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認知症の親の介護で心身ともに限界!入居できる施設や手順を紹介

介護の精神的なストレスや肉体的なしんどさ、介護にかかる金銭負担などで行き詰まりを感じている方が多いようです。
この記事では、介護の限界を感じている方に、認知症の高齢者施設の紹介と入居の手順を紹介します。

高齢者施設の紹介と入居の手順

認知症の親の介護をするには知識と覚悟が必要

今までしっかりしていた親が認知症になると、子供には受け入れがたい症状がでてきます。同じことを何度も繰り返す、暴言・暴力を振るう、夜中に奇声を発する、異食、弄弁、徘徊などが毎日のように続きます。
平成28年度の厚生労働省「国民生活調査」では、同居の介護者の女性72.4%、男性62.0%が悩みやストレスを抱えていました。
また「同居の主な介護者の悩みやストレスの原因」を見ると、男性も女性も70%以上の人が「家族の病気や介護」を挙げています。
要支援1や2では「必要なときだけ手を貸す」割合が多いのに対して、要介護4や5では「ほとんど終日」世話をしている割合が45.3%~54.6%と非常に高い割合になっています。
特に親が認知症になると目が離せなくなるため、介護離職をする率が高くなり、生計が苦しく、精神的、肉体的にもきつくなります。
心身ともに介護疲れで倒れてしまう前に家族で話し合い、人の手を借りて休息を取りましょう。

介護疲れで倒れる前に入居できる施設を探そう

入居できる4種類の施設

認知症の高齢者が入居できる施設には、グループホーム(認知症対応型生活介護)、特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の介護型があります。

●グループホーム

要支援2から要介護5までの65歳以上の認知症の高齢者が、住み慣れた地域で少人数のアットホームな雰囲気の中で生活できる施設です。
1ユニットは5~9人で費用は月額15万~30万円。
管理者は認知症介護経験を3年以上していることが条件で、認知症専門の施設です。

●特別養護老人ホーム

要介護3以上、65歳以上の高齢者または40~64歳までの特定疾病がある人が入居できる終の住処です。
公的な施設のため、費用が安く待機者も多いです。
部屋は個室と多床室とあり、月額費用は10~30万ほどです。

●介護付き有料老人ホーム

介護保険で「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている有料老人ホームです。
生活支援のみの住宅型や健康型と異なり、排泄や入浴介助、身体介護などを受けることができます。
有料老人ホームは入居時に一時金を支払いますが、月額費用もかかります。
介護付きの場合、介護度が重いほど費用が高く、月額15万~30万円ほどかかります。

●サービス付き高齢者向け住宅

民間運営のバリアフリーになった賃貸住宅です。
一般型では、60歳以上の認知症がない自立から介護度の軽い方を受け入れていて、介護サービスはなく、訪問介護事業所など外部のサービスを受けることができます。
介護型では、60歳以上の自立から要介護5の認知症高齢者も受け入れ可能で、身体介護や生活支援、リハビリは施設職員が行います。

認知症の高齢者が施設に入居するまでの手順

家族だけで介護を抱え込むと、介護疲れで心身ともに限界になります。
家族で話し合った結果、施設入居に決まった場合は次の手順をふみます。

1)ケアマネジャーや地域支援包括センターの職員に相談する

今後の方向性を家族や親類で話し合いましょう。
介護の悩みに関しては、地域包括支援センターや居宅介護事業所のケアマネジャー、市区町村の介護保険課の窓口に相談します。
家族や本人の希望を聞いた上で、在宅介護を続けるのか、24時間世話してくれる介護施設に入居するかなど一番いい方法を提案してくれます。

2)要介護認定を受ける

要介護認定を受けていない認知症高齢者は、まず認定を受けましょう。
要介護認定が出れば、介護度に応じた費用で入居できます。
特に、特別養護老人ホームやグループホームは認定を受けていない高齢者は入居できません。

3)施設の資料を取り寄せて調べる

ケアマネジャーや地域包括支援センターのソーシャルワーカーから紹介を受けた施設だけでなく、自分でネットなどで資料を取り寄せて施設のサービス内容、特徴、入居費用などを調べましょう。

4)施設を見学する

資料だけではわかりにくいので、数カ所の施設を見学するといいでしょう。
見学するときは、居室、共有スペース、食堂、浴室、トイレ、機能訓練室などの設備を回ります。
その際にスタッフの対応や施設の考え方などをよく聞いて、特徴をしっかりと見極めましょう。

5)施設に申し込みをする

高齢者施設は空きがあってもすぐに入居者が決まってしまいます。
気に入ったら申し込みをして仮おさえをします。
申し込み後、健康診断書や診療情報提供書などの必要書類を揃えます。

6)施設側と面談をする

面談日に管理者やケアマネジャーと面談をして、希望条件や健康状態、日頃の様子などを話します。
入院中や老人保健施設に入所中の場合は、そちらに施設の管理者やケアマネジャーが出向いて面談をします。

7)施設側は審査をする

審査は、要介護度や既往症、施設への支払いが可能か、身元保証人の有無などです。
身元保証人がいないなら後見人制度や身元保証制度を活用できますが、身元保証人が必要ない施設も多くなっています。

8)契約して入居する

契約書と重要事項説明書の説明を受けてサインします。
そのときに、本人や身元保証人の印鑑、戸籍謄本、住民票などが必要です。
また、衣類、食器類、タオル、靴などの身の回りのものを準備します。
契約前に体験入居をするとリアルな現場の様子がわかります。

認知症高齢者の介護は一人で抱え込まずに人の手を借りよう

認知症高齢者の介護は一人で抱え込まずに人の手を借りよう

認知症になると、介護者は一人にしておけなくなり、介護離職で収入が減り、生活ができなくなることにもなりかねません。
一人で抱え込まずに施設入所も視野に入れて、心身ともに限界になる前に施設の情報を集めましょう。

参考:
厚生労働省 平成28年国民生活基礎調査の概況 介護の状況.(2019年11月23日引用)

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