、当園はスタッフの人材育成に力を入れることで、ご利用者やご家族が自然に集まる施設づくりを目指しています。ご利用者の幸福追求のため、その人らしく生きるお手伝いをしています」と、施設長の鈴木幸佳さん。
入居者は161名(8月3日現在)。ご利用者の平均年齢は約85歳で、要介護度は平均3.93。10名ほどの方が開設当初からお住まいで、同時期から務めるスタッフも多いそうです。介護課課長の堀井 圭さんもそのひとり。施設の特徴を伺うと、「一番の自慢は、職員の優しさですね。たとえ忙しくても、忙しく見せないケアを心がけています。若い職員も多いのですが、みんな純粋で理想を持って仕事に携わっていますね。また、すぐ隣に姉妹関係の武蔵野台病院があるので、健康面でも安心できます。
暮らしの面では、いわゆる従来型とユニット型の両方があり、特徴に応じた生活が選べます。ユニット型は個室で、より個人の生活に近いケアを。従来型は2人部屋と4人部屋ですが、可能な限り、個々のリズムに応えられるように努力しています。
ユニット型では、炊飯と朝ごはんの味噌汁は、各ユニットのキッチンで作ります。職員から、ご利用者に生活の匂いを感じながら朝目覚めて欲しい…という提案があり、実現しました。家庭的な雰囲気になっていいですね」
このように職員の提案により変わったことは多々あるそう。「フェイスシート(ご利用者の氏名、年齢、性別、家族構成、健康状態などの基本データをまとめた用紙)も今、見直しを図っています。ご利用者情報を集めるのはもちろん、ご家族との接点を見つけたり、職員のやりがいに繋がればと自主的に行っています。フェイスシートをもとに、一冊の本としてまとめたものもあり、とても好評です」


●施設長の鈴木幸佳さん。一般企業出身で、4年前から現職。「職員は、利用者の方はみんな家族という認識のもと、仕事していますね。ありがたいです」。


●廊下にはご利用者と職員が一緒に撮った“家族写真”のような写真が飾られている。


●一般家庭のようなユニットのキッチン周り。ご飯はここで炊いている。


●ユニットのリビングで寛ぐご利用者たち。飾りつけは各ユニットの介護職員に任されている。ひとつのユニットにご利用者は10名。


●左/まるでオシャレなリビングのようなユニット型の居室。右/趣味の茶道具も持ち込める豊かな生活空間。

1年の感謝を伝えるよさこいソーラン

イベントも盛んで、取材日には高校生による人形劇が上演されました。
「季節行事も新年祝賀、敬老会、秋祭りと盛りだくさん。クリスマス忘年会では、介護職員からご利用者へ、1年の感謝の気持ちを伝えることをコンセプトに、よさこいソーランを披露します。職員が自発的に2カ月前から準備し、仕事を終えて練習するのですが、これがかなりの本格派。新人の登竜門にもなっており、先輩が後輩に伝える場でもあります。練習時には夜6時過ぎに太鼓を叩く音が上に響くのですが、ご利用者の方は『今年も練習が始まりましたね』と楽しみにしてくださって。
秋祭りは園庭にステージを作り、和太鼓や演歌歌手のショーが楽しめます。また、近くの三柱(みはしら)神社のお祭りに出かけ、たい焼きやたこ焼きなどを、屋台で買って食べていただきます。今年は70名くらいの方が参加しました」
普段、なかなか外に出る機会がないご利用者に、少しでもハレの日を楽しんでもらいたいという思いが伝わってきます。


●高校の人形劇部が「かちかち山」を上演。ご利用者はみんな笑顔に!


