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24時間対応!随時訪問は急に介護の手助けが欲しい!そんなあなたの大きな味方!

自宅にヘルパーが来てくれる訪問介護サービスは、在宅で介護をされている方にとっては心強い味方です。
しかしヘルパーは、ずっと家にいてくれるわけではなく、また家族だけのときに限って、ヘルパーにきて欲しい状況が起こりがちです。
そんな「困ったとき」にヘルパーを要請できる随時訪問というサービスがあります。
今回は、随時訪問とは一体どんなサービスなのか、具体的にお伝えしていきます。

通常の訪問介護とどう違う?

通常、介護保険による訪問介護では事前にケアプランが作成され、以下のような内容が決められています。

  • 〇週に何回、何曜日の何時に訪問か
  • 〇滞在時間はどれくらいか
  • 〇どんなケアを行うか

こうしたプランは、利用者さんやご家族の希望に添って組み立てられます。
そんな定期訪問とは別に、利用者さんからの要請に応じて訪問サービスを行っているのが「随時訪問」です。

●随時訪問は2種類に分けられる

随時訪問の利用には2種類のパターンがあります。

  1. 1)定期巡回型訪問介護での利用(24時間対応)
  2. 2)夜間対応型訪問介護としての利用(夜間または、24時間対応)

定期巡回型での随時訪問利用は、このサービスの契約をすることが前提となり、要介護認定を受ける必要があります。
定期巡回型では、必要なケアに応じて一日複数回のヘルパー訪問が可能である一方、1回あたりの滞在時間は短めに設定されます。
そのため、おむつ交換などの短時間のケアを、一日に何回も必要とする方に適しています。
ただし、食事介助や掃除など、時間をゆったりとったケアをご希望の場合、使いにくいサービスとなる可能性があります。
これに対し夜間対応型は、単独で利用できるサービスです
また従来から提供されている滞在型訪問介護と組み合わせることも可能です。

●依頼可能な時間帯は?

随時訪問を依頼できる時間帯は2つあり、一つは「夜間 (午後6時~翌朝8時までの時間でのみ随時訪問が対応可能) 」、もう一つは「24時間対応」です。
「昼間は家族だけで大丈夫だが、夜は休みたい」という希望がある場合は、夜間契約が適しています。
「昼間も介護者だけでは不安」と感じている場合は、24時間対応での契約をお勧めします。

●利用料金は定額?

随時訪問の料金は定期巡回型では定額ですが、夜間対応型訪問介護では要請のたびに料金が掛かるという違いがあるので、契約まえにケアマネジャーに確認が必要です。
随時訪問を依頼する流れや、随時訪問そのものの内容は、定期巡回型、夜間対応型訪問介護どちらと組み合わせても同じです。

ヘルパーを呼ぶにはどうするの?

具体的に随時訪問のヘルパーを要請するときの流れをみていきましょう。
随時訪問の契約を行うと、ヘルパーステーションから「コール端末」という機器が貸し出されます。
これは病院のナースコールに相当するものです。
無線ではなくご自宅の電話回線を利用して通話を行います。
ご自宅に電話回線を引いていない場合は、携帯電話に随時訪問要請用の電話番号を登録していただくことになります。
この要請用電話番号は、利用者さんと別に暮らしているご家族でも利用可能です。
たとえば、ご家族が利用者さんに電話をしたとき、いつもと様子が違うと感じたとします。
そのような場合に、ご家族から「様子を見に行ってほしい」と随時訪問を依頼することができます。
離れて暮らすご家族の安心にもつながるのです。
コール端末そのものは据え置き型となり、コールボタン、マイク、スピーカーがついていますので通話が可能です。
ほかにご本人が携帯できるようにペンダント型の呼び出しボタンが付属します。
ペンダントを身につけていただくことで、トイレや玄関先などコール端末から離れた場所でトラブルが起きても随時訪問を要請することができるのです。
コールボタンを押すと「オペレーションセンター」という場所につながります。
そこには「オペレーター」というスタッフが配置されています。
オペレーターは利用者さんからの要望や具体的な状況の聞き取りを行い、ヘルパー派遣の調整を行うのが役割です。
オペレーターは、利用者さんの要請や状況をきちんと把握するために、現場経験のある介護福祉士、看護師、ケアマネジャーのいずれかの資格を持っている者が担当しています。

玄関の鍵はどうすればいいの?

