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更年期女性が悩まされる腱鞘炎は、「ゆとり」が大事!痛みの原因と、簡単にできる体操で治しましょう!

主婦や手先を使う仕事の方で悩まされることが多い腱鞘炎ですが、更年期にさしかかると、腱鞘炎の痛みがでる方の割合がグッと増えることはご存じでしょうか。
ホルモンバランスの乱れや、普段の手の使い方で、腱鞘炎を引き起こしている可能性があります。
そこで今回は、更年期の女性に頻発する腱鞘炎の原因と対策について解説していきます。

更年期腱鞘炎原因は?緩和方法は?

腱鞘炎の痛みは、腱と鞘(さや)の摩擦が原因!

腱鞘炎の痛みは、腱と鞘(さや)の摩擦が原因!

腱鞘炎とは、腱(けん)と腱鞘(けんしょう)の間の摩擦によって起きた炎症のことをいいます。
手首を曲げる方向に力を入れたときに、ギターの弦のように浮きでてくるものが、筋肉に引かれた腱です。
腱は筋肉よりも固く、伸び縮みできませんが、筋肉が生み出した力を上手に関節に伝える役割を担っています。
この腱があるおかげで、手首や指の関節をスムーズに動かすことができるのです。
筋肉の伸び縮みで腱に引っ張る力が加わりますが、そのままだと関節のデコボコや骨のとがった部分との摩擦が生じて、腱が傷んでしまいます。
そういったことがないように、腱を保護するために腱鞘(けんしょう)と呼ばれる刀の鞘(さや)のような組織があり、腱が浮きでることや関節との摩擦の力を軽減するために、守ってくれています。
普段の掃除や洗い物などの家事動作、手首の偏った使い方により腱と腱鞘の間で摩擦がおき、手首を動かしたときや指を動かしたときに痛みが起きるのです。
特に長年手首を沢山使っている方は、腱と腱鞘の間での摩擦の力が蓄積し、小さなキズや炎症が起きていることが考えられます。
たとえば、毛糸の両端を手で持ち、コップの縁などでずっとこすっていると、だんだん摩擦のかかっている部分の糸が切れて細くなってきます。
身体の中では腱が切れてしまうと困るので、そうした傷ができた場所はその負荷でも切れないように、腱や腱鞘をより手厚く修復するような反応が起きます。
すると、今までよりもその場所だけ腱や腱鞘が太くなり、より摩擦が生まれやすくなり、また炎症を繰り返すという悪循環につながるのです。
こうした炎症とそれに対する修復反応が繰り返されることで、腱鞘炎の痛みが強くなってしまうのです。

更年期に起きやすい原因は、ホルモンバランスにあった!

更年期に起きやすい原因は、ホルモンバランスにあった!

更年期になると、閉経にあわせて卵巣の機能が低下し、女性ホルモンが急激に減少します。
女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンという大きく2つのホルモンがあり、妊娠や出産の過程、その間の健康状態を維持する役割を担っています。
そんな女性ホルモンの中でも、エストロゲンが腱鞘炎に深く関わってきます。
エストロゲンは、身体の中でおきた炎症反応や免疫反応を抑制する働きを担っています。
生活の中の何気ない動作でも、身体の中では小さな炎症が起きていることがあります。
しかし、毎日のように炎症を起こしていると、身体の中での負担が大きくなるため、炎症の炎が大きくならないように、エストロゲンが管理してくれているのです。
しかし更年期になると、同じ負荷の量でも炎を管理してくれているエストロゲンが少なくなるため、炎が今までよりも大きくなり、腱鞘炎として手首の痛みがでてしまうのです。
一度失ってしまったホルモンは、鉄分やカルシウムとは異なり、サプリメントなどで手軽に補うことができません。
このため、今までの家事動作や手の使い方を工夫し、痛みがでないようにしていく必要があります。
特に何度も腱鞘炎を繰り返している方は、その場所の組織の構造が弱くなっていることが多く、動作の見直しだけでは不十分なことがあります。
そのため、今ある痛みを強くさせない、今痛みが無くても再発を予防するためには、腱を引っ張っている筋肉の力を緩めてあげることが重要です。

自宅でできる簡単な体操で、腱鞘炎を治しましょう!

