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体操・ストレッチ 腰痛

もう再発させたくない…!ぎっくり腰の予防に役立つ運動と気をつけたいポイントをレクチャーします

ぎっくり腰…筆者もなったことがありますが、とても痛くて動くことができません。
その後も腰への不安が拭えず、思い切り動くことをためらうようになります。
「少しでも不安を消して今まで通り動きたい」
ぎっくり腰を再発させないために、気をつけたい動作について解説していきます。

ぎっくり腰になったらどうしたらいいの?安静にしすぎてはダメ!

ぎっくり腰の再発防止には、まず初期治療が肝心です。
痛いからといって安静にしすぎていると逆効果になります。
ぎっくり腰になってしまったときの注意点を説明します。

●安静時でも痛みがあるときは無理せず安静に!楽な姿勢を見つけよう

じっとしていても痛いときに、無理をして動き回るのは禁物です!!
ぎっくり腰は炎症が伴うこともあるので、まずはアイシング(冷やす)をしてみましょう。
実施時間は15~20分ほどでいいですが、アイシングをして痛みが強くなるようならすぐに中止してください。
ぎっくり腰になったあとに、温めるか冷やすかは、実は見解が一致していません。
冷やして楽になるなら冷やす!温めて楽になるなら温める!というように、症状に合わせて行った方が良いでしょう。
筆者は温めたほうが楽でした。
また楽な姿勢を見つけることも大切です。
筆者は、仰向けで足の下に台を置いて膝を90°曲げている状態が楽だったので、安静にするときはいつもその姿勢でした。
人によってはうつぶせが楽な方もいるようなので、自分の症状に合わせて楽な姿勢を見つけていきましょう。

●いつまでも安静はダメ!!少しずつ動いていこう

「無理をしてはいけない」とはいっても、いつまでも安静にしているとそれはそれで問題です。
ぎっくり腰になったからといって、いつまでも安静にしていると、必要な体幹の筋力が低下してしまいます。
理学療法ガイドラインでも、急に腰痛が生じても活動を維持することが早期の社会復帰、慢性的な腰痛や再発予防につながると報告されています。
通常のぎっくり腰であれば数日で痛みは軽減していきます。
安静時の痛みが治まったら、少しずつでも動いていくようにしましょう。

ぎっくり腰防止に役立つ再発予防のトレーニング!

ぎっくり腰の予防には運動が重要です。
ぎっくり腰は筋肉がこわばっていたり、筋力が低下していることが原因と考えられているため、主に腹筋や背筋の筋力トレーニングと、ストレッチや腰痛体操を行っていきます。

●こわばった筋肉のストレッチ

股関節周りや腰周辺の筋肉がこわばってくると、腰にかかる負担が大きくなるため、ストレッチを行い負担を軽減させます。
ストレッチは反動をつけずに30秒ほど静止して行うようにしましょう。

1)股関節前面の筋肉(腸腰筋)

正座をした状態からひざ立ちになり、片方の足を前に出したらその足の裏を床につけます。
背筋は伸ばしたままで、前に出した足のひざに両手を置きます。
足の付け根(股関節のあたり)の前部分が伸びるように、両手を置いたひざに重心をかけ、体を前方に移動させます。

2)お尻の筋肉(大殿筋)

床に座った状態で、片ひざを立てます。
両手を後ろにつき、もう一方の足をあぐらをかくような形にして、立てた足の膝上に置きます。
そのまま体を前に起こしていくと、お尻の部分のストレッチを行うことができます。

3)太もも後面の筋肉(ハムストリングス)

あおむけになり、片方の足を抱え込んだら、その位置からひざを伸ばしてストレッチを行います。
ストレッチしない側の足は伸ばしておくようにしましょう。

4)ひざ倒し

あおむけになって両膝を立て、左右に膝を倒していきます。
この運動で腰を捻って腰回りをほぐしていきます。

●腰痛体操

理学療法ガイドラインによると、「マッケンジー体操」と呼ばれる腰痛体操は、1週間以内の急性腰痛症に対して痛みや機能障害の改善に有効であると報告されています。
マッケンジー体操はうつぶせで腰を反り返らせる(伸展)体操になります。
痛みが強くなったりお尻や足に痛みが走るような場合は中止しましょう。

