在宅介護やリハビリなど健康をとり戻す生活に役立つ情報を。

  • Facebook

健康応援 OGスマイル

体力づくり

高齢者にとって理想の運動量はどのくらい?目安を知って健康増進に役立てよう!

どの年代においても、健康には運動をすることが有効であるということは、すでにご存じかと思います。
しかし高齢になると、運動をするのも面倒になり、そもそもどのくらい運動をすればいいのかご存じない方も多いと思います。
そこで今回は医学的な観点から、高齢者に必要な運動量とオススメする運動についてご紹介します。

一日に必要な運動量はこのくらい!

65歳以上の高齢者の運動基準として、厚生労働省では強度を問わず身体活動を毎日40分(=10 メッツ・時間/週)行うことを推奨しています。
一日に必要な運動量を設定するには、基準を設ける必要があります。
たとえば、掃除やラジオ体操などの活動をしているとします。
座って安静にしている状態を1メッツといい、それぞれの運動が安静に座っている状態の何倍かで、運動負荷量(運動強度)を判断します。
高齢者においては、毎日3メッツ以上の運動や活動に取り組み、活動能力の維持や向上を目指すことが必要となります。
具体的な内容については次の項目で述べますが、3メッツは身近な運動や活動でも十分に満たすことができる数字です。
ぜひ、取り組んでみましょう。
また、厚生労働省が発表した健康日本21によると、運動の習慣がない高齢者は、毎日運動をしている高齢者よりも生活習慣病になるリスクが高まるとされています。
これらのことを踏まえても、やはり毎日の運動や活動習慣というのは、健康に大きく貢献してくれる重要なものといえます。

意外と運動している?高齢者が実践しやすい運動はこれ!

では、3メッツ以上の運動や活動とはどのようなものなのか、具体的にご紹介していきます。
厚生労働省の報告と、一般社団法人日本腎臓学会の内容を引用し、メッツ表を以下にまとめました。

メッツ 生活活動 運動
3.0 大工仕事、普通に歩く
犬の世話、掃除機かけ
ゲートボール
3.5 楽に自転車に乗る
モップがけ
自転車エルゴメーター
自重での軽いトレーニング
4.0 庭仕事
苗木の植栽
ラジオ体操第1
卓球
5.0 早歩き
動物と活発に遊ぶ
ゴルフ
ラジオ体操第2
6.0 子供と活発に遊ぶ ゆったりとジョギング
水泳(のんびり)

高齢者の運動負荷量の基準となる3メッツは、安静に座っている状態の3倍の負荷が加わっている状態のことです。
メッツの数字が増えることは、運動の負荷量が増えていることを意味します。
基本的には数字が大きな運動や活動を毎日行っている高齢者ほど、生活習慣病の予防や体力の維持につとめることができているということになります。
普段行っている掃除機をかける作業だけでも、3メッツの運動量となります。
1日のなかで掃除機がけを20分行い、その後友人とゲートボールを30分楽しむだけでも推奨されている時間を満たすことになります。
このように、日常生活の活動や動作を細かくみていくと、意外と運動量は維持できます。
しかし、どうしてもテレビを見て座っている時間が長かったりすると、運動量は低下してしまいます。
できるだけ運動や活動をする習慣を身につけ、座っている時間を短くすることに注意しましょう。

このように、「毎日40分の身体活動」といっても、わざわざ新しい運動を取り入れて40分間続ける必要はないのです。
朝目覚めてから夜ふたたび就寝するまでの間に、トータルで3メッツ以上の運動や活動を行っていれば、一日に必要な運動量はクリアしていることになるのです。
まずは普段の生活のなかで習慣化している活動や運動の負荷量を知り、不足する分(メッツ)を行いやすいもので補っていくという考え方が重要です。

毎日続けられないときの対処法はこれ!

