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Zoomを用いた小学生へのトレーニング指導の取り組みを紹介。Webアプリのメリットとデメリットについて

著者は現在、小学生を対象としたバスケットボールクラブの指導に携わっています。
普段は小学校の体育館を利用していますが、休校に伴い体育館での活動ができなくなったため、Webアプリ(Zoom)を活用したオンラインコーチトレーニングを実践しています。
使用してみて感じたメリットと、今後期待される活用方法についてまとめました。

Web会議アプリはスポーツ指導にも使える

一人ひとりへの細やかな配慮ができる

一人ひとりへの細やかな配慮ができる

バスケットのみならずどの競技にも共通しますが、競技を行うに当たって体力面や技術面だけでなく、精神面や戦術面の充実も必要となります。
こうしたきめ細かい指導を一人ひとりに適切に行うことが望ましいですが、実際に全体練習中にこのような指導を行うには限界があります。
しかしオンラインを用いた方法では、それらの問題点を一つずつ着実に解決しながら、トレーニングに取り組むことができます。
特に下記の内容は全体練習では難しい課題ですが、オンライントレーニングを活用することで、非常にスムーズに実施することができます。

  • ●個人の動きや理解度を確かめながらのトレーニング
  • ●ポイントを絞っての練習
  • ●個人の動きや理解度を確かめながらのトレーニング

全体で実施するトレーニングの場合、全学年を限られた指導者で担当しなければなりません。
そのため、動きが気になった児童を集中して指導してしまうと、ほかの児童に不公平感が生じるとともに、全体練習の遅れにもつながります。
オンライントレーニングでは、あらかじめ参加人数に制約を設けることで、個々の動きを詳細に確認することが可能になります。
また、児童によっては理解しきれず流してしまうこともありますが、一人ひとり細かく確認することができるので、本当に理解できているかディスカッションしながらトレーニングに臨むことができます。
これにより、全体練習では把握しきれなかったことに指導者や児童が気づくことができ、指導の幅を広げられます。

さらには、毎回のトレーニングの様子は録画が可能で、個々へのフィードバックとしてそのまま活用することもできます。
動きの改善度合いを客観的に把握できるため、自身の成長率の向上と、モチベーションアップも期待できます。
こうした効果によって、指導者と児童の間での信頼関係構築にも役立ち、児童のパフォーマンス向上にもつながるため、是非活用したいところです。

●ポイントを絞って練習できる

バスケット競技では、体力面や技術面だけではなく、精神面や戦術も重要となります。
これらもまた全体練習だと両立させにくい課題であり、施設の利用時間の制約も加わるため、必要性は感じていてもなかなか実施しにくい課題です。
しかしオンライントレーニングでは、あらかじめ指導内容を周知し、ポイントを分けて指導することでこれらの問題を解決することが可能です。
具体的には、午前中に筋力トレーニングを1時間行い、午後は戦術を1時間学ぶなどの時間割を作り、ポイントでそれぞれ集中してトレーニングする方法があります。
全体で同一の内容を実施すると、どうしても発育に合わせた適切な負荷の設定が難しくなりますが、参加対象を絞ることでその時期に必要な内容を重点的に指導することができます。
また、低学年では戦術的な内容を学ぶよりも、遊びを通して体を動かす楽しさを経験することに意義があります。
このため、発育過程に合わせて、かつポイントを絞ってトレーニングを実施することにつながります。

このように、オンライントレーニングは児童との良好な関係性を築くこと、発育に合わせたトレーニングを指導することに長けています。
全体練習で不足していると感じた内容は、オンライントレーニングでより重点的に練習していくなど、オンラインと全体練習を併用していくことで指導の幅を広げることにもつながります。

指導者への負担を軽減することができる

指導者への負担を軽減することができる

施設を利用した活動では、限られた指導者の中で、多くの児童を同時に指導しなければならないため、指導者への負担も生じます。
また、全体の運営が滞らないことが前提になるため、個々の動きよりも全体がしっかり流れるように動けているかが重要視されます。
しかし、個人の成長も重要です。
全体を見つつも個人で差が生じないように配慮することを考えると、指導者がめまぐるしく動き回らなくてはならないため、負担がかかります。
これらの問題点も、オンライントレーニングを活用することで負担の軽減が期待できます。
指導スケジュールや対象児童、その時間に指導する内容、担当指導者を決めることで、指導する人員が少なくても内容を充実させるとともに、指導者への負担を軽減することができます。
また、体力面、技術面、戦術面と指導者がそれぞれ分担して指導に当たることで、一つの内容だけ集中して指導を実施すれば良いため、指導前の準備時間を短縮することができます。
さらに、内容に関しても指導者の中でも得意な分野で分担すれば、一層専門的な指導を提供することができ、指導内容の充実も図ることができます。
個別性を考慮し、かつ専門的な指導の充実ができるため、指導者にも、児童にもメリットのある新たな指導方法といえます。

「触らないとわからない」部分もある

筋力トレーニングを行う際には、鍛える筋肉を意識してもらうために、指導者が触って確認することがよくあります。
児童にとって筋肉がうまく働けているか、その確認が本人だけでは難しいことがあるからです。
しかしオンライントレーニングの場合には、この作業を行うことができません。
そのため、事前に資料をネットなどで配布しておき、

  • 「このエクササイズではこの筋肉を意識しよう」
  • 「このときはこの動きがでないように注意しよう」

といったコメントを添えるなどの工夫が必要となります。

わずかな口頭指示で動作を修正することができる児童もいれば、実際に指導者が運動方向を誘導しなければ適切な運動が得られにくい児童もいます。
このため、通常の指導よりも慎重に、個別性をきちんと見定めその児童に適切な指導方法を提案する必要があります。
指導者間で指導方針や内容については事前に協議し、指導の度に児童の反応を見ながら指導に当たることをオススメします。

コロナ収束後も、個別指導や面談の場として活用可能

コロナ収束後は、どの団体も施設を利用した活動へ少しずつ戻っていくことと思います。
全体練習だけでは補填できない内容を、ZoomなどのWebアプリで補うことが可能となりますので、併用することでより質の高い指導を提供することにつながります。
また、児童は対面では話しにくい内容でも、オンライン上では素直に話してくれることもあり、相互の信頼関係構築にも役立ちます。
指導の内容をより充実することができるように、また指導者側の負担を軽減するためにも、オンライントレーニングを活用してみてはいかがでしょうか。

  • 執筆者

    菊池 隼人

  • 理学療法士として、整形外科に勤務する傍ら、執筆活動をしています。
    一般的な整形分野から、栄養指導、スポーツ競技毎の怪我の特性や、障害予防、 自宅でできる簡単なエクササイズの方法などの記事を書くのが得意です。
    仕事柄、介護部門との関連も多く、介護の方法を自分が指導することもあります。

    保有資格等:理学療法士、福祉住環境コーディネーター2級

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