腱鞘炎の痛みは、多くは手首や指を曲げる筋肉が原因となります。
筋肉が原因の場合は、マッサージやストレッチをすることで、症状が解決できることがほとんどです。
しかし痛みが強いときに無理やりストレッチすると、腱と腱鞘の間の摩擦をより強くしてしまう可能性があります。
腱鞘炎の痛みの解決するポイントは、腱を引っ張る筋肉の力を、上手に弱めてあげることです。
手首や指を曲げる筋肉は、肘の内側から、手首に向かっていきます。
このため、肘の内側近くの筋肉をほぐすことが、腱鞘炎の痛みを落ち着かせることにつながるのです。
また、指の細かい作業を頻繁に行っている方は、手のひらから伸びる小さい筋肉が原因となっていることがあります。
この場合は、肘の内側だけでなく、手のひらの筋肉をゆるませることで、痛みが改善することもあります。
このため、指だけを動かしても痛みがでる方は、肘の内側と手のひらをほぐしてあげることが必要になります。

実際に腱鞘炎のある方も、また予防したい方にもオススメな2つの体操をお伝えします。
手首が痛む方は肘の内側を押す方法、指が痛む方は肘の内側と、手のひらを押す両方がオススメです。

●肘の内側を押す方法

肘の内側を押す方法

  1. 1)痛みのある手の肘内側を反対の指で押して、痛いところを見つけます。
  2. 2)押して痛いところを痛気持ちよい程度の圧をかけたまま、痛みのある側の手首を、うちわをあおぐようにパタパタとゆっくり動かします。
    このとき、肘は動かさず、手首だけを動かすのがポイントです。
  3. 3)10回程度パタパタしたら、また押して痛いところを探し、同様の操作を繰り返します。

●手のひらを押す方法

手のひらを押す方法

  1. 1)動かして痛みがある指の付け根あたりで、押して痛いところを見つけます(このとき、手のひらを押すのがポイントです)。
  2. 2)押して痛いところを痛気持ちよい程度の圧をかけたまま、痛みのある指をゆっくり曲げ伸ばしします。
    このとき、動かす指は痛みのない範囲で無理せず動かしてください。
  3. 3)10回程度曲げ伸ばししたら、また押して痛いところを探し、同様の操作を繰り返します。

これらの体操は、動かす手首や指が痛くない範囲で動かすことが重要です。
痛みが強い場合は、押して痛みがあるところをマッサージするように優しくほぐしてあげるだけでも十分効果があります。
体操の回数は1日に4~5セット程度を目安に行うと良いでしょう。
痛みがでてからの経過が長い方は、1回ではすぐに効果が得られないこともあります。
テレビを見ながらや、家事の合間に少しずつ無理のない範囲で行いましょう。
一番オススメなのが、これらの体操をお風呂の中で行う方法です。
温めながら行うことで、筋肉の力が上手に抜ける環境をつくることができます。
このとき注意したいのが、手首を動かさなくても痛みがある場合や、動かしたときの痛みが強い場合です。
これは炎症期といって関節の腫れが強く、無理に体操を行ってしまうと余計に痛みを強くしてしまう可能性があります。
また、この時期に無理をして動かしてしまうと、スムーズに炎症を引かせることができず、治りかけのカサブタを無理やりはがしたときのように、傷の治りを遅くしてしまうことにもつながりかねません。
この時期は関節を無理に動かさず、炎症の炎を早く消すことが最優先となります。
家事動作などでも痛みがあるときは無理をして使わないようにしましょう。
痛みが落ち着いてきてから、無理せず体操を始めることをオススメします。

腱鞘炎を予防する方法は、使い方のクセを正すことにあり!

特に家事の負担割合が多い女性は、普段何気なく行っている動作の中に、腱鞘炎の原因があります。
包丁を握る動作を例に挙げると、手の甲が天井を向くように包丁を握ると、手首を曲げる筋肉が強く働いてしまいます。
このため、包丁と握手するように横から添えるように握ることで、手首にかかる負担を減らすことができます。
場合によっては、普段使っている包丁を短いものに替えることや、重さを軽いものに変更するだけで、痛みが良くなる方もいます。
このため家事動作によっては、ご自身の手の使い方以外に器具の仕様を見直すことも重要です。
そのほかにも、洗濯物を干すときに親指と人差し指だけで挟むことや、パソコンのタイピングで特定の指だけたくさん使ってしまうなど、普段何気なく行っている動作の中でも使い方のクセや偏りがあることが想定されます。
そうした動作の積み重ねが、痛みを引き起こす引き金になっている可能性があるのです。
痛みに耳を傾けて、普段どのような手の使い方をしているか、どうしたら痛みなく動かせるかを考えることが重要となります。
この機会に、普段の手の使い方を見直してみませんか。

  • 執筆者

    菊池 隼人

  • 理学療法士として、整形外科に勤務する傍ら、執筆活動をしています。
    一般的な整形分野から、栄養指導、スポーツ競技毎の怪我の特性や、障害予防、 自宅でできる簡単なエクササイズの方法などの記事を書くのが得意です。
    仕事柄、介護部門との関連も多く、介護の方法を自分が指導することもあります。
    保有資格等:理学療法士、福祉住環境コーディネーター2級

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