随時訪問はサービスの性格上、何時に訪問するかわかりません。
そのため心配になるのが「どうやって家の中に入るのか?」ということ。
鍵の預かり方法については、事前にヘルパーステーションと打ち合わせを行いますが、取り扱い方法はヘルパーステーションによって異なります。
ひとつの例として、ここでは「キーボックスという小型の保管庫を利用する方法をご紹介します。
随時訪問利用の契約時にヘルパーステーション、または利用者さんがキーボックスと合い鍵を用意します。
キーボックスそのものはホームセンターなどで購入が可能となっており、多くの種類のものが販売されています。
たいていのものは3~4桁のダイヤルがボックスについており、そこで暗証番号を設定し、鍵を保管します。
暗証番号は担当するヘルパーのみに知らせるなどの安全への配慮がなされます。
キーボックスそのものが持ち去られないように、ガスや水道のパイプに固定できるようになっているものが多くなっています。
随時訪問のときはキーボックス内の鍵で入室するので、「ひとり暮らしの方が転倒し動けない」といった場合にも対応が可能なのです。

どんな依頼があるの?具合が悪くなったときも来てくれるの?

ホームヘルパーは看護師などの医療職ではないため、訪問しても医療処置はできません
119番の救急隊と勘違いされてしまう方も多いのですが、随時訪問では身体介護で行える範囲のケアが提供され、体調の急変時は訪問看護や、往診医、救急搬送などの対応となります。
随時訪問の依頼内容として多いのは、「排泄」「転倒」です。
たとえば「排泄」では、以下のようなケースが挙げられます。
「大量の便や尿のため、服やシーツや汚れてしまった」
「トイレに行こうと思ったが間に合わず、廊下を汚してしまった」
「便を触った手で家具などを触ってしまい、部屋中便だらけになってしまった」
こうした状況では、ご家族だけで対応するのは大変です。
しかも深夜であればご家族の睡眠時間が削られてしまいます。
こんなとき、随時訪問の存在が介護者の心理的、身体的な負担の軽減になるのです。
「転倒」では、ベッドからトイレへの移動や、トイレから立ち上がるときなどに転んで、体勢を立て直せなくなってしまう場合などが多いようです。
成人男性が転倒した場合、奥さまなど女性がひとりで起こすのはなかなか難しく、転倒することで骨折などのケガをしている可能性もあるため、無理に動かすことは危険です。
そんなときでも、ヘルパーの随時訪問によって介助を行うことで、必要に応じて医療につなげることもできます。
また、身体的なケアだけでなく、利用者さんの「不安への対応」もオペレーターやヘルパーの大事な役割です。
ひとり暮らしの方の場合、さびしさや不安から何度もコールボタンを押す方がいらっしゃいます。
そうした方の訴えに耳を傾け、不穏な状態と判断した場合はヘルパーが随時訪問を行うこともあります。

まとめ

随時訪問サービスは利用者さんの「困った」に対応してくれる心強いサービスですが、現状では要請から訪問までお待たせしてしまうことも珍しくありません。
なぜなら、スタッフは随時訪問と定期訪問の両方を担当しているからです。
特に朝、晩は定期訪問も多いためとても混雑します。
ここにも「介護スタッフの人手不足」は影を落としていますが、利用者さんやご家族の「困った」の声に応えるために、ヘルパー、オペレーターは365日、24時間奮闘しています。

関連記事:
定期巡回・随時対応サービスの活用のポイントは?24時間、1日複数回訪問で介護負担を軽減!

参照:
24時間対応の定期巡回・随時対応サービスの創設(厚生労働省)(2018年1月29日引用)
夜間訪問型訪問介護(厚生労働省)(2018年1月29日引用)
ワムネット(福祉医療機構)(2018年1月29日引用)
定期巡回・随時対応サービス (定期巡回・随時対応型訪問介護看護) の基準・報酬について(厚生労働省)(2018年1月29日引用)
富士通ソーシャルライフシステムズ(2018年1月29日引用)
キーボックス(サンワダイレクト)(2018年1月29日引用)

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