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グループホームの活用方法~認知症でもいつまでも自分らしく生活ができるように

グループホームとは、介護保険サービスにおいて「認知症対応型共同生活介護」と呼ばれる介護施設です。
認知症の高齢者が、いつまでも自分らしい生活ができるように支援を行っています。
ほかの介護施設とどのように違うのでしょうか。
その役割から上手な活用方法をお伝えしたいと思います。

グループホームの活用方法

いつまでも自分らしく暮らしていける主体的な生活づくり

いま認知症を患った高齢者の数が、どんどん増えています。
グループホームのコンセプトは、認知症の高齢者でも、できる限り家庭に近い環境で、職員やほかの入居者と協力しながら、その人の能力に合わせて自立した生活を送るということです。
要支援2または要介護1以上の軽度認知症の人が入居の対象となっています。
ご自宅に住んでおられる認知症を患った高齢者のなかには、まだまだ生活ができる身体的な能力はあるのにもかかわらず、火の不始末があったり、物忘れがあったりして続けられない人がいます。
グループホームでは、常に職員やほかの入居者がおられるために安心して過ごすことができます。
認知症の人には、大勢の中で過ごすことが苦手な方がおられます。
そんな人のために利用定員は9名から18名であり、入居した利用者は5~9人が協力して1生活を行います。
1日の生活を見てみると、調理や買い物、食事の準備、後片付け、掃除、洗濯などを職員が中心となって、できる限り入居者の皆さんと一緒に行います。
生活はみんなで協力して行いますが、少ない人数が1単位ですから、職員は入居者の皆さんの様子をうかがいながら家事などを行うことができます。
買い物や調理、掃除などの日々の家事などが生活のうえでリハビリテーションとなって、所持機能を低下させずに、脳を活性化させることができます。
認知症の症状が進行して、常に誰かの見守りや介助が必要な高齢者であっても、身体能力的には問題のない方がおられます。
誰かの支援を受けることで、まだまだ自分自身の力で生活できる方はたくさんおられます。
主体的に生活していきたいと誰もが望んでおられるのです。
主体的な生活は、入所されている高齢者の尊厳を守ることにつながるのです。
いつまでも自分らしく生活し続けたい人のためには、最適な介護施設であるといえるでしょう。

とあるグループホームの生活の場面

ここでは、自宅で生活しているような雰囲気を大切にしています。
特に1日の予定を決めていないというところも多くあり、入居者のみなさんの体調や気分に合わせてその日をどのように過ごすか決めています。
無理になにかしなければならないわけではありません。
天気の良い日には、職員と一緒にその日の食材などの買い物に行ったり、散歩に出掛けたりします。
毎日の献立も一緒に考えます。
野菜や果物の皮むきなどの下ごしらえや、食器を並べるなどの準備も職員を中心に一緒に行います。
食事に使う野菜は、家庭菜園で一緒に育てています。
入浴では、時間を決めずにゆっくりリラックスできるように配慮しています。 
行事やイベントも盛んに行います。
夏祭りやお花見など、職員と入居者の皆さんが一緒に楽しみます。
そのような生活の中で、職員とのなじみの関係ができあがっていくのです。
いかがでしょうか。
とても有意義な生活をしておられる様子が分かるでしょう。

医療対応は難しいところも

グループホームは、認知症の方のためにみんなで協力しながら生活をする施設であって、医療の必要性については想定されていないところも多くあります。
なかには医師や看護師を配置しているグループホームもありますが、それほど多くはないのが現状なのです。
もちろん高齢者の方がたくさんおられますから、病気やけがをされることもあります。
そのような緊急的な処置が必要な場合には、施設の職員の判断で病院に受診したり、緊急搬送などの対応をしています。
そのためもともと慢性期医療の対応が必要な場合においては、入所が難しいケースもあります。
また、入居中に医療対応の頻度が高くなった場合においては、退去しなければならない場合もあります。
どこまで医療の対応ができるのかは、各施設によって違います。
医療の対応に不安がある方は、入居前に検討している施設に確認しておけばよいでしょう。

住んでいる地域のグループホームにのみ入居できる

グループホームは、認知症の人がいつまでも住み慣れた地域で暮らすことができるように配慮された施設です。
そのため入居したい人が住んでいる地域(市町村)にある施設にのみ入居することができます。
このサービスを「地域密着型サービス」と呼んでいます。
逆にいいますと、近くにあったとしても隣の市町村のグループホームには入居することができません。
また、住んでいる地域に施設が少ない場合においては、なかなか入居することができないかもしれません。

入居の前にはケアマネジャーに相談してみましょう

入居の前にはケアマネジャーに相談してみましょう

グループホームには、要支援2または要介護1以上の軽度の認知症の人が入居することができます。
入居するには、各グループホームに直接入居申し込みを行わねばなりません。
専用の入居申込書を提出し、その後面談が行われます。
住民票の提出や健康診断書、所得証明書などが必要となることもありますので、必要な書類を確認しなければなりません。
書類すべてが入居のための判断材料となります。
総合的に判断された後に、入居が決定します。
グループホームに入居を希望する人は、在宅において介護サービスを受けていると思います。
まずは在宅介護サービスを調整している担当ケアマネジャーに、入居の相談をすることがよいでしょう。
近隣施設の情報を聞いたり、また情報を集めてもらうことができます。
入居の申し込みを行うということであれば、ケアマネジャーが入居申込書など必要書類を記載することができます。
グループホームの定員は、9名~18名と多くはありませんので、人気のある施設ではいつでも満床となっています。
申し込みをした順番で入居できるのではなく、内部に設置されている委員会によって入居が決定されます。
どのくらいの期間で入居できるのかについては、そのグループホームに状況を確認する必要があります。

まとめ

内閣府の2017年度(平成29年度)高齢者白書によりますと、2012年(平成24年)の認知症高齢者の数は462万人となっています。
65歳以上の高齢者の約7人に1人の割合で、今後さらに増え続ける見込みです。
その中でグループホームは認知症の方が安心して生活ができる施設だといえます。
グループホームをうまく活用して、いつまでも自分らしい生活を続けていただきたいと思います。

関連記事:
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参考:
内閣府 2017年度(平成29年度)高齢者白書(概要版)第1章 高齢化の状況
(引用 平成30年1月23日)

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