「運動を始めよう」と決意したものの、なかなか重い腰があがらないという方、または始めてはみたけど続かないという方も少なくないでしょう。
もともと運動の習慣がない方がいきなり運動を始めたり、それを継続させるのは難しいことかもしれません。
そこで、そんなときに役立つ「習慣化するための動機づけ」の方法をご紹介します。

●運動や活動の内容を数値化して、自分の変化を感じよう!

ただ毎日やみくもに運動や活動をしても、いずれ飽きがきます。
もしそれが日常生活を営むうえで必要な動作であれば、あえて意識をしなくても自然と継続できるでしょう。
しかし、運動や活動を意図的に取り入れる場合は、「本当にこの動作が自分のためになっているのか?」を確認しながら行わないと、継続が難しくなります。
そのために必要なのが、動作や運動を数値化し変化を感じやすくすることです。
その方法もさまざまありますが、たとえばウォーキングなら歩く際に歩数計をつけ、数値がどう変化するかを知る、といったことがあげられます。
「先月は2,500歩歩くと少し疲れたけど、今は全然大丈夫だ」
「3,000歩も歩けた」
「今月は3,500歩を目標にしよう」
など、目に見える数値の変化は大きな自信につながり、運動を続ける動機づけになります。

●運動や活動によって得られる報酬のために努力する

子どもでも大人でも、自分が努力したことに対する「ご褒美」は、大きな活力源となります。
運動や活動によって得られるご褒美は、いわば「報酬」であり、先ほどの歩数計を使用する方法では、自己達成感という報酬を得ていることになります。
この報酬には2種類あり、外的要因と内的要因に分かれます。

1)外的要因とは?

外的要因からもたらされる報酬とは、
「運動を頑張ったから、ご褒美においしいご飯を食べに行こう」
「今日のゲートボール大会で入賞したら、賞品がもらえるから頑張ろう」
このように、外側から得られる報酬は外的要因になります。

2)内的要因とは?

その反対に内的要因は、その経験をすることによって得られる「自己肯定感」や「達成感」といった内側にプラスになる報酬のことを指します。
先ほどの歩数計の例が、この内的要因にあたります。

運動や活動の習慣は、内的要因で成り立つ方が良いとされています。
その理由として、外的要因の報酬が強くなると、報酬を得るために活動するにとどまってしまい、本来の目的を見失ってしまうためです。
たとえば、運動や活動の習慣をつけるために、

「毎日これだけ運動をこれだけ頑張ったら、金曜日はお気に入りのカレー屋さんに行く」

という報酬を得るために毎日運動を続けている人がいたとしましょう。
最初のうちはカレーを食べることが楽しみで、毎日継続できていました。
しかし、だんだんと運動をすることが目的ではなく、カレーを食べることが目的になっていきました。
そんなある日、突然カレー屋さんが閉店になってしまいました。
さて、この人の運動習慣はどうなるでしょう。
「カレーが食べられる」という目的がなくなった今、これまで通り運動を続けられるでしょうか。
これが、外的要因による報酬の怖さです。
運動を継続するための活力として、報酬を設定することはとても良いことですが、外的要因の場合は必ずしも継続して得られるとは限らず、ときには「習慣」を奪うきっかけとなる可能性もあるのです。
どちらにしても、「健康」という本来の目的を見失わないようにすることが、非常に重要です。

まとめ

今回は、高齢者における運動負荷量についてまとめました。
必要な運動量を把握することも重要ですが、習慣的に運動をすることが少なくなる年代でもあるため、まずは運動に対する意欲を高め、できる範囲内から始めてみることが大切です。
健康志向がブームになっている今こそ、適切な運動量を維持し、活動的な毎日を過ごしていきたいものです。

参考:
運動基準・運動指針の改定に関する検討会 報告書 平成24年度版(2018年2月2日引用)
厚生労働省 健康日本21(身体活動・運動 )(2018年2月2日引用)
一般社団法人日本腎臓学会 腎臓病とは?(2018年2月2日引用)

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)