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高齢者には水中ウォーキングがおすすめ!メリットや期待できる効果とは

高齢者におすすめしたい運動のひとつに、水中ウォーキングがあります。
特別な技能や経験がなくても取り組むことができる上に、プールで運動することによる特有のメリットもあります。
今回は、高齢者の方が水中ウォーキングを始めるまえに知っておきたいメリットや効
果、歩き方などについてお伝えしていきます。

高齢者には水中ウォーキング

水中ウォーキングのメリット・期待できる効果

水中ウォーキングのメリット・期待できる効果

水中ウォーキングを行うことによって、どのようなメリットや効果が期待できるのでしょうか。
通常の室内ではなく、あえてプールで運動を行う利点について解説します。
高齢者の方にとっても魅力的に感じられるメリットが多いでしょう。

1.浮力が関節への負担を減らす

肥満の方や、体を支える筋力が弱い方では、関節にかかる負担も大きくなります。
そして、高齢者の方では変形性膝関節症などの関節疾患でお悩みの方も少なくありません。
水の中では浮力が働くため、関節にかかる負担が軽減されます。
プールの場合、水に浸かる深さが胸までの場合は約7割、首までの場合は約9割の体重が、浮力によって支えられるといわれています。
通常の硬い床で運動した場合、関節には体の重さが負荷となって加わりますが、浮力のあるプールではそのような負担が軽くなる利点があるのです。
体重による負荷や痛みを軽減した状態でダイナミックな運動ができることが、水中運動ならではのメリットといえます。

2.水圧が血行を促す

血行不良になると、肩こりや腰痛、冷え性、むくみなどのトラブルを引き起こすことがあります。
水中で運動するときには、体に水圧がかかるため、それだけで血液の循環が良くなり、普段よりも血行が促進されると考えられています。
単純に運動をするだけでも血行は促進されますが、水中ウォーキングの場合は水圧を利用できることが利点といえます。
プールに入って体の循環が改善されることで、足のむくみ解消の一助にもなります

3.水中では消費カロリーが増える

温度が低い水中にいると、体温を保つためにエネルギーの消費が必要となります
つまり、水中にいるだけで、陸にいるときとくらべると、消費カロリーが増えるということになります。
また、水中ウォーキングではさまざまな抵抗を受けるため、エネルギーを多く消費するという側面もあります。
動きがダイナミックになるほど、水の抵抗が増し、エネルギーの消費に結び付きます。
肥満の方、肥満を予防したい方にとっても、水中運動で消費エネルギーが増えることは利点だと感じられるでしょう。

このように、水中で運動をすることによるメリットはいくつもあります。
水に入って体を自由に動かせること自体が、ストレス解消やリラックスにつながるという人もいます。
また、水中での運動では、程よく疲労感が得られるため、夜に快眠できるという側面もあります。
高齢者の方では、睡眠が浅くなり、夜間や早朝に目が覚めることが増えてきますが、運動をすればぐっすり眠れるという場合もあるのです。

水中ウォーキングにおける歩き方・歩くコツ

水中ウォーキングは全身運動となりますが、歩き方を変えるだけで負荷も調整可能です。
高齢者の方でも、自分の体力に応じて運動の負荷を簡単に調整できることは、水中ウォーキングの魅力のひとつです。

●歩き方のバリエーション

水中で歩く方法については、さまざまなアレンジを加えることができます。
前に歩いていくだけでなく、後ろ向きや横向きで歩くなど、少しずつ運動を変えてみましょう。

前に歩く 視線を下げず、背筋を伸ばして、かかとから着地する。
後ろに歩く つま先を上げて、まっすぐ後ろに足を引く。
横歩き 横に足をまっすぐ開いて進んでいく。
腕を開く・閉じる動きを加えることもできる。
大また歩き 大またで歩き、かかとから着地する。
もも上げ歩き ももを引き寄せて高く上げ、つま先から足裏全体で着地する。

水中運動の場合は、仮に後ろ向きで歩いたとしても、床上とは異なり転倒などもしにくいです。
浮力が体を支えてくれる環境で、いろいろな動きを試し、ダイナミックな運動を楽しんでみてください。

●歩幅

歩幅が大きくなると、水の抵抗が増すため、運動量が増加することになります。
最初は小さな歩幅から始め、運動量を増やしたいと思ったときに、少しずつ大またで歩くように調整してみましょう。
なお、太ももを大きく上げるように意識することで、大腰筋(だいようきん)というインナーマッスルが鍛えられます。

●腕の振り方

腕は体に近づけて動かすよりも、大きく前後・左右に動かしたほうが、水の抵抗を大きく受けます
実際に腕を大きく振ってみると、肩のまわりにある三角筋(さんかくきん)という筋肉などに負荷がかかり、肩や腕の筋力トレーニングになります。
ご自身の体力や筋力と相談しながら、腕の振り方も少しずつ調整してみましょう。

水中ウォーキングをするときの注意点

水中ウォーキングをするときの注意点

高齢者の方が水中ウォーキングに挑戦するときは、いきなり無理して大きな負荷をかけないように注意しましょう
プールで歩くだけの単純な運動ではありますが、次の点に注意して取り組んでみてください。

1.運動時間の目安

水中ウォーキングに挑戦するときは、いきなり長時間取り組まないように注意しましょう。プールで歩いている時間は浮力が体重を支えてくれるので疲労を感じにくくても、いざ運動を終えてみたら、想像以上に疲れていることがあります。
初めての方は20〜30分歩いたら採暖室で小休憩を取るなど工夫してみましょう。
その方の体力にもよりますが、水中ウォーキングは30分〜1時間行うことを目安にすると良いでしょう。

2.治療中の病気があれば医師に相談を

水中ウォーキングをすることで、程よく循環器系に負荷がかかるため、心肺機能を鍛えることができます。
しかし、心臓病や高血圧がある方、服用している薬がある方では、かかりつけ医に相談してから水中ウォーキングを始めると安心です。

運動習慣を持ちたい高齢者は水中ウォーキングを視野に!

高齢者でも楽しめる運動には、散歩やゲートボール、太極拳など、さまざまなものがあります。
プールでの水中ウォーキングは、運動習慣がない方でも比較的取り組みやすく、さらに関節への負荷を軽減して運動できるという利点があります。
市民プールなどは利用料も安価であり、年金暮らしの高齢者でも気軽に足を運ぶことができるでしょう。
「何か運動を始めたい」とお考えの方は、ぜひ水中ウォーキングを視野に入れてみてください。

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  • 執筆者

    高木雪絵

  • 作業療法士の資格取得後、介護老人保健施設で脳卒中や認知症の方のリハビリに従事。その後、病院にて外来リハビリを経験し、特に発達障害の子どもの療育に携わる。
    勉強会や学会等に足を運び、新しい知見を吸収しながら臨床業務に当たっていた。現在はフリーライターに転身し、医療や介護に関わる記事の執筆や取材等を中心に活動しています。
    保有資格:作業療法士、作業療法学修士

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