●左/劇が終わると、ご利用者とのふれあいタイム。いい子いい子をする方も。
右/思わずご利用者の笑顔がこぼれる。「どこの学校ですか」との質問も。

事務職員も部屋を訪ねた看取り

事務次長の濱田千江水さんに、今までで心に残るエピソードを訊ねると、看取りの話をしてくれました。
「女性のご利用者で、普段はお話やカラオケが大好きで穏やかな方。しかし敵対心のような病的な部分もお持ちで、園にきたことを後悔しているとおっしゃったり。その方に大きな病気が見つかり、ご本人と話し合った結果、ここで最期を迎えたいと言われました。
寝たきりになって2カ月間、多くの職員が毎日、彼女のお部屋に伺いました。介護職だけでなく、事務職まで。ご本人は、辛そうでしたが、みんながよくしてくれるので心がほぐれたようで、”ここで安らかに終わりたい” ”ありがとう”という言葉を言ってくださるようになりました。
最期のほうはほとんど眠った状態で意識も朦朧としていましたから、声をかけないで顔だけ見て帰る人、手を握る人、足をさする人、タオルケットを直していく人…代わる代わるお部屋に伺い、職員全員が気にかけていましたね。敬老会の日に演歌を歌うイベントにその方もリクライニング型車椅子のまま参加なさり、その3日後に亡くなりました。辛いけど、ご希望通りに最期まで看られたのは良かったなと。
もうひとつ看取りの話を。夜、看護師や医師がいない中での最期は職員にとって、すごく不安なんですね。でもある介護職員は、夜の看取りの際、『私が来るのを待ってくれて、すごく嬉しい。最期は私が看取れてよかった』と言ったんです。ああ、利用者との間に家族のような絆があるのだな、と。それを聞いて、心底、私も晩年はここにお世話になりたいと思いました」
職員自身がお世話になりたい!と思えるホーム。取材スタッフも穏やかな気持ちに満たされました。


●事務次長の濱田千江水さん。看護師でもある。

職員の声・コラム

主任生活相談員 藤野辰憲さん

想いをきちんと汲み取れるよう、じっくりと話を伺います。
この仕事は15年目。転職して、介護の世界に入りました。今は相談員として、ご利用者の皆様の困っていることについて伺い、ご家族、病院、役所との調整をしています。心がけているのは、ご利用者やご家族の話をしっかり聞くこと。皆さん、多くの想いを抱えていらっしゃいますから、心置きなく話せるように、話を急がせたり、途中で遮(さえぎ)ったりしないように耳を傾けます。
ご利用者の笑顔やご家族の安心なさった様子を見ると、やりがいを感じます。皆さんが平穏に生活されているのが一番ですね。

ケアワーカー 野﨑 愛さん

本当に楽しい。介護の仕事以外は考えられません。
新卒でこの仕事は9年目。認知症には症状があると学校でも習いましたし、接していても、認知症の方は忘れてしまうという気持ちがありました。それでも認知症の方と顔馴染みになって、表情の変化に気づけるようになりました。覚えてくれた!という一瞬一瞬が、やりがいにつながります。
今は、介護の仕事がなかったらどうしよう…と途方にくれるくらい、楽しく仕事させていただいています。行事も多く、ご利用者の方と一緒に何かをすることが本当に嬉しい。自然と楽しませてもらっている感じですね。

Column『自分流ヒストリーの探求 Life Review』
自分の人生を知ってもらうことで、明日を生きる活力になる


フェイスシートとして、ご利用者の人生をまとめたのがこの一冊。子供時代や若い頃の自分、家族や思い出の写真、話などが掲載されており、多くの人たちにご利用者がどんな人生を歩んできたのか、どんな人間かを物語のように知ってもらえます。「周りに知ってもらえるだけでなく、ご利用者ご本人も自分の人生を誇りに思い、これから生きていく力になるようです。またこういう写真を載せたら?と言われるのも、嬉しいみたい。職員もご利用者をより深く知ったり、接点を見つけることができて、大きな助けになります」と濱田さん。
若い頃や結婚写真、家系図、思い出の話が満載。

成蹊園 施設情報

社会福祉法人 倭林会 
介護老人福祉施設 成蹊園

〒198-0023
東京都青梅市今井1-521-1
Tel. 0428-32-7220
http://www.seikeien.or.jp

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