  1. 1)うつぶせになってひじを床につけ、ほふく前進のような体勢をつくります。
    この状態で痛みがでなければ次の段階に進みます。
  2. 2)うつぶせになったまま、腕立て伏せのように腰を反りかえす運動を反復で行います。
    このときは背筋を使わずに腕の力だけで反りかえすようにしましょう。

●腹筋、背筋の筋力トレーニング

腹筋、背筋を鍛えることは体幹の安定につながります。

1)腹筋

うつぶせになって肘をつき、つま先を立てます。
肘とつま先で体を支えながら持ち上げてその姿勢を保持します。

2)背筋

四つばいになって片方の腕を前方に伸ばします。
そのまま、伸ばした腕とは逆の足を伸ばして支えるようにします。
この運動を腕と足を入れ替えて交互に行います。

●適度な運動!ウォーキング

何度も言いますが、体を動かさないことは腰痛予防には好ましくありません。
再発や慢性腰痛にならないためにも、短い距離からでいいので歩く習慣をつけていきましょう。

ぎっくり腰防止のために意識したい生活上の注意点!

いくら運動を続けていたとしても、腰に負担のかかる動作や姿勢をいつまでも続けていると再発する可能性があります。
ここでは日常で気をつけていきたいポイントについて解説していきます。

1)重たい荷物はしゃがんで抱える

重たい荷物を抱えるときはしっかりとひざを曲げて、しゃがんでから抱えるようにしましょう。
中腰で抱えようとすると腰に大きな負担がかかります。

2)物を持つときは体の近くで持つように!

物を持つときは体の近くに引き寄せて持つようにしましょう。
体から離れてしまうと、腰にかかる負担が大きくなってしまいます。

3)デスクワーク時の姿勢

デスクワークの方は座っている姿勢に気をつけましょう。
浅く腰掛けて、背もたれにもたれかかるような姿勢にはならないようにしましょう。
真上に頭が引っ張られるようなイメージを持つと良い姿勢になります。
仕事の合間には背伸びをして、こわばった筋肉をほぐすようにしましょう。

4)寝る姿勢と起床時に注意しよう!

ぎっくり腰になると「仰向けで寝るのがつらい」と訴える方は多いです。
ひざを軽く曲げた姿勢で寝たり、抱き枕をかかえて横向きになって寝ると楽になることが多いです。
また、起床時は体が硬くなっており、急に起き上がってしまうと痛みを伴う場合があります。
布団のなかで腰を左右に捻ったり軽く運動をして、慌てて起き上がらないように気をつけましょう。

5)正座は楽!

腰への負担は立っている姿勢よりも座っているときの方が大きくなります。
なかでも正座は、負担が少ない姿勢といえます。
床に座る際は、たまに正座をするのもいいでしょう。

6)冷やしすぎないように!

ぎっくり腰は寒い冬に起こりやすいといわれています。
お風呂でしっかりと温めるなど、なるべく冷やさないように気をつけることが重要です。

7)急激に動くような動作はなるべく避ける

とっさに体を捻るような動作は腰に負担がかかるため、できるだけ避けるようにしましょう。

8)ストレッチなどの体操はできるだけ続ける

上記で説明したストレッチや筋トレ、体操はできる範囲で続けるようにしましょう。
運動習慣をつくることが再発を予防するために必要です。

まとめ

ぎっくり腰はとても痛く、できればもう二度となりたくないと思う症状です。
再発を防止する一番のポイントは普段の運動です。
一度経験した方は、恐怖心を持ってしまい動かすことに躊躇してしまいがちですが、どんどん動かしていくことでその恐怖心も和らぎ、活動的になっていくことができます。
今でも怖くて動かせない方も少しずつ動かして、活動的な生活を取り戻しましょう。

参考:
日本理学療法診療ガイドライン 第1版 背部痛(2018年2月13日引用)
マッケンジー体操 (腰痛体操) 玉造腰痛センター/大阪(2018年2月13日引用)

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