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在宅介護の限界-老人ホームの入所を検討するタイミングはいつ?-

在宅介護を続けるなか、老人ホームの入所を検討するのはどのようなタイミングでしょうか?
配偶者の高齢化、認知症の進行など、物理的な理由だけが施設介護に移行する理由ではありません。
ここでは、「在宅介護の終わり」を決断するポイントについて、お伝えしてきます。

「つらい」は在宅介護の限界を示すサイン。老人ホームの入所を遠ざける介護者の「罪悪感」

在宅介護によって、精神的にも肉体的にも追い込まれてしまう人がいる、という事実はさまざまなメディアでも報道されています。
なかには、慢性的な睡眠不足によって介護者が病気になってしまったり、重大な結果へとつながってしまうケースも残念ながらゼロではありません。

長い介護生活には、言葉では言い尽くせないたくさんの苦悩や葛藤があります。
日中はデイサービスやヘルパーなどのサービスを受けていたとしても、夜間は誰にも代わってもらえず、介護者が夜通し介護を行っていることも少なくありません。
さらに介護者が、日中仕事をしているような場合には、仕事と介護の両立を余儀なくされ、その疲労感は想像を絶するものだといえるでしょう。
そんな過酷な状況では、体力もさることながら多くのストレスを消化することができず、悪い方へと考えてしまうのも決して不思議なことではありません。
一刻も早く何らかの策を講じて、こうした介護者の健康を守る必要があるといえます。

しかし、在宅介護でどれだけ大変な思いをしていても、「老人ホーム」という選択には、罪悪感を持たれる介護者が多く見受けられます。
介護を続けていくためには、なにより介護者の心身が健康でいなければならないこと、そして大切なのは、「お互いが満足できる状態を続けていくこと」ということを忘れてはいけません。
実際、老人ホームに入所し、離れて生活をすることによって、良い家族関係が新たに構築できたという方はたくさんいらっしゃいます。

老人ホームに入所することは決して悪いことではなく、入所しても本人のために関わることはできます。
家族に余裕があるときには、一時帰宅をすることだってできるのです。
老人ホームを選択することを「甘え」だと捉えるのではなく、在宅介護の限界を示す「サイン」なのだと認識してください。
在宅での介護をつらいと思うようになったら、それは老人ホームを検討する第一歩なのです。

在宅介護サービスは介護者の「疲労度」に合わせて受けられるものではない

冒頭でも申し上げましたが、在宅介護では介護者がぎりぎりの状態になるまで頑張ってしまうことが多くあります。
介護者がそんな状態であれば、早急に施設介護に切り替える必要があるといえますが、申し込んでもすぐに入所できるとは限らず、また、家を離れることになるご本人への説明も、根気強く続けていかなければなりません。
そんな状況が長引くことで、いつのまにか「非在宅介護」という選択肢も薄れてしまうのでしょう。
そもそもなぜ介護者は、ぎりぎりの状態まで頑張ることができるのでしょうか。
それは、たとえ短時間であっても「在宅介護サービス」を受けることができるからだといえるでしょう。
確かに週1回のサービスを2回、3回と増やしていくことで、介護者の休息を確保することはできます。
こうした介護者の休息のことを「レスパイト」と呼びますが、レスパイトは確実に休息が取れ、すべてのストレスから解放されるものではありません。
あくまでも一時的に、短時間の休憩を与えられる「小休止」なのです。
また、「つらい」「しんどい」という気持ちのラインは人それぞれですが、在宅介護のサービスは介護者の「疲労度」に合わせて受けられるものではなく、ご本人の「介護度」に合わせて行われるものです。
いくら介護度が低くても、それが介護者の疲労度と比例するわけではなく、もちろん家族の限界を量ることなどできません。
中からも外からも気づくことが難しい介護の限界。
「まだ大丈夫」といえる間に、老人ホームの入所準備は早めにしておくことをおすすめします。
入所準備は、なにも介護が始まってから行うものとは限りません。
ご本人が元気なうちから、老人ホーム入所の意思確認や、家族が在宅介護をどこまで関わるかなどを話し合って決めておくことも、大切な準備のひとつだといえます。
もちろん状況は変化するかもしれませんが、先に相談をしていたかどうかによって、いざというときの決断力が大きく変わってくるのです。
しかしこうした話し合いをしている方は、とても少ないのが現状です。
いざ介護が始まって大変な状況になるまえに、ご本人を含む家族全員の心の準備も進めておきましょう。

老人ホームの入所が浮かんだときが決断するタイミング。まずはケアマネジャーに相談を

在宅介護サービスの調整は担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)が行います。
ケアマネジャーは、ご本人の状況だけでなく家族の状況なども観察しながら、必要な介護サービスを調整していきます。
基本的に在宅ケアマネジャーは、在宅介護サービスの調整役ですから、ご本人が在宅である限り、必要なサービスを調整しようとします。
たとえば本人の身体状況が悪化して、家族の介護も大変だと判断したら、介護保険の範囲内でサービスの回数を増やしたり、新しいサービスを導入するなどの調整を行います。
しかし家族からの訴えもなく、ケアマネジャーが「家族は大変ではなさそうだ」という判断をしてしまったら、サービスの調整は行われないということもあり得るのです。
ケアマネジャーは、月に一度以上は自宅を訪問し、介護サービスや家族の状況を確認しますが、家族からは「どこまで相談してよいか分からない」という声を聞くことがあります。
介護者である家族が、サービスの手配を行うケアマネジャーに心情を吐露することは、良くないと考えてしまうようですが、ケアマネジャーには包み隠さず、家族の現状や正直な気持ちを伝えるようにしましょう。
それによってケアマネジャーは、サービス内容の変更を検討したり、施設介護を視野に入れるべきタイミングを、図ることができます。
関連記事は、こちら(ケアマネジャーにはなんでも伝えて欲しい!介護の愚痴から利用者の生い立ちまで)でも紹介しています。

まとめ

在宅介護サービスは「介護を受ける人のもの」と認識されていることが少なくありません。
しかし冒頭でもお伝えしたとおり、在宅介護サービスは「介護者の健康を守るためのもの」でもあり、介護者の状態によっては在宅介護の終わりを進言することも、重要なサービスのひとつだといえるのです。
在宅介護は、ご本人と家族が一緒にいられる理想的な介護といえますが、それはあくまでも良好な関係を継続できる場合です。
どちらかがつらいと感じてしまったら、それを長く保つことは非常に難しくなるでしょう。
いつまでも良い関係を続けていくために必要なのは、我慢ではなく、お互いを思いやる気持ちです。
ご本人と介護者、家族全員がつらいと感じるまえに、老人ホームへの入所を考えてみてはいかがでしょうか。

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